Document 655465

アノーロエリプタ7吸入用
アノーロエリプタ30吸入用
製造販売承認申請書添付資料
第2部(モジュール2)CTDの概要(サマリー)
2.2.
緒言
グラクソ・スミスクライン株式会社
Apr 04 2014 16:26:24
2.2.
2.2.
緒言
緒言
GlaxoSmithKline 社(GSK)は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療薬としてウメクリジニ
ウム臭化物(UMEC)およびビランテロールトリフェニル酢酸塩(VI)の配合吸入用散剤
(以降の記載においては、本剤を UMEC/VI と称す)の製造販売承認申請を行うこととした。
UMEC/VI は長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)である UMEC(GSK 開発コー
ド:GSK573719)と長時間作用性 β2 刺激薬(LABA)である VI(GSK 開発コード:
GW642444)から構成される新規の固定用量の配合剤である。
UMEC/VI は、COPD の適応について、米国で 2013 年 12 月に承認され、欧州では現在承
認審査中である。また、配合成分である UMEC については米国および欧州にて 2013 年 4 月
に COPD の適応取得のための承認申請がなされ、VI に関しては現在開発中である(2014 年
3 月現在)。
UMEC/VI はエリプタ®と称される単一操作で作動する新規ドライパウダー吸入器
(NDPI)を用いて投与され、この吸入器には 2 つの両面アルミニウム製のストリップが装
てんされており、7 回分もしくは 30 回分(ブリスター14 個もしくは 60 個)の投与が可能で
ある。一方のストリップのブリスターには微粉化した UMEC、ステアリン酸マグネシウムお
よび乳糖水和物の混合粉末が含まれ、他方のストリップのブリスターには微粉化した VI、
ステアリン酸マグネシウムおよび乳糖水和物の混合粉末が充てんされている。1 回の吸入に
より、2 つのストリップからそれぞれブリスター1 個分の内容物が同時に放出される機構に
なっている。第Ⅲ相試験では、製剤組成および吸入器ともに市販予定製剤と同一のものが使
用された。
LAMA/LABA 配合剤である UMEC/VI の開発は、それぞれ異なる相補的な作用機序を持つ
2 つの気管支拡張薬の使用により最適な気管支拡張効果が得られ、LAMA 単剤もしくは
LABA 単剤による治療と比較して、肺機能および症状における付加的かつ持続的な改善をも
たらし、また臨床的に意義のある副作用の発現頻度の増加を伴わずに有効性が得られるとい
う根拠に基づいている。
本申請における国際臨床開発プログラムは、UMEC/VI の有効性および安全性を評価した
7 つの第Ⅲ相試験からなり、32 ヵ国で合計 5,967 例の COPD 患者が割り付けられた。第Ⅲ相
プログラムで評価した UMEC/VI の用量は、各配合成分について用量反応性および投与間隔
を評価した後期第Ⅱ相試験の結果をもとに設定した。本邦からは 3 つの国際共同第Ⅲ相試験
に参加し、さらに国内長期投与試験を実施した。
その他に、本申請には UMEC の用量設定を目的とした後期第Ⅱ相試験 3 試験、VI の用量
設定を目的とした後期第Ⅱ相試験 3 試験、および UMEC/VI と各配合成分に関する第Ⅰ相試
験および前期第Ⅱ相試験 36 試験も含まれる[ただし、GSK の開発品目であり、フルチカゾ
ンフランカルボン酸エステル(FF)および VI の配合吸入用散剤(FF/VI)であるレルベア®
エリプタ®の承認申請において提出済みの 20 試験については本申請において添付を省略し
た]。さらに、UMEC/VI の配合成分である VI の長期安全性データとして、FF/VI の開発プ
ログラムの一環として実施された COPD 対象の第Ⅲ相試験 4 試験および喘息対象の第Ⅲ相
試験 6 試験を利用している。
Apr 10 2014 13:42:16
2.2 - p. 1
2.2.
緒言
第Ⅲ相試験において UMEC/VI 62.5/25 μg と 125/25 μg の 2 用量を比較したところ、用量間
に明らかな違いは認められず、UMEC/VI 62.5/25 μg が大部分の COPD 患者に適しているこ
とが示された。
主要な有効性試験の併合データにおける追加解析では、全被験者の約 3 分の 1 を占めるサ
ルブタモールによる気道可逆性を示す患者集団において、125/25 μg の方が 62.5/25 μg と比べ
て、FEV1 トラフ値を指標とする気管支拡張効果が高く、症状、QOL および救済薬の使用に
関する評価項目においても大きな改善が認められた。
また、安全性の所見から、UMEC/VI の 2 用量は同様に安全かつ忍容性は良好であること
が示されている。これらの結果に基づき、UMEC/VI 125/25 μg は一部の COPD 患者に対して
UMEC/VI 62.5/25 μg よりも大きな効果をもたらし、かつ新たな安全性上のリスクは認められ
ないと判断し、UMEC/VI の 2 用量について新有効成分含有医薬品および新医療用配合剤と
して製造販売承認申請を行うこととした。しかしながら、承認審査の過程において用法・用
量を見直し、UMEC/VI 125/25 μg に関する承認申請を取り下げることとした。
本剤の効能・効果および用法・用量は以下のとおりである。また、本剤は、各配合成分が
充てんされた 2 つのブリスターストリップを専用吸入器に内蔵し一体型とすることにより医
療上の有用性を発揮する製剤であり、平成 16 年 2 月 13 日付薬食審査発第 0213005 号「キッ
ト製品の取り扱いについて」に基づき、「キット製品」として申請を行うものである。

効能・効果
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解(長時
間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入 β2 刺激剤の併用が必要な場合)

用法・用量
通常、成人にはアノーロエリプタ 1 吸入(ウメクリジニウムとして 62.5μg 及びビランテロ
ールとして 25μg)を 1 日 1 回吸入投与する。
本剤の販売名および各製剤の成分・分量は以下のとおりである。
アノーロエリプタ 7 吸入用、アノーロエリプタ 30 吸入用:
1 ブリスターあたり以下の成分・分量をそれぞれ含有するブリスターを 7 個(7 吸入用)ま
たは 30 個(30 吸入用)有するブリスターストリップが 1 本ずつ装てんされる。

ウメクリジニウム臭化物 74.2 μg(ウメクリジニウムとして 62.5 μg)

ビランテロールトリフェニル酢酸塩 40 μg(ビランテロールとして 25 μg)
本剤は、添加物として乳糖水和物およびステアリン酸マグネシウムを含有する。
Apr 10 2014 13:42:16
2.2 - p. 2