エアロゾル化ガスデポジション法によるジルコニア膜の形成 (荷電粒子の

Powdcr NIIctallur,F■ 70158,No
8
463
エアロゾル化ガスデポジション法によるジル コニア膜の形成(荷 電粒子の噴射による)
渕田
英嗣
☆1,時
崎
栄治
☆1,月 ヽ
澤
英一
☆1,
日
義雄
☆2
☆1向
渕田ナ ノ技研 ,〒 286‐ 0011成 田市玉造 2-25-57.
☆2徹
)物 質・材料研究機構 ,〒 305-0047つ くば市千現 1-2-1.
Formation of Zirconia Films by the Aerosol Gas Deposition Method
(By」 etting of Poshive Charged Powder)
Etti Fuchita☆
1,Etti TokiZaki☆ 1,E五 chi Ozawa☆ l and Yoshio Sakka☆
2
☆lFuchita Nanotcchnology,Ltd,2-25-57 Tamatsukuri,Nanta 286-0011,Japan
☆2National lnstitutc for Matcrials Scicncc,1-2-l Scngen,Tsukuba 305-0047,Japan
Receivcd ApHl ll,2011
SYNOPSIS
Thc acrosol gas dcposition mcthod(ACD)is a 10W tCmpcraturc nlethod No hcating proccdurc exists in the
AG[)proccss duHng thc formation ofthc AGD■ 1lns We can form cvcn ccramic films by using AGD method
Howcvcr,thc mcchanis■ l of synthcsizing ccramic ilm has not bccn made clear until now. This papcr is thc irst
tHal to clanfb7thc mcchanism by using two kinds of zirconia powder The experimcntal results indicatcd thatin
wet typc zirconia powdcr thc filnl could bc formcd in thc lilnited conditions of diamctcr and thc spcciflc surfacc
arca of powders although in dry―
millcd zirconia po、 vder all powdcrs uscd could form thc■
lms
Atthc same
cxpe五 nlents wc observed the high tcmperaturc phase of zirconia in the flinl and a light enlisslon phenomcnon at
thc dcposition sitc during AGD lroceSS In this papcr,wc discuss the formation mecha五
sm ofthc AGD film atthe
ambient tempcrature corrclating with thc rllm fOrmation condition,thc appcarance of thc high tcmpcrature phase
and the light emission
KEY WORDS
high― tcmpcraturc phase, light cmission, zirconia po、
l
は じめ に
vdcr, aeros01 gas dcposition, mean particle size
ニ ア膜 は,X線 回折 を用 いて評価 してお り,そ の結果 ジル コ
我 々 は ,ナ ノ粒子 をノズルか ら噴射 し,対 抗す る基板上 に
堆積膜 を形成す る,ガ スデポジ シ ョン(GD)法 お よび エ ア ロゾ
ニ ア膜 には,高 温相 の正 方 晶が存在す る ことが 明 らか にな っ
ル化ガスデポジション(AGD)法 について ,長 年 にわたって研
15).い ずれ の方法 も貴金属導体膜形成
究開発 を進めてきた
分野やエネルギー関連 のセ ラミックス膜形成分野等への応用
らの事実は,従 来明 らかでなかったAGDの 成膜メカニズムを
解明す る上で重要な因子であると考えられる そ こで,本 解
説で は,緻 密成膜ができる成膜条件 と発光現象について述べ
が志向されて いる.AGD法 の最 も有意な特徴は,常 温でセラ
るとともに成膜メカニズムに関する我々の考え方 について報
ミ ックス膜 の成膜
1← 21)が
可能 ということであり,加 熱源や大
きな真空装置 を必要 としな いとい う点で ,極 めて省 エ ネル
ギー的な特徴 を有す ことで ある.我 々は,こ のAGD装 置を用
いることによ り,耐 熱分野やイオ ン電導分野 において,そ の
222つ
について,常 温で容
応用が進め られて いるジルコニア粉
易 に緻密成膜を形成 できることを明 らかにしてきた.本 報告
では,ジ ル コニア粉 を用 いた結果について報告する.用 いた
原料粉は,市 販品で粒子サイズお よび比表面積の異なる,湿
式化学反応製法で作製されたジル コニ ア粉および乾式電融・
粉砕製法 で作製 したジル コニア粉 である.成 膜 されたジル コ
2011年 8月
て いる.さ らに,噴 射堆積 時 に発光現象 も観察 された .こ れ
告す る
2
21成 膜方法 について
実験方法の概要
Fig lは ,本 実験で使用 した AGD装 置 の概要を示 している。
原料粉 は密閉したガラス製エア ロゾル化容器 に入れ られてお
り,エ ア ロゾル化容器底部に設けられたガス供給 口か らガス
供給 (今 回は窒素ガスを用 いている)す ると,ガ スに吹きあげ
られて舞 い上が り,エ ア ロゾル化される.巻 き上げられた原
料粉は,窒 素ガスとともに,搬 送管を通 して,真 空排気され
渕田
鼎
│
英嗣 ,時 崎
栄治 ,小 澤
英一 , 日
義雄
業利用 が進 んで いる 一 方 ,乾 式法 の ジル コニ ア粉 は,製 造
プ ロセスが簡便 で製造 コス トが安価 なため利用分野 が拡大 し
つつ あるが ,現 行 の製造 プ ロセ スで は,精 製 プ ロセスがな く
_dM×
,
そのた め高純度 品 の製造 には不 向 き と考 え られて い る 二つ
の粉 は,粉 の形状 ,結 晶状態 ,粒 径分布 な ど相違点が多 く,こ
れが AGD法 による膜形 成 に どのよ うに影響す るか は ,AGD
装置 の 製造者 で ある我 々 に とって ,知 って お くべ き重要な点
と考 え られ た。
ヒ学工業製 のジル コ
実験 に使用 した湿式粉 は,第 一稀元 素 イ
ニ ア粉 で ,平 均粒子径 が 0 47μ m∼ 73μ mの 範 ヨ にあ り,比 表
面積 は 45m2/g∼ 827m2/gの 範 囲 にある H種 類 の 票料粉で あ
る 一 方 ,乾 式電融 。粉砕製法 のジル コニ ア埼 │ま 同 じく第
一 稀元 素化学工業製 の電融法製法 ジル コニ ア号で 平均粒子
径 が 0.73 μm∼ 10 2μ mに あ り,比 表面積 は 15m1/g∼ 61m2/g
の もので ,異 な るスペ ックの 5種 類 の原料粉 を入手 した こ
れ らの原 料粉 は ,実 験 を行 う前 に脱気用加熱 炉 を用 いて ,原
Fig l Schcmatic diagram ofthc AGD apparatus
料粉 の乾燥度 が 同 じにな るよ うに調整 して い る
て いる膜形成 室 に送 られ る。そ して ,搬 送管 の先端部 に取 り
付 け られた ノズル (幅 広 ノズル ;幅 5mmお よび幅 30 mm)先
23特 性評価
Tablc lに は ,使 用 した原料粉 の特性 をま とめて い る 粒子
端か ら,対 向す る基板 (ス ライ ドグ ラス ,ア ル ミナお よび Ni
基 合金 )へ 噴射 され ,膜 とな って堆積す る 基板 は ,駆 動系
径お よび比表面積 の値 は,島 津製作 所製 レーザ ー 回折式粒度
ソ ブ H2300を 用 いて 計
分布測定装置 (SALD2100)と フロ
に取 り付 け られてお り,プ ロ グラム制御 によ り,目 的 の成膜
幅 に相 当す る長 さを往 復運動 させて いる 例 えば 30 mm長 さ
さの積層膜 が形成 され る。
測 した もので ある 生成 された ジル コニ ア膜 の膜断面観察 お
よび構造解析 には,透 過型電子顕微鏡 ,走 査型電子顕微鏡 お
よび X線 回折装置 (CuKα 線 )を 使用 し,膜 厚測定 には ,マ イ
22用 いた原 料粉
ク ロメー ター を使用 した
を往復動作 (駆 動速度 l mllys)さ せ る と,ノ ズル幅で 30 mm長
用 いた原料粉 は ,最 初 に述 べ た よ うに,湿 式 の化学 反応製
法 で製造 された ジル コニ ア粉 と乾 式電融・粉砕製法 のジル コ
3
Tablc l
Ⅳlean
No
T)"
specrt
partlcle
sulface
S●eI)50
arca
(μ
m)
(♂ /g)
実験 および実験結 果 の詳細
3.1湿 式化学 反応法製 ジル コニ ウム粉 の成 膜結果
ニ ア粉 の 2種 類 で ある。一 般 に,湿 式法 のジル コニ ア粉 は産
CharactcristiCs of Zirconia po、 vdcrs
Zr02+Hf02
Si02
Fe203
TЮ 2
Ca0
%
%
%
%
%
0012
0002
0.001
Balallce
0002
Oαり
0.001
0.Ⅸ И
Product
UEP
UEP
0.47
21.6
Balance
2
0.58
827
Balance
3
22
4
21
7.1
Balance
0.003
0.002
0∞
0.α И
EP-5
EP-7
2.1
13.0
Balance
0004
O CK12
0.∞ 1
0.Ⅸ 4
EP-13
22
22.0
Balance
0.004
0.CXll
0001
0∝ И
Bahnce
O α2
0.()01
0003
EP-22
EP― P
Balancc
0002
0026
0.012
SPZ― a
0∞
0∞
0006
0.鰤
0∞
SPZ― b
1
6
V√ ct
261
7
Bahncc
0.005
44
Balance
0.005
93
Balance
0005
014
007
018
012
019
9
10
11
073
12
14
16
Dry
Balance
112
4.7
Balance
29
27
Balance
7.4
1.6
Bahnce
102
15
鋤
Balance
く
1
1
0110
0003
1
0.∞ 3
0.α )2
0.002
0.001
1
SPZ
WG-8S
Tヽ lZ
T
0.12
0.
008
0_ 5
T卜 Z
0.16
0 7
BR-3QZ
012
019
018
7
021
BR―
QZ
BR-120Z
「粉体 お よび粉末冶金 J第 58巻 第 8号
エ ア ロ ゾル化 ガ ス デ ポ ジ シ ョ ン法 に よるジ
タ コニ ア膜 の形成 (荷 電粒子 の噴射 に よる)
3.11成 膜結果
465
312ジ ル コニ ア粉 の性状 と成 膜 との関係
平均粒子径 を 2.1 22μ mで 一 定 とし,比 表面積 の異な る粒
子 の場合 にお ける成 膜 の状 態 を見 てみ る と,使 用 した 5種 類
SPZ a(平 均粒子径 D50:27μ m,比 表面積 :65m2/g)と sPZ b
(平 均粒子径 D5● 35μ m,比 表面積 :61m2/g)と い う 2種 類 の
ジル コエ ア粉 を 50gか ら70g使 用 して ,巻 き上 げ量 を変化 さ
の粉 の比 表面積 ,51m2/gか ら 26 1 mη gの 中で ,比 表面積 51
せ るた めに,窒 素ガス供 給 量 を 3L/面 nか ら8L/minと 変動 さ
せ ,ま た基 材駆 動速度 を l mttsと 固定 して ,積 層繰 り返 し回
m2/gの 場合だ けが緻 密な成膜が可 能で あった。そ の他 の比表
数 を lo回 か ら 150回 とす る ことに よ り,膜 厚が 5μ mか ら 24
μmま で の 自色透 明系 の緻 密 な 膜 を形成 す る ことが 出来 た
この時 に使用 した ノズル は ,5mm幅 の もの と 30 mm幅 の も
な い,ポ ー ラスな圧 粉体 とな って しまった 。一 方 ,粉 の粒径
の影響 をみ るため に,2種 類 の微細粉すなわち uEP粉
(平 均
面積 の大 きな もので は,緻 密な膜 の形成 はで きず ,密 着 力 の
.
粒子径 D5● 0 47μ mお よび o58μ m,比 表面積 ;216m2/gお よび
ので ,基 材 には主 にス ライ ドグ ラス を用 い た .ま たエ ア ロ ゾ
ル 化室 の圧 力は,28 kPaか ら47 kPaで あった .原 料粉 は使用
827m2/g)を 使 用 した もので は,す べ てポー ラスな圧 粉体 と
前 に500° C× 1時 間 の脱気処理 を施 したが ,成 膜 中は当然 に無
WG 8S粉 (平 均粒子径 D50;73μ m,比 表面積 ;93m2/g)で
な ってお り,逆 に用 いた原 料粉 の 中では,大 きな粒子径で ある
は
噴射堆積過程 にお いて ,粉 の堆積 と膜剥 離が 同時 に観察 され
加熱 ,常 温 で ある.Table 2に は,各 種 ジル コニ ア粉 の成 膜条
件お よび成 膜結果 が ま とめて示 されて いる
,
結果 として成 膜 されなか った .以 上 の結果 は ,程 ほ どの粒径
.
Table 2 FormatiOn conditions and results Of fllm fabricatiOn(wct_typc)
Characte五 stた s Of
wet― powders
Mcan
No.
Fonllatbn cOnd血ms
Spcc訛
sttacc
N2 gaS
partlcle
SIZe I)50
area
rate
(μ
m)
(m2/g)
flow
(」ヽ
pressurc
47
2ノ 1
0.58
82.7
47
2/2
058
82.7
30
2.2
2.2
Qllla■ け 01
fml
(kPa)
21.6
3/2
Rcsults of f]ヒ
34
n fabncat勧
Fma
Dffcrenthl
0.47
3
t樋
ckness
(μ lnD
Deposittm
rate
(μ n■ /pass)
Cheen
COmDaCt
Green
COmDaCt
Cheen
connoact
CJood
2
0_04ulll
CJood
4
0_08脚
Peeled
4/1
8
off
“
4/2
降饉 ト
PceLd of
12
Cieen
21
colnpact
引
6′ 1
"
2.2
7/1
2.1
8/1
2.7
65
5
8/2
27
65
3
7
9/1
9/2
6.1
9/3
10/1
34
44
9.3
2011年 8月
Cteen
compact
Crreen
6
6/2
,
COInDaCt
59
Glcen
COmDaCt
Green
compact
Good
24
0.8wll
30
CJood
6
06脚
20
0.13● In
30
蜘
28
CIood
30
Good
20
0.17μ
Good
10
0 2Hlll
47
No flbll
12
01脚m
m
渕田
英嗣 ,時 崎
栄治 ,小 澤
英一 , 日
義雄
いるが ,窒 素ガス供給 量 を 4L/minか ら 16L/minと した場合
でかつ比表面積が大 き くな い原料粉 ,す なわち数 ミク ロン粒
子径 で数m2/gの 比表 面積 を持つ原料粉 が成膜 に適 した原料粉
で ある ことを意味 して い る なぜそ うした原料 粉が適 して い
,
膜厚 6μ mか ら30μ mま での緻密な膜が形成 出来た 原料粒子
と堆積膜 中 の粒子径 で は ,74μ mの 平均粒子 径 のジル コニ ア
る の か が 問題 と考 え ,生 成 され た 膜 を走 査 型 電 子 顕 微 鏡
(Fig 2)で 調 べ て み る と,基 板 と堆積 膜 は良 く接合 してお り
粉 (BR― QZ)の 走査型電子顕微鏡写真 (Fig 3(a))を み る と,7μ m
程度 の角 ばった不 定形な粉砕粒子 が多 く観察 され ,粒 度分布
膜 を形成 して いる粒子 はお よそ 100nm径 の丸み をおびた粒子
で ,原 料粉 に比べ 10分 の 1以 下 に微細化 して い る ことが 分か
測定値 と一致す る そ こで ,こ の粉 を用 いて生成 した堆積膜
の 断面 SEM像 (Fig 3(b),(C))を みてみ る と,Fig 3(b)で は膜厚
る.原 料粉 が破砕 して堆積 しただ けで は ,丸 み を帯 びた理 由
が理解 で きな い。強 い結合が ある以 上粒 子 の表面で は原子が
25
,
μmの 緻密な膜が形成 されてお り,か つ基 板 との接 合 も良
好 で ,膜 表面 も平坦で ある Fig 3(c)の 膜断面 中央部 の 高倍
率 の像 によれ ば,100 nmか ら200 nmの 粒子 が高密度 に詰 まっ
激 しく動 いて 結合 しな けれ ばな らず ,室 温 で ある ことを考 え
る と説 明が むずか しい
てお り,ま た , この粒子 は ,原 料粉 の平均粒子径 (一 次素粒
子径 )74μ mに 比べ て ,50分 の 1程 度 に小 さ くな って い る 膜
.
29)
32乾 式電融 ・ 粉砕製法 によるジル コニ ウム粉 の成膜結果
321成 膜結果
乾式 のジル コニ ウムで は ,平 均粒子径 D50が ,0 73μ m,112
ジル コ
μm,29μ m,7.4μ mお よび lo.2μmの 5種 類 の電融製 法
ニ ア粉 が入手 でき,こ れ を使用 して成膜 した ところ,全 ての
構成粒子 も湿式法 の原料粉 の場合 と同様 に丸み を帯 びて いる
322積 層回数お よび巻 上ガス供給量 の影 響 について
.
74μ mの 平均粒子径 のBR― QZ粉 を使用 した成膜実験 にお け
る積層 回数お よび巻 上 ガス供給 量 と膜厚 との関 係 を,Fig 4
粉 にお いて ,緻 密な膜が形成 出来 た 各種粒 子径 の ジル コニ
ア粉 の成膜 条件お よび成膜結果 につ いて は,Table 3に 示 して
(a),(b)に
Fig 2 (a)SEM image of cross section of dcposited fllm obtaincd from SPZ(27μ
flow ratc,5L/min).
Tablc 3
dn/― pOWdCrs
M● n
Speciflc
Alllount of
surface
arca
suppltd
(μ
2/
3/
4/
5/
6/
16/2
m)
(m2/g)
N2
gaS
(L/111in)
Differential
prssure
(kPa)
42
073
Qualり Of
flm
16
102
102
1
FiLYl
Depostion
rate
tluckncss
(μ
0
(μ
m/pass)
Good
0.56
ood
012
016
028
C」
10
cation(dr)― typc)
Result of fllll fabrlcation
FoHnation condition
particlc
size D50
m,po` dCr ibl High― magdication image(N08/1:N2gaS
Formation conditions and rcsults of fllnl fab●
Charactcistis of
No
示 して いる.巻 上ガス供給 量は 4L/min一 定 とし,積
層 回数 を 50回 か ら 1000回 まで増加 させて成膜す る と,膜 厚
Good
Good
15
8
Good
5
4
Good
8
7
「粉体 お よび粉末冶金」第 58巻 第 8号
エ ア ロ ゾル化 ガ スデボ ジシ ョン法 に よるジル コニ ア膜 の形成 (荷 電粒子 の噴射 に よる)
a
L
︵日
︶ の日 出“ 理 ● Oo■ 図 ︺o のりo口 出 。﹁コ い
50
45
40
1'イ l
35
30
25
1111:::11
20
15
10
5
0
0
200
400
600
800
1000
1200
Number ofscans
8¨
ご 〓 〓 〓 〓I o こ く
︵
(b)
IQII
I
ll警 準
/
/
︶■■ocよ。一
〓い
,
・撼
:懸
0・
│
''議
5
0
10
15
Amount ofsupplied N2 gaS(L/min)
Fig 4
(a)Rclationship betwccn the fllin thickncss and thc number
of scans (b)Rclationship bctween thc■
amount of supplicd gas
一
′
′′
一
■ 讐奪 鰈
1零 1年 ■
│● 1撃 112α l
′´
一 一一一
一
′・^
・ 摯
奪 一
│■ 苺 識´│ │
X ァ
‘鶉
o
慾爆一
一
城■■4︲
一
obtained from
BR― QZ(74μ m)po` ldCr(c)High― magnincation imagc
SEM imagc of cross section of dcposited f111■
│
│
學 警魃
い
.
壌
一
一
坤
一
5
・
璃 口 O o、一N ﹂o 2 ● 属 〓 o指〓 い
QZ(74μ m)poWdCr(b)
■ こな■■│
燿
一 瘍
中
﹃
一
・
・
・・
、
︵日
︶ の日 ︼喘
Fig 3 (a)SEIvl micrograph ofthc BR―
│ヽ 11聯
1菫 │1雌 ″■│
lm thickncss and
ン饂IP
鏡│■ │
AmOunt ofsupplied N2 gaS(L/min)
は 15μ mか ら 47 5μ mま で ,比 例的 に増加 した
積層 回数 は
一
50回 定 と し,巻 上ガス供給 量 を 6,8,10,12,14L/minと 増
Fig 5
Summcry ofthc rclationship bct、
amount of supplicd gas.
vccn thc fllm thickncss and
大 させ て成 膜す る と,膜 厚 は 35,8,12お よび 25μ mと 増 加
し,巻 上ガス供給 量 の増加 と共 に,膜 厚 は指 数関数的 に増加
す る。 この傾 向は,Fig 5に 示 されて い るよ うに,5種 類 の粉
す べ て にお いて 同様 であ り,増 加傾向 にある 乾式の ジル コ
ニ ウム粉 では ,5種 類 の粉 す べ てで成膜可能 で あ り,巻 き上
式 法 に よ る ジル コニ ウム粉 が ,特 定 の 粒 径 と比表 面積 の粉 の
げガス供給 量 の増加 は,成 膜速度 の増加 と直結 して いる 湿
か ,以 下検 討 を進 めた 。
2011年 8月
み で ,成 膜 可 能 で あ るの に比 べ ,極 めて 成 膜 され や す い とい
う こ とが 分 か る .乾 式 と湿式 で 何 が 異 な って い るので あ ろ う
渕田
468
英嗣 ,時 崎
栄治 ,小 澤
考 え られ る高温相 の ピー クが観察 され る 特 に顕著 に表 れて
い るのが ,74μ mの 粉 を使用 した場合で ある.高 温相 の 同定
のた め に ラマ ン分光測定 を行 つてみ る と,7 4μ mの 粉 を使用
した形成膜 の ラマ ン分光 の結果 で は単斜 晶 と正方 晶 の混合相
と同定 された。
義雄
次 に,全 ての AGD成 膜 に対 して ,単 斜 晶 の (111)積 分強度
30
33原 料粉 お よび AGD膜 の構造解析 による知見
Fig 6に は ,6組 の AGD成 膜お よび原料粉 の XRDの デ ー タ
が示 されて いる ここで は ,全 ての原料粉 は ,単 斜 晶 と同定
され る。一 方 ,AGD成 膜 の XRDピ ー ク強度 にお いて ,す べ
て の膜 で (― Hl)と (111)の 強度 ピー クが逆転 し,形 成 した膜
で は (lH)の 強度 が強 くな って い る また ,全 て の AGD成 膜
にお いて ,単 斜 晶 の ピー クの他 に,正 方 晶 ある いは立方 晶 と
英一, 日
と正方 晶 の (101)積 分強度 の比 を正確 に求 め るた め ,得 られ
た XRDデ ー タ を理学電機 製 の PDXLソ フ トを用 いて ピー ク
分離 し,使 用 した そ の解析 の一 例 (74μ m)を Fig 7に 示 して
いる ビー ク分離後 の単斜晶 と正方 品 の積分強度 比は,Tablc 4
お よび Fig 8に 示す
これ を見 る と,原 料粉 の粒子径が 74μ m
までは積分強 度比 は比例 して増大 して いる。しか し,10 2μ m
と更 に大 きな粒子径 にな る と積分強度比は減 少す る。しか し
,
BR― QZお よび
niZ T,TMzの 破断面 の SEM写 真 (Fig
9)か
らわか るよ うに膜は数 llXl nmの 粒子 によって構成 されて は い
るが ,高 温相 の存在割 合 の大 小 に起 因す る,膜 構造 の変化 は
,
この SEM像 か らは認 め られ な い しか しなが ら,74μ mの 粉
、や媚∽O ①や口 H
よ■』理L型 翌
■ェ
1其
│ダ
20 (degTee)
Fig 6 XRD igurcs of AGD 6-「 llms and starting powder
Table 4
Fig 7 Result of a quantitative analysis for BR―
PDXL)
Ratio of thc strongcst pcak ofthc tctragonal and inonoclinic structure of thc AGD■
QZ(Rigaku's
lms
I Integratcd
lntcnsitv
Mcan
Tetagonal
ヽlonoclinic
lntcnslty
m°
Speciflc
。
particlc
ProduCt
1面
surface
No
size D50
area m2/g
(Itm)
Intcgratcd
Intcgratcd
20
1
‐ 54912
303155
14655
27096
35104
30362
31594
62903
17380
303161
2815
4722
54045
42820
303506
4634
314761
59283
42019
302596
2626
315192
70062
48789
304193
15
314989
2
16
314759
41444
3
315703
25914
4
314674
5
l12
61
l
1
58363
1
T7NI
T/NI
intcnsity l
intensity
1
l
counl
count
BR-12QZ
1792
BR‐
QZ
SPZ― b
BR 3QZ
4318
Tヽ lZ
TMZ‐ T
「粉体 お よび粉末冶金 J第 58巻 第 8号
ェ ア ロ ブル化 ガ スデ■ ジシ ョン法 に よるジ ルコニア模 の形成 (荷 電粒子 の噴射 に よる)
469
︵︺´
﹃ い ︶ o﹁ギ“ 、 卜 一﹁の口 oP目 ︻ づ Φや“ 角¨ o一口 H
Mean particle size(Im)
Fig.8
Rclation bctwccn thc integratcd intensity ratio of tetragon・
al
phasc to monoclinic phasc and thc mcan diamctcr of thc
Fig 10 Contrast and TEM imagcs of BR―
(b))and powdcr((C)and(d))
QZ AGD■ lm((a)and
startlng pOwdcrs
TMZ― T,0 73μ
m
TMZ:1 12μ m
BQ‐QZ:7 4μ
m
Fig ll Photograph of clcctHcal dischargc phcnomena on thc inncr
Amount of suppled N2 gasi 12L/mn
Number of scans:50pass
chambcr、 vall
speedil mm′ s
Fig 9 SEM micrographs ofthc AGD fllms
す るため に(c)暗 視野 のスケ ッチ 図を示 して いる。そ の結果成
の コン トラス ト像 ,‐ M像 (Rg.10(C)お よび (d))で は,粉 は
大 きな塊 にす ぎな いが ,膜 (膜 を乳鉢 で粉砕 し,微 細化 した
膜 中,基 板面で ,発 光 を伴 う ことが 確認 された .基 板面か ら
の発光 像が ,ガ ス噴射流 とともに流れて いる様子 も確認 で き
もの )の 観察 で は,loo nmの 塊状粉 の 内部 に 10 nm程 度 の微
細粒子 が存在 す る ことがわか る (Fig.10(a)お よび (b)).我 々は
た
この通常では観察で きな い 10nm程 度 の極 微細粒子 の発 生が
XRDに お ける高温相 の存在 と結び ついて いるのではな いか と
,
考 えて いる
4考
察
ジル コニ ア粉 による AGD成 膜実験 を通 じて ,AGD成 膜 で
は,用 いる原料粉 の粒 径 ,比 表面積それ に原 料粉 の製法 に起
.
34発 光現象 3o
AGD成 膜 中 に,ノ ズル先端部 か ら成膜室 内壁 へ 向か って し
因す る構造が成膜 の成否 に大 き く影 響す る こと,そ れ に成 膜
ば しば放 電現象が見受 け られ る。そ のた め,ノ ズル先端部 か
中 に発光が生 じる ことが 明 らか にな った。また生成 された膜
中 の構 成粒子 の大 きさは原料粉 の平均径 に比 べ 10分 の 1か ら
ら30度 の傾 きで粒子が噴射 され る前方 のチ ャンバー壁 ,お よ
数 10分 の 1と 微小化 してお り,ど うや ら高温 相 も出現 し,し
びそ の 後方 の チ ャ ンバー壁 に,放 電痕が認 め られ る.Fig H
か も膜 と基板 は強 固 に結合 して いる とい う ことが ,他 の研 究
は,そ の放電痕 の様子 を示 して い る。ノズルか ら 20 cm以 上
者 と同様 に明快 に示 されていた .こ の結果 を見て ,我 々が 注
目した のは,な ぜ乾式 のジル コニ ウム粉 が湿式 の粉 に比べ て
離れた sus製 内壁 にある黒色 の付着痕 は ,簡 単 には削 り取 れ
な い 従 って AGD成 膜 中に大 きな電気 的力が働 いて いる こと
は十分 に考 え られ ます そ こで 我 々は,成 膜時 の ノズル &基
板近傍 をビデオ撮影 してみた Fig 12が そのショッ ト写真で
(a)明 視野像,(b)暗 視野像 (赤 外線イメージ )と わか りやす く
,
2011年 8月
容易 に成 膜す るのか ,な ぜ 高温相が 出現す るのかそれ らの こ
とと発光 は どのよ うに結び つ いて いるのかで あ った .湿 式 の
原料粉 では平均粒子径 (2次 粒子径 )が 2μ m以 上の大 きさで
かつそ の比表面積が 65 mηg以 下で ある必要がなぜ あるのか
,
,
渕日
英嗣 ,時 崎
栄治 ,小 澤
英一, 日
義雄
体 とな った .塊 状粒子形態が壊れ ,UEP粉 と同様 な微細粉 が
増加 した もの と推察 で きる。この成膜 メカ ニズム を考 える一
つ の考 えは ,小 さな粒子 お よびそ の凝集体 (塊 状で はな い )で
は,与 え られた噴射 エ ネル ギ ー では粒子粉 の破壊 を生 じさせ
るネルギ ー が得 られず ,大 きな粒子 で は,た とえ一部 破砕 さ
れて も全体 として個 々の粒子が接 して いる部分が少な く膜形
成 には至 る ことがで きな い とい う解釈で ある。だが ,そ れで
は乾式粉 で はなぜ 5種 類す べ てで成膜可能 だ つたので あろ う
か。乾式粉 すなわち電融製法粉 (一 度高温 で溶か して大 きな
Nozzle
塊 とした後 ,粉 砕分級す る乾式製法 )で は平均粒子 径が 073
μmか ら 10 2μ mま で ,す べ て緻密な膜が 出来 た いずれ の膜
も原料粉 の粒径よ りも一桁以 上細かな粒子で構成 されている
湿式粉 にお ける考察 を当て はめれ ば,乾 式 の場合 ,い ずれ の
.
粉 も噴射 エ ネルギー によ り,粒 子が破壊 され ,よ り細 かな粒
子 の再配 列が形成 されて いる と推察 できる なぜそ うな るか
について考 える必要が ある
電融製法 の粉 は ,化 学反応 による湿式製法粉 を使用 した場
合 と異な り,粒 径が lμ m以 下 の場合 で も緻密膜が 出来 る。こ
の ことは,粒 子噴射 エ ネルギ ーがそ の構 成粒子 の一 部 を粉砕
し,成 膜 させ るプ ロセ ス を仮定 した場合 ,乾 式粉 で は ,噴 射
エ ネル ギ ー による破砕 が しやす い と考 えれ ば理解 で きる.乾
式粉 が 一 度 溶 融 して 破 砕 して で きて い る こ とを考 え る と
個 々の粉 は多 くの欠陥 を含有 して いる と考 え,こ れが乾式粉
,
の成膜 し易 い原 因 と考 え る ことが で きるで あろ う。 しか し
この ことと発光および成膜可能 と直ち に結び つ ける ことはで
,
きな い
.
次 に ,成 膜 の メカ ニ ズム と関連す る と考 え られ る現象 は
,
正方晶構造 の 出現 で ある。ジル コニ アの正方 晶構 造 は,粒 子
313°
しか しなが
径 が 30 nm以 下 の粒子 で ,確 認 されて いる
ら,Fig 10の SEM像 か ら,30nm近 傍 の粒子 が顕著 には認 め
られな い 従 って ,AGD嘆 中 の正方 晶は さ らに小 さな粒子
で存在す る ことが考 え られ る そ こで 、成膜構成物 を乳鉢 で
す じつ.メ し lEヽ 1観 察 を行な った ところ,特 にコ ン トラス ト
像 )こ て確認 で きる11 1∞ nmの 粒子 の塊 の 中 に,10nm程 度
の 粒子 ti存 在 す る ことが解 った この小 さな粒子 が 高温 相
ピー ク とな った もの と推察 して いる。これ につ いて は,今 後
,
電子線 回折 によ じ そ の同定 を試 み る予定で ある
原料粉 に比 べ て │ま るか に微 小な正方 品 の存在 は ,単 に原
Fig 12 Conflguratlon ofthe nozzlc alld substrate and the appearancc
Oflight emission.(a)gCOmctry of nozzlc and substratc,(b)
a vicw oflight cmission at a dcposition sitc on a substratc,
(C)SChematic illustration of light emisslon
ノズル か ら噴 射 され た 粒 子 群 が ,基 板 に衝 突 した 際 に ,そ の
噴 射 エ ネル ギ ー が粒 子 の 再配 列 に寄 与 して い る もの と推 察 で
き るが ,粒 径 2μ m近 傍 で ,比 表 面 積 65m2/g以 下 と い う条 件
が ,ど の よ うな意 味 を持 って い るのか が 重 要 で あ る。そ こで
,
比較検討 のため 2.7μ mの 原料粉 に遊星ボール ミル処理 (180
rpm,2時 間 )を 施 してか ら成膜処理 を行なうと形成膜 は圧粉
料粉 が破壊 してて きた とは考 えに くい.我 々 は,こ の発 生原
因が発 光現 象 と結 び つ いて いるので はな いか と考 えて いる。
発光 現 象 は ノズルか ら噴 出 した粉粒 子 とノズル との摩 擦 に
よ って発 生 した静電気 と関係 して い る 荷電 は,粉 が搬送管
内壁 と擦れ る ことによ り,あ るい はまた ノズル内壁 と擦 れ る
ことによ り,摩 擦帯電 し発 生す る。静電気 の発 生 メカ ニズム
と同 じで ,物 質 同士が擦れ合 うと電荷 の分配 が起 こ り,帯 電
列 の序列 によ リセ ラミックス粉 はプ ラス に帯電す る ゆえ に
,
ノズル か ら噴射す る粉 は,プ ラス にチ ャー ジ して いる と考 え
られ る (当 然 ,擦 り合わせ のない 中性粉 として噴射す る もの
も存在す る )
「粉体 お よび粉末冶金 J第 58巻 第 8号
エアロゾル化ガスデボジション法によるジルコニア膜の形成
荷電粒子の噴射による
二
)
噴射粉 が衝 突す る基 板 面 の場所か ら,弱 い発光が観察 され
る。74μ mの BR― QZ粉 を使用 した AGD成 膜で は,ス ライ ド
グ ラス基 材お よび アル ミナ基 板 へ の或模処理 中,1積 層 目か
ら発光 が 目視 で きる。また、sus製 基板 ,銅 基板 では,そ れ
ぞれ 2積 層 目,4積 層 目か ら発 光が 目視 できる
ところで ,バ ル ク物体 が 破壊 され る際 に,破 壊電子が放 出
され る こ とは,安 田 らによ って 報告 されて い る 37■ 1)ジ ル コ
ニ ア につ いて も破壊時 に電子放 出が ある こ と,物 質 によ って
そ の破壊時 の放 出電子 の量が異な る こと,ま た ,密 度 の高 い
試料 ほ ど電子放 出量が増 加す る こと も報告 されて いる
これ らの事実 を総合 して ,現 在の ところ我 々 は,確 固た る
証拠 を掴 んで い るわ けで はな いので ,仮 説 の域 を出な いが
,
プ ラス にチ ャー ジされたセ ラミ ックス噴射粒 子 が ,ノ ズルか
ら基板 へ 衝突す る AGDの 成膜 中にお いて ,破 壊電子お よび
あるいはまた摩擦 電子が誘発 され ,そ の電子 が プ ラス に荷電
,
(5)AGDに よ る ジ ル コ ニ ァ 膜 に お い て ,高 温 相 の 正 方 晶 が 検
出 され た
(6)高 温 相 の 割 合 は ,使 用 粉 の 粒 子 サ イ ズ に 依 存 し ,74μ mの
BR― QZ粉 が 極 大 値 を示 した
(7)AGD成 膜 中 ,発 光 が 確 認 で き た .プ ラス チ ャ ー ジ され た
粉 の 飛 来 が ,AGDプ ロ セ ス に は ,非 常 に重 要 で あ る こ と
が 示 唆 され る
.
文
献
1) S Kashu,E Fuchita,T Manabe,and C Hayashi:"Dcposition
of Ultra Finc Particlcs Using a Gas Jct",」
pn J Appl Phys,
23(1984)L910_912
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Jct",OYO BuTuRI,54(1985)687-693
3)C Hayashi:‖ Ultra_finc
Particlcs and Acrosols",EarozOru
した粒子 とマ イナスの基 板 との 間で加速 され発光 し,こ のプ
ラズマ 中で AGD成 膜が行 われ る と考 えて い る 従 って ,粉 の
サ イズ ,形 状な どが ,そ の破壊電子お よび ,あ るいはまた摩
4) S Kashu:ERATO Prttect,HAYASHI Ultra―
擦 電子 の誘発 に影 響 を及 ぼす と考 える と,比 表面積 の大 きな
5) S Kashu,Y Matsuzを よi,M Kaito,M TOyokawa,K Hatanaka,
粉 ,ま た
loμ
m以 上 の粉 で は,緻 密な膜が形成で きなか った
ことは,こ れ らの帯電 ,荷 電子 の効用 が働 いて い る もの と考
Kcnkyu,1(1986)23-29
Finc Particlc,
Procccdings,(1984)11
and C Hayashi:HPreparatiOn of supercOnducting Thick Films
of Bi― Pb― sr― ca― Cu―
o by Gas DcpOsitiOn of Fine Powdcr‖
,
える
Procccdings Of thc 2nd lntcrnatiOnal symposium on
一 方,高 電圧 の 印荷 無 しで も,プ ラズマが発 生す る ことを
中山 らが報 告 して いる42■ ,.摺 動す る物質表面か ら摩擦帯電
,
され ,電 子放 出によ リマイ ク ロ プラズマが 発生す る との実験
デ ー タ を報 告 して いる
い る ことの傍証 で ある
これ らの こと も,粉 が摩擦帯 電 して
Supcrconductivity(ISS89),Tsukuba,Japan,‖
(1989)413-418
6) S Kashu:"Gas Deposition of ultra_rlnc Particlcs",Shinku,35
(1992)649_653
7)M Oda,E Fuchita,Y.Mihara,and S Kashu:"Ultra Fine
Particle Film by Gas DepositiOn McthOd",Dcnshizairyou,10
.
以上 によ り,プ ラスチ ャー ジされた粉 の 飛来が ,AGDプ ロ
セス には,非 常 に重 要で ある ことが示唆 され る
5ま
(1994)1-9
8)C Hayashi:"Gas DcpositionH,Matcr sci Fortlm,246(1997)
153-180
と
め
(1)AGDに よる湿 式 ジル コニ ア粉 の成膜 にお いて ,粒 子径 と
比表面 積が重要 で ある ことが 分か った。平均粒子径が 21
μm以 上 35μ m以 下で ,か つ そ の比表面 積が 44m2/g以 上
65m2/g以 下 のジル コニ ア粉 を使用 した場合 ,緻 密な成膜
が 可能で ある
9) S Kashu and Y Mihara:・ PreparatiOn ofPzT Depositcd Films
by Using an Acrosol Jct Printing Systcm and their Electrical
Propcrties",J Jpn sOc Powder Mctallurgy,42(1995)314-317
10)S Kashu,Y Mihara,c.Hayashi,M sato,and M.Itima:
1'PreparatiOn ofFcrroclectHc Films of Lanlinatcd Polyurca Thin
Films ontO PzT Dcposited Films and their Electnc Propcrtiesn,
(2)湿 式微細粉 (o5μ m)お よび大 きな粉 (7μ m)で は,ポ ー ラスな
圧粉体 とな るか ,膜 が形成 され な い.ま た,平 均粒子径が
J Jpn SOc POwdcr Metallurgy,42(1995)1411_1414
11)Y Mihara and s Kashu:"Prcparation of PZT Thick Films by
21∼ 22μ mで も,そ の 比表 面積 が 71m2/g以 上の もので
Using a Jct Printing System・
は,圧 粉体 とな った
IEICE,(1996)47-52
.
(3)電 融製法 の ジル コニ ア粉 ,平 均粒子径が o73μ mか ら 102
μmま でのす べ て の原料粉 で ,緻 密な膜が形成 出来た ま
,TECHNICAL REPORT of
12)Japancsc Patcnt A,S61-87077,(1984).
13)Japancsc Patent,P3084286,(2000)
た ,巻 上ガス供給 量お よび積 層 回数 の増加 によ り,膜 厚 が
14)E Fuchita,K SctOguchi,I Katsu,R Mizutani,and M oda:
増大す る こ ともわか った。最大 で 47 5μ mの 膜が形成 出来
た
Proc 8昴 Int MicroclcctrOnics COnf(IMC 94),(1994)20
(4)74μ mの 平均粒子径の原料粉 を使用 した成膜断面 の構成粒
子 は,そ の原料粉 よ り約 500分 の 1小 さい lo nm∼ 20 nm
で あ り,成 膜 時 に原 料 粉 の 粉 砕 が 生 じて い る こ とが わ
か った
20H年 8月
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