Agilent Small RNA Assay プロトコール(操作手順書)v.01.03 お手数ですが、できるだけなくなる1週間前に次のキットをご注文いただきますよう お願い申し上げます。(Agilent Small RNAキット PN 5067-1548) シリーズ II ※この操作手順は予告なく変更されることがあります。最新のプロトコルについては、 キットに付属している英文のマニュアルをご参照ください。 ※ RNA dye試薬はLife Technologies社によって製造・開発されたもので、試験研究用にのみ、その使用が許可されています。 ※本操作手順書の版権は全てアジレント・テクノロジー株式会社が所有しています。 使用前の注意事項 ・未開封のラダは-20 ˚Cで保存してください。その他の試薬は4˚Cで保管してください。 ラボチップ※は室温で保管して下さい。 ・RNase-freeのピペットチップとチューブを使用してください。 ・試薬は、室温に30分以上置いてから使用してください 。保存条件(4 ˚C )では、Dye(発色蛍光剤)が凝固 しています。室温に戻した後、Vortexでよく攪拌し、均一になったことを必ず確認してください。 ・Dye(発色蛍光剤)及びDyeの混合液は、ピペッティングの時以外は光にあてないように注意してください。 光にあたると、Dyeは分解します。 ・Small RNA ラダは、分析前に熱変性処理および分注を行い、適切な状態で保管してください。 ・RNAサンプルは、分析前に熱変性処理を行い、氷上で保管してください。 (手順はp3をご参照ください。) ・ラボチップのウェルに試薬をアプライするときは、ピペットチップの先をウェルの底に押し付けてアプライ してください。 ・ラボチップにサンプルをアプライし終わったら、Vortexで1分間、ウェル上の液を混合します。 ・ラボチップに試薬とサンプルをアプライし終わったら、5分以内に分析を開始してください。 5分以上放置すると試薬が乾燥し、良い結果が得られない場合があります。 ・本キットには変異原性及び毒性をもつ可能性があるDye/DMSO溶液が含まれています。必ず、ご所属の ラボの安全ガイドに従い、手袋、マスク、眼鏡、白衣等を着用して実験を行ってください。特に手袋は、 必ず着用してください。 ・一度使用したラボチップは再利用できません。 ・使用済みのチップの処理については、分析したサンプルの安全性を考慮のうえ、ご所属のラボ、施設もしくは 地域で定められた区分に従い、廃棄してください。 ラボチップキット以外に準備するもの ・ピペット(10μL、100μL、1000μL)とピペットチップ(RNase Free) ※ ピペットチップはオートクレーブしないで下さい。 ・エッペンドルフチューブ(RNase Free) Ladder調整用 ※Gel-Dye Mix調製用の0.5mL tube はキットに添付されているものを必ずご使用ください。 ※Ladderを分注するチューブの種類によってはRNAが吸着しRNA濃度が低くなる事があります。 そのためSafe-Lock Eppendorf Tubes PCR clean 0.5 mL (DNase/RNase free)/Eppendorf社 PN: 0030121023の使用を お勧めします。 ・ 小型遠心器 ・ ボルテックスミキサー (ラボチップ用アダプタがついたもの) ・ ヒーティングブロック (70˚Cで使用、1.5 mLエッペンドルフチューブに適合しているもの) ・遠心機(13,000 xg での遠心操作が可能な物) ・16pin電極カートリッジ(ピン電極部分のみ取り外し洗浄可能タイプ) 注意) 高感度を保つために、Small RNAキット専用のものをご用意ください。 RNA ピコキット用の電極をお持ちの場合はそちらと兼用することができます。 1 Agilent Small RNA Assay プロトコール(操作手順書)v.01.03 お手数ですが、できるだけなくなる1週間前に次のキットをご注文いただきますよう お願い申し上げます。(Agilent Small RNAキット PN 5067-1548) シリーズ II 電極の洗浄 ・Small RNAキットで使用する電極カートリッジはSmall RNAアッセイ専用でお使いいただくことをお奨めします。 (RNA6000ピコアッセイとは兼用可能です。 <分析前のメンテナンス(Small RNAキットをご使用される際は始めにこちらのメンテナンスが必要です。)> 1. 電極クリーナーに、350μLのRNase-Free水を満たします。( RNase-Free水は350 μL以上入れないように注意 してください) 2. 電極クリーナーをAgilent 2100Bioanalyzerにセットします。 3. ふたを閉め、5 分間おきます。 4. ふたを開け、電極クリーナーを取り外します。 5. 電極が乾燥するまで、30 秒間ふたを開けておきます。 6. ふたを閉めます。 <分析終了ごとのメンテナンス> 1. 電極クリーナーに、350μLのRNase-Free水を満たします。( RNase-Free水は350 μL以上入れないように注意 してください。1チップごとにRNase-Free水を取り替えてください) 2. 電極クリーナーをAgilent 2100Bioanalyzerにセットします。 3. ふたを閉め、 30 秒間おきます。 4. ふたを開け、電極クリーナーを取り外します。 5. 電極が乾燥するまで、30 秒間ふたを開けておきます。 6. ふたを閉めます。 クリーニングチップを清潔に保つため、12~13回洗浄するごとにクリーニングチップを交換してください。 <少なくとも2~3ヶ月に1回、または電極がRNaseに汚染されている可能性がある場合のメンテナンス> 電極がRNaseに汚染されている可能性がある場合 (明らかにRNaseの混入による分解が認められる試料を分析した後など) は、次の手順での洗浄が必要です。 1. 電極カートリッジからピン電極部位をはずしてください。 2. 電極部位をRNase-free水にひたし、一分間おいてください。 3. 歯ブラシなどでやさしく電極をブラッシングしてください。 4. RNase-free水でよく洗いながしてください。 (ステップ2, 3, 4の代わりに10分間の超音波洗浄でも可能です。) 5. 十分に乾燥してください。 6. 電極が十分に乾燥していることを確認するため、 7. ハードウェアの診断ツールのショートサーキットテストを実行してください。 ( Instrument contextでDiagnostics tabを選択) 2 Agilent Small RNA Assay プロトコール(操作手順書)v.01.03 お手数ですが、できるだけなくなる1週間前に次のキットをご注文いただきますよう お願い申し上げます。(Agilent Small RNAキット PN 5067-1548) シリーズ II <サンプルの調製> ・濃度 totalRNAをサンプルとする場合は100 ng/μL以下 事前にSmall RNA画分の抽出作業を行ったサンプルの場合は、1~20 ng/μL ・Oligonucleotideの場合は100 ~ 2000 pg/μL の範囲になるようにサンプルを調製してください。濃度が高い場合は、RNase-free水でサンプルを希釈してください。 ・緩衝液条件 10 mM Tris and 0.1 mM EDTA 以下 濃度や塩が濃すぎる場合は、分析結果に悪影響を与えることがあります。 <Small RNAラダの熱変性処理手順> RNAの高次構造の影響をできるだけのぞくために、Small RNAラダとRNAサンプルは、 分析前に以下の方法により熱変性処理を行ってください。 ヒートブロックまたは温水浴中で、70 ˚Cで2分加熱します。熱処理後はすみやかに氷上に移してください。 準備 RNase-Free 水、RNase-FreeのピペットチップおよびRNase-Freeのチューブを用意します。 必ず手袋をして取り扱ってください。 1.Small RNAラダ (黄 ) ※を1本溶解させた後、約5秒スピンダウンし、壁面の液を落としてください。 2.次に、20 uL 容量のピペットチップを付けたピペッターで、数回のピペッティングを行い混合し直します。 3.ヒートブロック、または温水浴中で70˚C/2分熱処理した後、速やかに氷上に移し、5分間放置します。 4.希釈したRNAラダを 2.5 μLずつ14本の RNase-free tube に分注してください 5.分注後は、-80˚Cで保存します。 6. 使用の際は氷上で融解し、氷上で保存してください。(再度熱変性を行わないでください) ※ ラダは凍結融解を繰り返すと分解する場合があります。上述したラダの分注は凍結融解の回数を少なくするために 分注済みラダ1本で2チップ分に限定しています。分注量をこれより増やすことはお奨めできません。 また、余ったラダを他のチューブに混ぜて使用することもお奨めできません。 ※ Agilent Small RNAラダは別途ご購入いただけます。(PN 5067-1550) 3 Agilent Small RNA Assay プロトコール(操作手順書)v.01.03 Gel調製 シリーズ II 1. 付属のスピンフィルターに、RNA gel matrix(赤 )を全量(650 μL) 移します。 この時、gel matrixは必ず室温に戻してから使用してください。 ※Gel matrixは粘性が高いので、ピペット操作はゆっくり行い、ピペットにゲルが残らないようにしてください。 ※Dye溶液はろ過した後に添加することになります。他のアッセイと異なるのでご注意ください。 2. 10,000 g ±20%で15分間遠心を行います。 ※遠心分離機の温度を室温にしてから、遠心してください。遠心後再度、Vortexで攪拌して使用してください。 ※分注したgel matrixは、1ヶ月(4˚C保存)以内に使用してください。 Gel-Dye Mixの調製 1. 付属のGel-dye mix調製用エッペンドルフチューブに、Small RNA dye溶液(青 )を 2 μL入れます。 この時、Dye溶液は必ず室温に30分以上置き、Vortex等で均一にしてから、使用してください。 2. 上記で調製済みのGel 40 μL を取り、このエッペンドルフチューブに入れピペッティングで GelとDyeを良く混合します。 ※Gel matrixは非常に粘性が高いので、ピペット操作はゆっくり行います。ピペットチップはピペット のプランジャーをリリースしてから15秒以上経つまでGelの液面から引き上げないで下さい。 また、ピペットチップ外側に付いたGel matrixはGel matrixのチューブでこすり落としてください。 ※ピペッティングによる混合はGel-Dye Mixが均一な青色になるまで繰り返してください。 3. 13,000 g で10分間遠心を行います。 ※遠心分離機の温度を室温にしてから、遠心してください。 ※遠心作業終了後は直ちに使用してください。 ※この溶液は光にあてないようにしてください。 ※なお、Gel-Dyeは調製当日限り有効です、余ったGel-Dyeは廃棄してください。 Gel-Dye Mix のアプライ <確認事項> ※クリップの銀色のストッパーを一番下の段にセットしてください。プランジャーは1mLの位置まで引きます。 ※シリンジをチップ調整スタンドのふたに取り付けます。(ルアーロック) ※チップ調整スタンドのふたをあげて(※ふたの右端の銀色のストッパーを上に上げるとふたが上がります) 底面プレートが C の位置になっていることを確認してください。 1. 新しいSmall RNA ラボチップをスタンドの上に置きます。 2. Gel-dye mix 9 μLをウェルの[ ](白抜きG)マークにアプライします。 ※遠心作業終了後直ちに行ってください。また、液層の中間層からピペッティングし、底部を取らないようご注意下さい。 ※ピペット操作はゆっくり行い、ピペットにゲルが残らないようにしてください。 3. チップ調整スタンドのふたを閉めます。 ※“カチッと”音がすることを確認してください。 4. プランジャーをクリップで止まる位置まで押しこみ、そのまま60秒保持します。 5. クリップのストッパーを外して、プランジャーを解放し元の位置(1mL)まで戻します。 6. チップ調整スタンドのふたを開けます。 7. ゲルがアプライできたら、ラボチップを裏返して、流路に泡がはいっていないことを 確認してください。(細かい流路が完全に見えなくなっていたらOKです。) 8. Gel-dye mix 9 μLをウェル上の2ヶ所の[ ]マークにアプライします。 Conditioning Solution のアプライ 1. Conditioning Solution (白 )9 μLをウェル上の[ CS ]マークにアプライします。 Sample Buffer のアプライ 1. Marker(緑 )5 μLをウェル上の[ ]マークにアプライします。 2. Marker(緑 )5 μLを各サンプルウェルにアプライします。 サンプルの数が11個以下でも、必ず全部のサンプルウェルにMarker をアプライしてください。 16本の電極全てを分析に使用するため、Marker がないと、分析が正常に行われなくなります。 Ladder のアプライ 1. 変性したSmall RNAラダ1 μLをウェル上の[ ]マークにアプライします。 Small RNAラダは、必ず熱変性処理した後希釈したものをご使用ください。(p3参照) ※必ず Agilent Small RNA キットに含まれるラダ(黄 )をご使用ください。 サンプル のアプライ 1. サンプル1 μLを各サンプルウェルにアプライします。 サンプルが11個ない場合は、使わないサンプルウェルにMarker(緑 ) 1 μLを足してください 。 2. ラボチップ専用のボルテックスミキサーの目盛りを 2400 rpmに合わせてラボチップを載せ1分間混合します。 ※攪拌後にチップ表面が濡れている場合、キムワイプなどで水分をきれいに拭きとって下さい。 ※攪拌スピードが不適当な場合、結果に悪影響を及ぼすことがあります。 3. 調製の終わったラボチップは、5分以内にAgilent 2100Bioanalyzerにセットして、分析をスタート してください。 4. 分析終了後は、必ず本プロトコルp2に記載した方法により電極を洗浄してください。 4
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