平成27年1月の目標「電気事故“ゼロ”」 平成26年12月に発生した電気事故は以下の とおりでした。 ○感電・アーク等による死亡事故・・・0件 ○感電・アーク等による負傷事故・・・0件 ○主要電気工作物の破損・・・1件 ○電気火災・・・1件 ○波及事故・・・1件(前年度比-3) 平成25年度電気事故について (考察)雪による波及事故 H26.2/8~9・2/14~15に発生した波及事故の原因内訳 風雨 1件 2% 雷 1件 3% 作業者の過失 1件 2% 樹木接触 1件 2% 自然劣化 2件 5% 氷雪 37件 86% (お知らせ) 6ヶ月ぶりに死傷事故がゼロになりました。 今年は年間通して事故ゼロとなるよう、官民 一体となって取り組んでいけるようご協力を お願いいたします。 昨年、2月8日、2月14日に広範囲に わたり記録的な大雪に見舞われまし た。これに伴い、氷雪等が原因による 波及事故が多数発生しました。 この事故の大半は、キュービクルの 通気口に雪が吹き込み、内部で結露が 生じ、主遮断装置等が絶縁不良を起こ 作業者の過失 し、更にPASやUGS等の開閉器が設 (9%) 置されていなかったため、波及事故に 至りました。 昨年のような大雪に備え、キュービク ル通気口の再確認やPAS・UGS設置 及び点検を推奨いたします。 平成25年度電気事故について (考察)雪による波及事故 これら事故の報告を受けて、前ページで紹介した原因のほか、以下の共通点いずれかに当てはまることが分かりました。 (共通点1)事故発生キュービクルが、屋上に設置されている。 →粉雪を含んだ強風が直接キュービクルに当たり、吹き溜まりとなっていた。(事例1) (共通点2)事故事業場が保守不完全の状況であった。 →長期間の点検未実施等であったことが絶縁不良の一因となっていた。(表1) 事例1 屋上キュービクルの通気孔から雪が侵入し、内部で結露が 生じ、更に舞い込んだ粉雪の影響もあり、LBSが破損(短絡) し、波及事故に至った。 なお、LBSは直近での絶縁状態は良好だったが、経年設備で あった。 表1 (述べ件数) 40件 30件 20件 10件 破損したLBSの状況 風向き 破損したLBSの消弧砂 内部の積雪状況 0件 氷雪 樹木接触 自然劣化 電気主任技術者未選 任 15件 1件 1件 年次点検未実施 23件 1件 2件 絶縁低下指摘 4件 0件 0件 平成26年1月の事故事例について 作業者の過失による波及事故 中古製品を使用する際の注意点 ケーブルパンク箇所の状況(水トリー) ゴムパッキン劣化箇所 【概要】 設置後28年経過した高圧引込ケーブルが、絶縁不良(水ト リー)を起こし地絡したことにより、PGSが動作した。事故時、主 任技術者が不在で連絡もつかなかったため、作業員が自らDS 一次側及び二次側にて絶縁抵抗測定を行ったが、規定値以上 であった。そのため、作業員は問題ないと判断しPGSの再投入 を行った。しかし、一回では投入できず何度か試みた結果、投 入はできたが電気がきていないことを確認した。その後、電力 会社の職員が現場に到着し、波及事故になっている報告を受 けた。 【設置者のとった対策】 事故時の対応マニュアルを作業員全員に周知徹底し、主任 技術者が不在の場合であっても指示を仰ぎ、勝手な判断をし ない。 PASの焼損状況 【概要】 事故当日、PASから異音、煙が発生していることを事業所の 社員が発見し、電力会社と主任技術者に連絡した。原因として、 経年によりPASのゴムパッキンが劣化し、そこから雨水等が侵 入してPAS内部で絶縁破壊が起こり、波及事故に至ったと思 われる。 このPASは、2003年製の中古品で2006年に設置したもので あるが、使用前検査では特段問題はなかった。 【設置者のとった対策】 中古品は、使用前検査で電気的に問題ないとしても、他の部 分が劣化している可能性があるので、使用する際は目視点検 等により、十分注意する。
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