swallow park Newspaper Vol.078 (C)NOBLE MAMA RECORD 2014 swallow park Newspaper Vol.078 / 140327 このあたりでは聞かない名前だね P h o t o & T e x t: ト ウ キ ョ ー YAMAHA と CASIO のシンセ・キーボードだったら、そ 海外向けといえば、昨年 2013 年に CASIO が中近東の の進化の系譜から型番やら何やらほとんど知ってるってい 販売強化の方針でドバイに現地法人を作っていて、日本の う人かなりいるでしょう。私もその一人です。さすがに最近 ホームページやカタログには無い中近東や中央アジア向け の品揃え全てまではカバーしきれないけど。一時期、電子 のシンセ・キーボードを発売している。その情報が載ってい ピアノとファミリーキーボードだけで、本格的なシンセサイ る英語表記のホームページ [Link] を訳してみると 、 『CASIO ザーを作っていなかった CASIO が 2012 年に突然 XW-G1、 AT-3 [Link] =ピアノスタイル 61 鍵盤、54 オリエンタルトー P1[Link] を発表した時には「CZ は良いシンセだった」み ンを含む内蔵音色 800 種類、83 アラビア調オリエンタルリ たいな CASIO トークに花が咲き。中古楽器店を回ってもだ ズムを含む 250 内蔵のリズム』これ音色にウードやオート いたい相場と状態は分かるよ、と思っていたんだけど、最 ハープ(七十二弦琵琶)なんていう表記もあります。『CASIO 近訪れた小学校の音楽室で見慣れないシンセサイザー、い CTK-7300IN [Link] =ピアノスタイル 61 鍵盤、33 インド や、すごく見慣れた形なのだけど見たことのない型番に遭 のトーンを含む内蔵音色 820 種類、26 インドのリズムを含 遇しました。スピーカー付きのキーボードで YAMAHA EOS む 275 内蔵のリズム』とあります。CTK-7300IN の「IN」 なのは間違いない「どれどれ、B のいくつだろう。えっ! がインドモデルのことなんだろう。その末尾無しで検索して SDX2000ってなんだ?」。その場で写真を撮り、後で調べる みたところ素のモデルは中国向け製品、『CASIO CTK-7300 と EOS B200 [Link] と機能はほぼ同じだが、一部音色・プ [Link] =中国のトーンの 30 種類を含む内蔵音色 820 種類』 リセットリズムなどを学校教育向けにカスタムしているもの とのこと。液晶パネルに音色名「二胡 1」って表示される らしい。そういえば以前、 オークションでミニ鍵盤の音源キー なんて! これ日本でさわれるショップないのかな。特に中近 ボードでスケルトングリーンカラーの YAMAHA CBX-K1XG 東の弦楽器の音色が気になる。全音階や半音階に当てはま を探していたら、同じ機能の SK1XG 教育市場モデルなん らない微分音なんかはどうするのだろう。ピッチベンドホイー ていう出品を見たことはあった。なるほど、教育ルートに販 ルを職人芸のように使ってみたりして。 売するために、通常英語表記の操作パネルを変えたり機能 の一部を変えている電子楽器があるわけだ。 そこから辿って、教育向け電子楽器を知ってみるとこれが けっこう面白い。SDX2000 は B200 が元ということもありも う古く、後継機種 SDX4000 が出ている。同じく音楽室にあっ た YAMAHA SHK-1000II [Link] なんかは、ちょっとくらい ぶつけても壊れないようなバンパーチックなボディで、片付 けるときはケースに入れずにそのまま 5 台までタテに積み重 ねて置ける。サウンドとしてはメトロノームの操作ブロックが いじりやすかったり、日本語表示が低学年でも扱いやすい インドのリズムに関しては、ヒンドゥー教の輪廻思想から のだろう。シンセサイザーは、同じ製品を海外輸出するか くる、他国の音楽ではちょっと聴いたことのない 8.75 拍子 ら基本、操作パネルは英語表示。パネルの上に覆う日本語 とか、西洋音楽の常識が通用しない独自のリズムがあって、 表記のプラ版のカバーやステッカーが入ってる製品もあるけ 4 拍子 3 拍子が基本の電子楽器ではグルーヴを再現できな ど、それをのせると安っぽく見えるし、小学生などは粗末に い。8.75 拍子てなに?!0.75 拍って 3/4 拍だから…でルー 扱って無くすだろうから、ちょっとかっこ悪いけど大きめの日 プするということは…さすが 3 桁の掛け算なら暗算できちゃ 本語でしっかり印字されていたほうが良いだろう。 う国インド。0 を発見した国インド。電卓、レジスターで国 内シェアナンバーワンのカシオ計算機株式会社が、インド 音楽を電子化したというアングルで見るのも感慨深いものが あります。日本でシタールを演る人の傍らには、だいたい インドの太鼓を再現するリズムマシンの一種、タブラマシン [Link] やインド旋律を 100 パターン位内蔵して拍子も音程 も自在に合わせられるヘレラマシン [Link] を見かけるのだ けど。昭和のラジカセみたいなどこかレトロなデザインのそ れよりも、シタールの横で CTK-7300IN が伴奏してたらか なりスタイリッシュなイメージになりますね。
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