デジタルビデオマーケット概要: デジタルメディアが一般化するに従って、ポストプロダクションの世界のワークフロー が大きく様変わりしてきました。最近の2Kや4Kといった高解像での非圧縮映像によ って、各種ストレージソリューションに納められるデータは非常に巨大なものになりつ つあります。3Dの映画1本で100TBもの容量を必要とするのがあたりまえになっ てきました。 ポストプロダクションの過程では、様々な種類の多くのファイルを扱うため、多くの場 合、価格や性能の違う何種類かのストレージ装置に分散して保存されます。生のビデオ データだけではなく、管理情報やプロジェクトの進行をトラッキングするデータなども 保存しなければならないため、データの管理が複雑になり、小規模のプロダクションに とっては手におえない状況になってきています。 この資料では、ドットヒルシステムズの3733/3723システムが、ポストプロダ クションでどの程度の性能を発揮するかを記したものです。(最近4730/4720 システムを出荷開始しましたが、ドライブ48本以上搭載の場合は、さらに高性能が得 られます。) 以下は、各種ビデオフォーマットと色数などによってどの程度の帯域が必要になるかを まとめたものです。 Short refresher/over view of performance requirements for various video stream formats: Video Form at Pixel Resolution 8-bit 10-bit 12-bit 16-bit SD (PAL) 720 x 576 28.47MB/s 35.60MB/s 42.72MB/s 56.95MB/s SD (NTSC) 720 x 486 24.03MB/s 30.03MB/s 36.04MB/s 48.05MB/s HD 1280 x 720 63.28MB/s 79.10MB/s 94.92MB/s 126.56MB/s 142.38MB/s 177.97MB/s 213.57MB/s 284.77MB/s 216.00MB/s 270.00MB/s 324.00MB/s 432.00MB/s HD(1080i) 2K 4K 1920 x 1080 2048 x 1536 4096 x 3112 875.25MB/s 1094.06MB/s 1312.88MB/s 1750.50MB/s 次ページのグラフは、それぞれのビデオフォーマットで1時間分の映像に必要 となるストレージ容量を記したものです。 DV storage usage 7000 6000 5000 GB/hr 4000 3000 2000 1000 0 S1 SD -Pal SD -NTSC HD HD - 1080 2K 4K Resolution 3733/3723のビデオ市場における有用性を見るためのテスト: 以下は、ドットヒルシステムズの3733/3723が現代のポストプロダクションに おいて使用に耐えうるかどうかを6か月かけて評価した結果をまとめたものです。ビデ オ編集のプロフェッショナルが分かりやすいことを意図して記述しておりますので、一 般の方には分かりにくいかもしれませんが、フレーム落ちをしないで何本のストリーム を同時に流せるかという試験の結果をまとめています。 テストした機器と構成: Dothill 3723 本体と拡張筐体 Firmware TN230R03 HDD 24x 600GB SAS 10krpm RAID5 (11 disks) x 2 (または x 4) RAID1 (2 disks) Chunk Size 512kB Read Ahead 8MB 映像データ用 File System SNFS 4.0.1.1 テスト方法: 非圧縮の2Kビデオストリームを、ストレージ装置から同時に何本読み書きでき るかを計測。Frametestソフトを利用。 . テストに使ったコマンドのサンプル: # 8Meg. Write, 2000 files, 4 threads # linux frametest -w 8102 -n 2000 -t 4 /media/DH2 => assessment criteria: constant datarate per video stream (no “dropped” frames for 24fps) 2K video stream: single frame sequence (~12MB/frame), 24fps (~310 MB/s), the term “dropped frame” refers to frames which does not meet the timing/latency requirement for a realtime framerate Application clients are connected via 8Gbit-FibreChannel to the storage system. Test application(s) used: frametest (single/multithreaded IO) SNFS に固有の構成: FsBlockSize: 4K Inode Min/Inc/Max: 4K/4K/8M AllocSessionReservation: yes ForceStripeAlignment: yes StripeAlignSize: 0 テスト結果: ドットヒルシステムズの3733/3723システムは、2Kのストリーム同時 に4本、読み・書き混在の状態で安定して流すことができました。ハードディス クを12本の構成で6ストリームまで、24本の構成では7ストリームまで同時に 流すことができました。 拡張筐体を使って2倍のディスクドライブ数を使うことで、読み込みスピードは 改善するものの、書き込み性能には貢献しないことが判明しました。3733は、 量販モデルの3730/3720と比較して、95%の性能向上が見られました。 TEST 1: IO スレッドを1でテストしました。12ドライブ。 TEST 2: IO スレッドを4でテストしました。Frametestエンジンの数も増やしています。 TEST 3: IO スレッドを1ですが、ハードディスクの数を増やしてテストしました。 Test 4 : Test 2 と同じように4スレッド、Frametestエンジンも増やして計測しました。 より高性能を引き出すための構成: StorNextを使って、2つのRAID装置の間でストライプすることにより、より高い性能を得る ことが可能です。以下は、高性能を引き出すための代表的な構成例です。 この構成では、2Kの読み込みを最大14ストリームまで、あるいは読み込みと書き込 みのミックスで最大12ストリームまで流すことが可能です。 結論:3733/3723はどんな使い方に適しているのか 最適: シングルストリーム、シーケンシャルリード 放送 (視聴者にコンテンツを配信するサービス) テレビ、ディジタルシネマ、ホテルなどの有料ビデオ、 You Tubeのようなインターネット上のサービス 適している:マルチストリーム、マルチタッチ型のアプリケーション ポストプロダクション 典型的に、高性能の外部ストレージを使ってマルチストリームでの編 集、視聴、レンダリング、切り貼りなどが行われます。この分野では、 既に取得し,ストレージに格納されたデジタルコンテンツにクライア ントとなるワークステーションやサーバからアクセスをして、放送前 の最後の修正を行うものです。 もったいない使い方: アーカイブ 長期保存のためのストレージとして3733/3723をお使いいただ くこともできますが、基本的にそれほど大きな性能は必要でないため、 普及型モデルの3730/3720で十分です。
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