l 恵田敏信 氏名 学位の種類 博 士 ( 医 学 ) 学位記番号 第 3821号 学位授与年月日 平成 1 2 年 6月2 71 : i 学位授与の要件 学位規則第 4条 第 2項該当者 学位論文名 C Ii n i c a lV a l u eo f服 AA n a l y s i so fV e r t e b r o b a s i l a rS y s t e m i nV e r t i g i n o u sP a t i e n t s (権骨脳底動脈系楓A 評価のめまい臨床応用に闘する研究) 論文審査委員 全査教授山根英雄 副主査教授 副主査教授原 充弘 山田龍作 論文内容の要旨 【目的】椎骨脳底動脈系の血流障害がめまいや平衡障害を起こすことはよく知られているが、その評価法 はまだ確立されていない。従来、血管造影がその目的のために行われてきたが、種々のリスクがあり、そ R A が利用可能となってきている。本研究の目的は、 M R Aの結果をその狭窄 れに代わる低侵襲の検査としてM 程度を基準に数量化し、中枢前庭機能のルーチン検査である追跡眼掠運動検査 ( E T T)および視運動性 眼振 ( O K N ) と比較することにより、頚部 M R Aがめまいのスクリーニング検査として有用であるかを検 討することである。 l 【対象と方法】対象はめまい患者 4 0例 ( 椎 骨 脳 底 動 脈 循 績 不 全 20 i 9 j( V B I群〕、その他の前庭障害 2 0 例 ( n o n V s I群 ) 0n o n V B I群の内訳は、メニエール病 4例、良性発作性頭位めまい症 7例、起立性低血圧 5例、 前庭神経炎 4例。) M R A の撮影は、シーメンス社マグネトムインパクトI.O Tを使用し、 3 D T O F 法が撮像した。 椎骨動脈の C 3レベルから脳底動脈までを評価範囲とし、分枝は評価対象から除外した。屈曲、蛇行などの 血管走行異常は評価対象外とし、狭窄性病変のみを評価した。狭窄程度は以下のように数量化した。 0= 正常、 1=軽度狭窄(内径減少50% 以下)、 2=高度狭窄(内径減少 50% 以上)、 3=血流の中断。左右椎骨 動脈と脳底動脈の 3本の合計をその症例の M R Aスコアとし、 V B J群と n o n V B J群のそれぞれについて E T Tおよ びO K Nとの関連を分析した。 【結果】胤Aスコア:V B I群において有意に大きい。 8 T T 異常発現率:V B J群において有意に大きい。 異常発現率:両群において有意差なし。 O K N (p<0 . 0 0 0 1 ) ( p = 0 . 0 0 0 6 ) (p=O.75) 異常の有無:M R Aスコアと相関あり。 8 T T (p=O.0 1 ) O K N 異常の有無 :M 貼スコアと相関なし。 (p=O.43) 【結語】追跡眼球運動は、小脳機能の鋭敏なパラメーターであり、その異常は椎骨脳底動脈循環不全にお いてしばしばみられる o M R Aスコアは、神経耳科学的診断およびE T T の結果とよく相関しており、雄骨脳動 脈領践の血流動態のスクリーニング検査として、臨床的に有用である。 論文審査の結果の要旨 椎骨脳底動脈系の血流障害がめまいや平衡障害を起こすことはよく知られているが、その評価法はまだ 確立されていない。従来、血管造影がその目的のために行われてきたが、種々のリスクがあり、それに代 わる低侵襲の検査としてM R A が利用可能となってきている。そこで本研究は、畑Aの結果をその狭窄程度を ー 74- 基準に数量化し、中枢前庭機能のルーチン検査である追跡眼球運動(F.1T)および視運動性眼振 ( O K N )と R Aがめまいのスクリーニング検査として有用であるかを検討したもので 比較することにより、頭頚部M ある。 1 0例(維骨脳底動脈不全 2 0 O j【 V B I群】、その他の前庭障害 2 0 例【 n o n V B I群】)。 対象はめまい患者 4 M R Aは維骨動脈の C 3レベルから脳底動脈までを評価範囲とし、狭窄程度を次のように数量化した。 0= 正常、 1=軽度狭窄(内径減少 50%以下)、 2=高度狭窄(内径減少 50% 以上)、 3=血流の中断。左右の雄 R Aスコアとし、 E T TおよびO K Nとの関連を分析した。 脅動脈と脳底動脈の 3本の合計をその症例のM R AスコアおよびE T T 異常発現率は、 V S I群において有意に大きかった。 O K N 異常発現率は、両群 結果は、 M T T 異常の有無と M R Aスコアは、相関を認めたが、 O K N 異常の有無と M R Aスコアは に有意差は認めなかった。 8 相闘を認めなかた。 R Aスコアは、小脳機能の鋭敏なパラメーターである E 1Tおよび神経耳科学的診断の結果と 本研究により M 相関することが不され、椎骨脳底動脈領域の血流動態のスクリーニング検査として臨床的に有用であると 考えられた。 R Aならびにめまいの臨床を中心とした研究に大きく貢献するものと考えられる。 以上の研究は頭頭部M したがって、著者は博士(医学)の学位を授与されるに値するものと判断された。 a ﹁ 、 日 切 , マ
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