2012年度 ミクロ経済学初級II 第4回演習(自宅学習用)

2012 年度 ミクロ経済学初級 II 第 4 回演習 (自宅学習用)
グレーヴァ香子担当クラス
• 答案は提出しなくていいです。次回の講義で解答解説を行いますので、それまでにやっておきましょう。
1. 完全価格差別ができる独占企業がいる場合、配分が効率的になる(!)ということを確認しよう。ある財
j を独占的に生産する企業 M がいて、その他の財はすべて競争的に供給されるとする。簡単化のため、
企業 M は財 h のみを用いて財 j を生産するとする。 企業 M の技術は
f M (yj , yh ) ≦ 0
という形で表されるとする。(利潤を最大にするには等式のところで生産するとしてよい。)
財 j の市場の逆需要関数を Pj (x) とする。これは、この市場の消費者たちが x 単位目 を買うときに最大
限支払ってもいい金額と解釈できる。完全価格差別ができるということは、その最大限支払ってもいい
金額を x 単位目に請求できるということで、独占企業 M は、yj 単位売るのであれば、
∫ yj
T R(yj ) =
Pj (x)dx
0
円を総収入として徴収できるということである。(詳しくは講義で説明した。)
このとき、独占企業 M が利潤を最大化したときの生産量を yj∗ とすると
fjM
fhM
=
Pj (yj∗ )
ph
であることを証明しなさい。(すると、price takers である消費者たちは
Pj (yj∗ )
M UN j
M U1j
=
= ··· =
ph
M U1h
M UN h
というように、限界代替率と価格比を等しくするように消費を行うので、効率性条件が満たされる。)
2. 独占のときと寡占のときの価格や生産量を具体的に比較してみよう。ある財の市場において、総販売量
が Q 単位のとき、逆需要関数を P (Q) = A − B × Q とする。(線形価格のみを考える。)
(a) この市場には独占企業 M しか供給者がいない場合を考える。M の技術は総費用関数 T C(Q) =
c × Q(ただし c < A) で表されるとする。独占企業 M の利潤を(線形価格の下で)最大にするよう
な生産量 QM と価格 P M を求めなさい。
(b) この市場には企業1と企業2という2社が供給しているとする。両企業の製品は同じ(差別化なし)
で、生産技術も同じであるとする。企業 i = 1, 2 が qi 単位生産するには総費用関数は T Ci (qi ) = c×qi
(ただし c < A)であるとする。価格は P (q1 , q2 ) = A − B(q1 + q2 ) で決まるものとする。両企業が
同時に生産量 qi を決めるというクールノー競争を考え、クールノー(ナッシュ)均衡の生産量の組
み合わせ (q1c , q2c )、そのときの総供給(取引)量 Qc := q1c + q2c 、複占の市場価格 pc を求め、(a) の
独占のときと比較しなさい。
(c) 比較静学をしてみよう。この市場の逆需要関数が上にシフトして、A が大きくなったとする。他の
パラメター B, c は変わらなかったとする。このとき、
i. 独占価格 P M は上がるか下がるか?
ii. クールノー均衡における複占価格 pc は上がるか下がるか?
iii. 独占価格 P M とクールノー均衡における複占価格 pc の 差 はどうなるか?