Na⁺ 浸透圧の調節、細胞外液量の維持 K⁺ 神経、筋肉細胞の興奮

お薬って
大事だよ♪
今回から数回に分けて電解質輸液について勉強しましょう。
まず初めに体液中の電解質組成を覚えましょう。
電解質成分と濃度 (mEq/ml)
細胞外液
+
陽イオン
Na
K+
Ca2+
Mg2+
計
-
Cl
HCO 3HPO 42陰イオン SO 42有機酸
蛋白質
計
図①
血漿
142
4
5
3
154
103
27
2
1
5
16
154
組織間質
144
4
2.5
1.5
152
114
30
2
1
5
0
152
血管壁
細胞内液
15
150
2
27
194
1
10
100
20
63
194
左の図のように、
細胞内液は K が多く、Na が少なくなります。
細胞外液は K が少なく、Na が多くなります。
このように、細胞膜を境に電解質組成が異なり、
細胞内外の浸透圧バランスを一定に保っていま
す。
これを覚えておくことは、どこに水を入れるか
という輸液の目的を理解するうえで非常に重要
になります。覚えましょう!!
※細胞膜は以前勉強したように、半透膜の性質を
もっており、Na、K などの電解質は自由に行き来
できません。行き来できるのは水!!
細胞膜
また、電解質には図②のような役割があります。
合わせて覚えましょう。
電解質の役割
Na⁺
浸透圧の調節、細胞外液量の維持
K⁺
神経、筋肉細胞の興奮・収縮
Cl⁻
細胞外液の主な陰イオン
HCO3⁻ 血液のpH(7.4)を維持
Mg²⁺
酵素の活性化
Ca²⁺
骨、歯の形成、筋収縮
P
骨、歯の形成、ATPの供給
たんぱく 循環血液量の維持
図②
今回はここまでにしましょう。ちなみに、電
解質輸液は図③のように分けられます。
生理食塩液
等張電解質輸液
(細胞外液補充液)
リンゲル液
乳酸リンゲル液
酢酸リンゲル液
開始液(1号液)
低張電解質輸液
脱水補給液(2号液)
維持液(3号液)
術後回復液(4号液)
水分補給液
5%ブドウ糖液
図③
次回は今回の内容をふまえたうえでそれぞれの違いなどを説明していきたいと思います。
~NST勉強会のご案内~
勉強会は、月 1回ペースで開催しています。
火曜日(18時~)で、場所はレジデンス 1 階です。
20分~30分の内容です。どなたでもご参加できますので、ぜひ聴講に来てください。
12/16(火) 18時00分 大洲記念病院OT 「食事姿勢について」
☆ 1月は、大洲記念病院 感染委員 による勉強会です。
第 9 弾献立紹介は、前回に続いて第 2 回目となる選択食「揚物の盛合せ」より『パンプキンコロッケ』に
使用された「かぼちゃ」を紹介します。
かぼちゃは栄養成分を豊富に含む緑黄色野菜です。かぼちゃの種類を大別すると、表面のデコボコした日本
かぼちゃとツルツルした西洋かぼちゃがあります。
西洋かぼちゃは南米ペルーあたりが原産です。
糖質の比較では、西洋かぼちゃが日本かぼちゃより倍以上も甘味が強く、緑黄色野菜の特徴であるカロチン
やエネルギーも多くなっています。
かぼちゃはβ-カロチンが豊富なほか、ビタミン B1、B2、C、カルシウム、鉄などをバランスよく含んだ栄
養面ですぐれた野菜です。この数多い栄養成分の中でも、含有量の多さで目をひくのがβ-カロチンです。
β-カロチンには、粘膜などの細胞を強化して免疫力を高める働きや、体を酸化から守る抗酸化作用があり
ます。その他にもかぼちゃには体を温める効果があるため、冷え性の方にはうってつけの野菜です。
また、冬至に食べるとよいといわれるのは、その時期、かぼちゃを常食していると、風邪の予防になると考
えられるからです。
なぜならビタミン A と C は粘膜の抵抗力を高め、細菌感染を予防する効果があるためです。
かぼちゃのビタミン類、ポリフェノール、ミネラル、食物繊維等は、
皮やワタに多く含まれています。料理の際には、これらを考慮して
無駄なく、上手に使うのが良いでしょう。ちなみにビタミンAと
ビタミンEは脂溶性なので、油と一緒に調理すると体内での吸収
率が良くなります。
Bメニュー
「パンプキンコロッケ&エビフライ」
○栄養価○ 1 個(約40g)
エネルギー
63kcal
たんぱく質
1.3g
塩分
0.2g
胃酸と結合することにより固形化する新しいタイプの消化態栄養剤です。
<特徴>
・胃内での低pH環境下で粘度が増し、約10分で液体からゲル状に変化し
ます。
・液体栄養剤と同様の投与法が出来ます。
・食物繊維にペクチンを含有する「初のバック型」消化態栄養剤です。
栄養組成
1 本(375ml)
エネルギー
300kcal
たんぱく質
脂質
6.6g
食塩
栄養組成
12.0g
1.27g
1 本(500ml)
エネルギー
400kcal
たんぱく質
16.0g
脂質
8.8g
食塩
1.69g
Q なぜpHの低下でゲル状になるのでしょうか・・・?
A ペクチンはカルシウムイオンとの反応により架橋構造を形成し、流動食をゲル化します。
ハイネイーゲルに使用しているリン酸カルシウムは、バッグ内ではイオン化せず、
リン酸カルシウムとして存在していますが、pHが酸性に傾くことによりカルシウムがイオン化します。
そのカルシウムイオンがペクチンと反応することにより、液体からゲル状に変化します。
< PEG ドクターネットワークセミナー(PDN)
<鈴木 裕
写真集 >
理事長>
< 会場1番乗り!大富&松田看護師 >
NST ~院外活動~
PEGドクターネットワークセミナー発表
11月13日に宇和島市のサイムホールで行われた、PEGドクターネットワークセミナー(PDN)に参加しました。
要望演題では当院から『当院におけるハイネイーゲルの使用経験』を発表しました。
特別講演では、NPO法人PEGドクターズネットワーク(PDN)代表理事 鈴木裕先生の講演を聴講できました。
鈴木先生は、国際医療福祉大学病院の副院長兼教授であり、日本に胃瘻栄養を広めて NHK の番組にも出演され
たこともある大変高名な先生です。
著書には、『外科医のための術後疼痛管理(総合医学社)』、『おなかに小さな口(PDN)』、『緩和内視鏡治療(医
学書院)』等があります。
今回の、当院のNSTニュースへの写真掲載も快くご承諾いただきました。
<発表について>
当院では今年 5 月~消化態栄養剤の「ハイネイーゲル」(商品紹介を参照してください)を使用しています。
今回の発表は、現時点での「ハイネイーゲル」使用経験についての発表です。
<発表内容>
今回は下記の内容を発表しました。
1.当院 NST メンバーによる実験結果の発表
(今回は当院採用の半消化態栄養剤を比較対象として pH による形状と粘性を検討しました。)
2.当院におけるハイネイーゲル使用患者の症例報告(※前回のNSTニュース症例報告を参照してください)
3.使用経験に基づいたハイネイーゲルの有益性の検討
※ 発表スライドは院内 LAN「委員会からのお知らせ」より閲覧できます。
座長の市立宇和島病院 食養科の山崎先生からは、
難治性下痢の改善症例で、ハイネイーゲルを使用する前に、「紙パック栄養剤(200ml/300kcal)」を使用しています。
その点に対して、
「難治性下痢改善における症例について。栄養剤をハイネイーゲルに変更する前に一度紙パックに戻しているが、消化
態栄養を試したのか?当院でも、消化態栄養にしただけでも下痢が収まることがあります。消化態栄養剤と、半消化態栄
養剤との使い分けは大事ですよね。」
との言葉を頂きました。
質問には、
「消化態栄養剤を適用という理由ではなく、投与量が過剰になっていないか、また、投与速度を再度見直すために、使用
しました。」と答えました。
現在、常備している当院での消化態栄養剤(食品)は「ハイネイーゲル」のみとなっています。
また、下痢トラブル時の投与速度はNSTマニュアルでは「50ml/h」としています。
文責:栄養科 清家 恒一
<半消化態栄養と消化態栄養の違い>
・半消化態栄養:窒素源は「たんぱく質」で消化の過程が必要。
・消化態栄養:窒素源は「たんぱく質」が分解された「ペプチド」で、消化の過程がほとんど不要。
会場風景