Document 643424

パワーエレクトロニクス講義資料
第5回 降圧チョッパ回路
担当:古橋武
[email protected]
1
p.37
高効率化の方策
SW オン SW
io
SW
vSW
PSW = vSW io
=0
vSW
SW オフ vSW = 0
io
(4.4)
io = 0
PSW = vSW io
=0
(4.5)
損失ゼロ
2
p.37
出力電圧の制御
vo
io
SW
vSW
E
VE
vE
RL
vo
t
Ton
TSW
(a) スイッチング回路 TSW
(b) 出力電圧波形 図4.2 スイッチング電源 vo =
1
TSW
Ton
∫0
VE dt =
TSW: スイッチング周期 3
p.37
出力電圧の制御
vo
io
SW
vSW
E
VE
vE
RL
vo
t
Ton
TSW
(a) スイッチング回路 TSW
(b) 出力電圧波形 図4.2 スイッチング電源 vo =
1
Ton
∫
TSW 0
Ton
VE dt =
VE
TSW
TSW: スイッチング周期 (4.6)
4
p.42
トランジスタ → スイッチとして利用
iC
iC
C
iB
vCE
B
E
C
B
E
C
トランジスタ (左:2SC2120(NPN型)
右:2SA950(PNP型))
B
vBE
E
C
iB
vCE
B
vBE
E
(a) NPN型トランジスタ (b) PNP型トランジスタ 図4.9 トランジスタの電圧・電流 の向きの定義 5
p.43
A級増幅回路などでの使用領域
IC [mA]
IC
IB
VCE
VBE
図4.10 PNP型トランジスタの電源
接続方向 VCE [V]
6
p.43
A級増幅回路などでの使用領域
IC
IB
VCE
VBE
コレクタ電流 IC [mA]
図4.10 PNP型トランジスタの電源
接続方向 VCE [V]
コレクタ- エミッタ電圧 7
p.43
トランジスタをスイッチとして使用する領域
IC [mA]
IC
IB
VCE
VBE
図4.10 PNP型トランジスタの電源
接続方向 VCE [V]
8
p.43
IC
IB
VCE
VBE
コレクタ電流 トランジスタをスイッチとして使用する領域
スイッチオン
スイッチオフ
図4.10 PNP型トランジスタの電源
接続方向 コレクタ- エミッタ電圧 9
p.37
Tr 2SA950
vo
E
RB
510
RL
vo
VE
t
Ton
TSW
TSW
トランジスタ
駆動回路 (a) スイッチング回路 (b) 出力電圧波形 どのようにTrをオン,オフすればよいか
10
p.55
PWM (Pulse Width Modulation, パルス幅変調) 制御法 vcom ≥ vtriのときトランジスタ オン
vcom < vtriのときトランジスタ オフ
vcom
vtri
t
オン オフ オン オフ オン
t
11
図4.23 PWM制御法 p.55
PWM (Pulse Width Modulation, パルス幅変調) 制御法 vcom ≥ vtriのときトランジスタ オン
vcom < vtriのときトランジスタ オフ
vcom
vtri
t
オン オフ オン オフ オン
t
12
図4.23 PWM制御法 p.55
PWM (Pulse Width Modulation, パルス幅変調) 制御法 vcom ≥ vtriのときトランジスタ オン
vcom < vtriのときトランジスタ オフ
vcom
vtri vcom
Vtp
vtri
t
t
オン オフ オン オフ オン
オフ オン オフ オン オフ
t
t
13
図4.23 PWM制御法 p.55
PWM (Pulse Width Modulation, パルス幅変調) 制御法 vcom ≥ vtriのときトランジスタ オン
vcom < vtriのときトランジスタ オフ
vcom
vtri vcom
Vtp
vtri
t
t
オン オフ オン オフ オン
オフ オン オフ オン オフ
t
t
14
図4.22 PWM制御法 トランジスタの駆動法
vtri vcom
Vtp
vEB
Tr2SA950
E
t
6V
-iB
B
RB R
L
vPWM
トランジス
タ駆動回路 vPWM = [V]
t
vo
t
オン オフ オン オフ オン
15
トランジスタの駆動法(Tr:オン)
vtri vcom
Vtp
vEB
Tr2SA950
E
t
6V
-iB
B
RB R
L
vPWM
トランジス
タ駆動回路 vPWM = 0 [V]
t
vo
t
オン オフ オン オフ オン
16
トランジスタの駆動法(Tr:オン)
vPWM = 0 [V]のとき
2SA950のようなPNPトランジスタはエ
ミッタ・ベース間を図のようなダイオード
でモデル化できる. E
-iB
6V
vEB= [V]
B
RB
VE
ベース・エミッタ等価回路
17
トランジスタの駆動法(Tr:オン)
vPWM = 0 [V]のとき
2SA950のようなPNPトランジスタはエ
ミッタ・ベース間を図のようなダイオード
でモデル化できる. E
-iB
6V
vEB= 0.7 [V]
B
RB
VE
ベース・エミッタ等価回路
VE − vEB
− iB =
RB
6 − 0.7
=
RB
iB < −6 [mA]
18
トランジスタの駆動法(Tr:オン)
vtri vcom
Vtp
vEB
Tr2SA950
E
t
6V
-iB
B
RB R
L
vPWM
トランジス
タ駆動回路 vPWM = 0 [V]
t
vo
t
オン オフ オン オフ オン
19
トランジスタの駆動法(Tr:オン)
vtri vcom
Vtp
t
6V
vEB
Tr2SA950
io
-iB
RB R v ≈ 6 [V]
L o
vPWM
トランジス
タ駆動回路 vPWM = 0 [V]
t
vo
t
オン オフ オン オフ オン
20
トランジスタの駆動法
vtri vcom
Vtp
vEB
t
6V
Tr2SA950
-iB
RB R
L
vPWM
トランジス
タ駆動回路 vPWM = [V]
t
vo
t
オン オフ オン オフ オン
21
トランジスタの駆動法(Tr:オフ)
vtri vcom
Vtp
t
6V
vEB
Tr2SA950
-iB
RB R
L
vPWM
トランジス
タ駆動回路 vPWM = 6 [V]
t
vo
t
オン オフ オン オフ オン
22
トランジスタの駆動法(Tr:オフ)
vPWM = 6 [V]のとき
E
-iB
6V
vEB= [V]
B
RB
VE
vPWM
6 [V]
ベース・エミッタ等価回路
23
トランジスタの駆動法(Tr:オフ)
vPWM = 6 [V]のとき
E
-iB
6V
vEB= 0 [V]
B
RB
VE − vBE − vPWM
− iB =
RB
VE
6−0−6
=
= 0 [mA]
RB
vPWM
6 [V] iB = 0 [mA]
ベース・エミッタ等価回路
24
トランジスタの駆動法(Tr:オフ)
vtri vcom
Vtp
t
6V
vEB
Tr2SA950
-iB
RB R
L
vPWM
トランジス
タ駆動回路 vPWM = 6 [V]
t
vo
t
オン オフ オン オフ オン
25
トランジスタの駆動法(Tr:オフ)
vtri vcom
Vtp
t
6V
vEB
Tr2SA950
io = 0 [A]
-iB
RB R v
L
o
= 0 [ V]
vPWM
トランジス
タ駆動回路 vPWM = 6 [V]
t
vo
t
オン オフ オン オフ オン
26
Step3 製作課題 降圧チョッパ回路を製作せよ.ベース抵抗RBの値を,
ベース電流 IB < -6 [mA]となるように,設計せよ.
Tr 2SA950
IB < -6 [mA]
R2
510
RB
6V
LED1
P1A R1
510
VR1
2kΩ
PIC12F615
PIC16F615
PIC12HV615
A2 A1 A0
vcom
(A1 A0 = 01)
vo
LED (LED1) のオ
ン電圧は約1.7[V] である. LED2
RS
50
vPWM
CS
1µF
A1 A0 = 01:
PWM制御可視化モード
A2 = 電圧指令値入力
P1A = 0.5HzPWM出力
27
Step3 レポート課題(1) トランジスタのオン期間Ton
とスイッチング周期Tswの比
を通流率δという.三角波の
電圧vtriと指令電圧vcomおよび
チョッパ回路の出力電圧voが
図に示す関係にあるとき,以
下を求めよ.ただし,三角波
のピーク値をVtp, トランジス
タオン時のチョッパ回路の出
力電圧をVEとする. (a) 通流率δとvcomの関係 (b) 出力電圧の平均値Vo とvcom
の関係 いずれの解答も導出の過程を
記せ. Ton
δ=
TSW
vtri
vcom
Vtp
t
vo
VE
t
Ton
TSW
δ:通流率 Ton: トランジスタのオン期間 TSW: スイッチング周期 Re1
Tr
Step3 レポート課題(2) 図4.16は降圧チョッパ回路においてトランジスタを
スイッチとみなし,スイッチ・オン時とスイッチ・
オフ時の等価回路を示す.電源Eの電圧V E ,出力側
の等価電源E o の電圧をV o ,インダクタンスをL,ス
イッチ・オン時の等価抵抗をRe1,オフ時の等価抵抗
をRe2とする.また,スイッチ・オン時のスイッチの
抵抗はゼロ,ダイオードDのオン電圧も0 [V]とする.
以下の問いに答えよ.
(a) スイッチ・オン時の回路方程式を示し,時刻t = 0
にて電流iLON = 0 としてこの微分方程式を解け.
(b) スイッチ・オフ時の回路方程式を示し,時刻t = 0
にて電流iLOFF = i(0) としてこの微分方程式を解け.
(c) スイッチング周期Tsw = 100[µs],通流率δ = 0.5,
VE = 6 [V], Vo = 3 [V], Re1 = Re2 = 10 [Ω], L = 400 [µH]の
ときのiLON, iLOFFの波形の概形は右下の図となる.こ
の設定において通流率δ = 0.8としたときのiLON, iLOFF
の波形の概形を最初の1周期について描け.
(d) (c)の設定においてδ = 0.8 , Tsw = 4 [µs]としたとき
のiLON, iLOFFの波形の概形を最初の1周期について描
け.
E
L
iLON
Eo
VE
Vo
(a) スイッチ・オン Re2
L
iLOFF
Eo
Vo
(b) スイッチ・オフ 0.3
iLON
iLOFF
0.2
0.1
0.0
0
0.05
0.1
t [ms]
-0.1
29
図4.16
-0.2 降圧チョッパ回路の簡略等価回路