電子データ提出に関する全体像 2014年12月4日 製薬協 データサイエンス部会 タスクフォース2 サブチーム1 1 Outline •規制当局の動向 – PMDA – FDA •電子データ申請に向けた懸念または課題 •End-to-End StandardsとTFの取り組み •まとめ 2 PMDAのスライドより 「2013年9月10日 PMDAの次世代審査・相談体制に関する説明会」資料より引用 3 基本的通知 (H26.6.20通知発出) 4 対象となる試験 •原則として、 承認申請時に、申請者が評価資料として提 出する資料のうち次に掲げる資料について、被験者ごと の電子データでの提出を求めることとする 。 •ア 一般的に有効性、安全及び用法 ・用量の主要な根拠 となると考えられる全ての 第Ⅱ相試験及び第Ⅲ相試験 (長期投与試験を含む) の成績に関する資料 •イ 第Ⅰ相試験及び臨床薬理試験のうち、次に掲げる試 験の成績に関する資料 – 抗悪性腫瘍剤での第Ⅰ相試験 – 日本人と外国の双方に対して実施された第Ⅰ相試験 (国際共 同試験やブリッジング試験の場合など) – ICH E14 ガイドランに基づく QT/QTc 試験 H26.6.20発出 基本的通知 より一部抜粋 5 電子データの提出方法とその種類 •提出の形式 – Clinical Data Interchange Standards Consortiumの規格 (以下「CDISC標準」)に準拠した形式で提出すること •電子データの種類 – – – – Study Data Tabulation Model (SDTM)+Define-XML Analysis Data Model (ADaM) +Define-XML ADaM作成プログラム 解析帳票作成プログラム H26.6.20発出 基本的通知 より一部抜粋 6 発出予定の通知類とスケジュール(案) *今後変更の場合もあります 2014年7月24日PMDA主催「承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方について(通知)」に 基づく運用に関する説明会資料より引用、一部改変 7 実務的通知、ガイド等に含まれる項目(案)① • 電子データ提出方法に関連する事項 – Gateway等による受付の設定や、具体的な申請の流れ、受付日の考え 方 – eCTDへの電子データ格納方法 – CDISC標準等への適合性等のバリデーションについて – 一変申請や取り下げ時の考え方 – 申請後の追加提出(中間解析に基づく申請等) • 電子データ提出の対象となる臨床試験 – 第Ⅱ及びⅢ相試験以外の試験に関する電子データ提出について – ISS/ISEに関するデータの提出について – 参考資料についてのCDISC標準データ提出の要否について 2014年7月24日PMDA主催「承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方について(通知)」に 基づく運用に関する説明会資料より引用、一部改変 8 実務的通知、ガイド等に含まれる項目(案)② • 提出データ、プログラムに関する事項 – CDISC準拠データについて •提出すべきデータセット(SDTM、ADaM)の詳細について •日本語を含むデータセットの取り扱いについて •データセットのファイル形式について – プログラムの提出について – Annotated CRF、Data Guide等、電子データに付随して提出 – すべき資料について – 臨床薬理領域の解析用データ及びプログラムの提出につ – いて • 運用開始日と経過措置期間について 2014年7月24日PMDA主催「承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方について(通知)」に 基づく運用に関する説明会資料より引用、一部改変 9 FDAにおける電子データ提出の歴史 Ron Fitzmartin, PhUSE Annual CSS 2014 10 FDA Study Data Technical Conformance Guide (February, 2014) •標準化データの電子申請 に関する技術的な推奨/ 仕様を説明 •電子申請に関するよくあ るエラーや、各種仕様をま とめたもの ⇒PMDAへの電子データ申 請の事前準備として読んで おくのもよいと思います 11 CDISC実装の課題または懸念 •2014年6月23日から7月2日で実施した「CDISC実装 の準備状況と課題に関するアンケート」の結果から、 次のような課題または懸念が挙げられた。 12 申請電子データ対応に関する課題または懸念 2014年7月24日PMDA主催「承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方について(通知)」に基づく 運用に関する説明会資料より引用、一部改変 13 アンケート結果から課題または懸念 2014年7月24日PMDA主催「承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方について(通知)」に基づく 運用に関する説明会資料より引用、一部改変 14 電子データ申請に向けた課題と対策 ①DS実務担当における課題と対策 電子データ 申請義務化 ②マネジメント層における課題と対策 ③部門横断での課題と対策 電子データ申請義務化に向け 各立場での課題の明確化と対策が必須 15 治験依頼者がしなければならないこと(例) ① 実務担当の課題 •CDISCガイダンスの一定の理解 •実装経験の蓄積 ② マネジメント層の課題 •CDISC実装のビジネスモデルの決定 – CROの選定基準の設定、作業指示書の設定 •CDISC標準に精通した人材の育成 •必要なリソースや費用の確保 •社内体制や運用手順の作成 ③ 部門横断での課題 •申請パッケージの早期決定(グローバル申請も含む) •電子申請に関する規制当局とのインタラクション、など 16 電子申請に向けたCDISC実装のプロセス概略 NDA申請戦略 -臨床データパッケージ (ISS/ISEを含む) 臨床試験の特定 SDTM/ADaM実装作業 SDTM/ADaM提出が CTD作成 -eCTD準備とNDAの 必要な試験の特定 -SDTM/ADaM仕様 タイムライン 統合解析に含める試 書の作成 - データの統合(バー 験の決定 ジョンの調整等も含む) -データ変換 -バリデーション - 併合解析の実施 STAT/DM/PGMだけではなく RA/PL/CLの協⼒も必要 Y.Asami et al., CDISC Interchange Japan (2013)、一部改変 17 要求レベル XXXX年までに達成 長期的課題 (魅力的品質) End-to-Endの標準化を実施し、臨床試験全体の 効率化、ならびに、早期承認申請、取得が可能 (グローバル協業を含む) *SDTM/ADaM 作成段階で”帳尻”を合わせる 必要がなくなる(=臨床試験の計画段階もしくは、 より前のプロセスにおいて、承認申請ならびに 審査で必要となるマテリアルに必要な情報もしく は方策を盛り込む) *ツール(マシンリーダブル)、既存の標準モデ ルを活用し、人手が入る作業、ならびに、工数を 削減する 短期的課題 (当たり前品質) PMDAが要求するSDTM/ADaMデータ・メタ データを承認申請時に提出可能 *申請スケジュールに影響を与えない *審査期間の延長につながるようなデータ・メタ データの再提出等が発生しない 緊急課題 CDISC実装の基盤つくり(データサイエンス関連 部署のCDISC教育) 以内 課題 2016年までに 達成 数ヶ⽉ 各社で解決すべき課題の要求レベル 18 End-to-End StandardsとTFの取り組み Planning Data Collection Data Tabulation CDASH eProtocol SDTM DMP SDTM Datasets SAP eCRF Clinical・ MW・RA・IT など Statistical Analysis ADaM ADaM Datasets Analysis results (TLG) デ タサイエンス部署 Sub Group 3 各社における短期的*課題 DM PGMer Sub Group 4 Sub Group 1 各社における緊急*課題 各社における長期的*課題 STAT 19 まとめ •規制当局(PMDA,FDA等)の動向のキャッチアップ •職務別の課題 – 実務担当の課題(CDISCの理解と実装経験) – マネジメント層の課題(体制、ヒト、モノ、カネ) – 部門横断での課題(申請に向けたプロセス) •解決すべき期間別の課題 – 緊急課題(CDISC実装の基盤つくり) – 短期的課題(SDTM/ADaM実装) – 長期的課題(End-to-End Standardsによる全体効率化) 20 予備 21 通知および通知内容 (申請電子データ利用に関連する説明会等) • PMDAの次世代審査・相談体制に関する説明会(平成25年9月 10日 日本製薬工業協会主催) • 「承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方につい て」に基づく運用に関する説明会(平成26年7月24日) • 新薬承認申請時の電子データ提出に関する検討状況(PDF形 式)(平成26年6月25日 第13回レギュラトリーサイエンス学会 シンポジウム) • 臨床試験電子データ利用に向けたPMDAの取り組み(PDF形 式)(平成26年6月25日 第13回レギュラトリーサイエンス学会 シンポジウム) • PMDAの取り組みと日本におけるCDISCの利用について(PDF 形式)(平成26年5月16日 CDISC概説コース) 22
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