流速画像解析KU-STIVリリース

流速画像解析KU-STIVリリース
株式会社ビィーシステム
Vol.4 2014年5月1日
流速画像解析『KU-STIV』は河川の動画から
流速を求める解析ソフトウェアです。検査線上
の画像を時間軸上に積上げた画像から水面波紋
の移動を画像解析することで求められます。
システム要件
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OS:Windows7 SP1/8.1
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(x64ではWOW64で動作)
動画要件
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形式:avi,mp4,m2ts
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走査:プログレッシブ
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時間:10秒~30秒程度
動画推奨要件
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フレームレート:30fps以上
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解像度:720p,1080p
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高ビットレート
動画撮影推奨条件
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座標点数:6点以上
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(両岸に各3点以上)
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カメラ位置座標
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水位
動画での解析
河川の流速を計測する手法にはプロ
ペラを使った流速計や浮子を観測する
ことによる計測があります。『KU-STIV』
は河川を撮影した動画から流速を求
める解析手法です。
河川撮影動画
この手法で必要になるのは固定カメラ
で撮影された動画と、その動画中の標
定点座標です。座標は動画の中でピク
セル当たりの長さを求めるのに使われ
ます。カメラ位置の座標および手前の
岸とその対岸の座標値ににより動画ピ
クセル中の長さが決定されます。
撮影に要するカメラは市販されている
ビデオカメラや夜間撮影用の赤外線カ
メラを用いることができます。撮影に要
幾何補正画像
する作業は動画中の座標を測量する程度なので経済性、安全性にすぐれ
ています。また、複数台のカメラがあれば複数地点での同時間観測が低コ
ストでおこなえます。
株式会社ビィーシステム
〒060-0809
『KU-STIV』は神戸大学大学院工学研究科
札幌市北区北9条西3丁目10-1 小田ビル7F
TEL: 011-700-3100 FAX: 011-700-3103
www.be-system.co.jp
藤田
一郎教授との共同開発商品です。
KU-STIV
Space-Time Image Velocimetry
『KU-STIV』では時空間画像から流速を計算します。
Space-Time Image(時空間画像)は設定された検査線上の画像
を1フレーム毎時間軸上に積重ねた画像です。検査線上に現
れては消える水面の揺らぎは流れと共に移動します。 この水
面の揺らぎ一つ一つは検査線上で短時間で消滅しますが、
検査線上では多数存在します。この画像を1フレーム毎に積
重ね、輝度で表示すると縞パターンが出現します。縦軸に時
間、横軸に距離をもった画像上で縞パターンの勾配(距離/
時間)を解析することでVelocimetry(流速)がおこなわれます。こ
れがSTIV法です。
流速は時空間画像の縞パターンの勾配から求められます。縞
パターンの画像解析では輝度勾配ベクトルと縞パターンの強
さ示すパラメーターであるコヒーレンシーを使い求めている。
10~50画素程度の正方領域での縞パターン勾配解析と統計
的処理により平均速度勾配を求め検査線上での流速を求め
ています。
Float-PTV
『KU-STIV』ではSTIVの他にFloat-PTVによる流速解析がおこなえます。Float-PTVでは河川を流れる”浮子”を撮影した動
画より計算します。動画を一定間隔の時間で合成した画像を作成すると、それは浮子が流れる様子が映し出され
た画像です。画像中のピクセルあたりの長さは判明しているので浮子を追跡することで流速が算出されます。
浮子を撮影した合成画像
Float-PTVによる流速解析
参考文献
・藤田ら:STIVによる劣悪な撮影条件での河川洪水流計測, 水工学論文集, 第53巻, pp.1003-1008, 2009.
・藤田一郎:河川流速・流量の画像計測における遠赤外線カメラの活用, ながれ32, pp.347-352, 2013.
・Fujita, I., Watanabe, H. and Tsubaki, R.: Development of a non-intrusive and efficient flow monitoring technique:
The space time image velocimetry (STIV), International Journal of River Basin Management, Vol.5, No.2, pp.105-114,2007.