大正デモクラシーと第一次世界大戦-大正時代- 1

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中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
大正デモクラシーと第一次世界大戦-大正時代-
▼指導ページ 学習編:P 4 ~ 13 問題編:P 4 ~ 9 ▼ 指導のねらい ★女性やこれまで社会進出できなかった人々が政治参加とこの時代の文化について学習させる。
★第一次世界大戦で日本の世界から見た立場をしっかり学習させる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 大正デモクラシー
【㊫基本1問基本1,練習3】
⑴ 大正デモクラシー
・明治の藩閥政治に対する,国民の運動。
・吉野作造…民本主義(=普通選挙,政党政治)
⑵ 女性運動の高まり…平塚雷鳥,市川房枝
⑶ 全国水平社…江戸時代から差別されていた身分の人々
は全国水平社創立大会
(1922)
を開く
⑷ 社会運動の高まり
地位 ・ 権利向上→労働運動の始まり
農家→小作争議
2 第一次世界大戦
【㊫基本1問基本1,練習1】
⑴ 第一次世界大戦(1914 年~)
・サラエボ事件…オーストリア皇太子の暗殺
・三国同盟と三国協商との間で開戦
・新兵器…戦車・飛行機・潜水艦
⑵ 日本の参戦と二十一か条の要求
・日本は日英同盟にもとづき連合国側にたつ
→中国のドイツ軍基地を攻撃
・日本は中国に二十一か条の要求を出す
⑶ 大戦景気と成金
・大戦景気と成金…大戦中は好景気→成金の出現
⑷ ロシア革命とシベリア出兵
・レーニンが中心,ソビエト社会主義共和国連邦の
成立→日本はシベリア出兵 ⑸ 大戦の終結
①ベルサイユ条約
(1919 年)…パリで講和会議
→日 本は旧ドイツ領の南洋諸島,中国の山東省
のドイツ権利をひきつぐ
②大戦後の世界
・国際連盟…ウィルソン提案,本部はジュネーブ
※国際連盟…新渡戸稲造が事務局次長
・インド…ガンディー,非暴力・不服従の運動
・朝鮮…三・一独立運動,中国…五・四運動
3 大正時代の政治の流れ 【㊫基本1問基本1,練習2】
⑴ 第一次護憲運動(1912 年~)
→尾崎行雄を中心,藩閥政府をたおす運動
⑵ 第一次世界大戦中のできごと(1914 年~)
・大隈重信→中国に二十一か条の要求
・シベリア出兵→魚津(富山県)で米騒動
・原敬→本格的な政党内閣,平民宰相
⑶ 関東大震災の発生
(1923 年)
→朝鮮・中国人の虐殺
⑷ 第二次護憲運動と普通選挙の実現…加藤高明内閣
・普通選挙法
(1925 年)
…25 歳以上男子すべてに選挙権
・同時に治安維持法の制定
4 大正文化
【問練習3】
⑴ 市民生活の変化…ラジオ放送・水道の普及など
⑵ 大正時代の教育
・大学・専門学校の増加
⑶ 大正時代の学問
哲学-西田幾多郎 科学-本多光太郎,八木秀次 民俗学-柳田國男
⑷ 大正時代の文学
1 大正デモクラシー
⑴ 大正デモクラシー
→護憲運動や民主主義を求める国民の運動が大正デモクラシー。
⑵ 女性運動の高まり
・平塚雷鳥は新婦人協会を設立し,「青鞜」を出版。
・資料中の平塚雷鳥の言葉は重要なので確認させること。
⑶ 全国水平社…被差別部落の人々の解放をめざして設立された。
⑷ 大正時代に入ってからようやく国民全体へ民主主義の精神が伝わ
り始めたことをしっかり学習させる。
労働運動や小作争議を経て法律が作られる基礎となる。
①白樺派…志賀直哉,有島武郎
②新思潮派…芥川龍之介(「羅生門」),山本有三
③プロレタリア文学…小林多喜二(「蟹工船」)
④児童文学…鈴木三重吉(「赤い鳥」)
2 第一次世界大戦
⑴ 第一次世界大戦の開戦
・バルカン半島は民族対立・列強の対立があり「ヨーロッパの火薬
庫」と呼ばれた。
・オーストリア皇太子がセルビアの青年に暗殺される。
⑵ 日本の参戦と二十一か条の要求
→日本は中国侵略をねらっていた。
⑶ 大戦景気と成金…大戦中は輸出超過で好景気となった。
・急に大金持ちになったものを成金という。
・好景気で力を強めた財閥が国内経済を支配するようになった。
⑷ ロシア革命とシベリア出兵
・第一次世界大戦中(1917 年)に起こったことを確認させること。
・シベリア出兵はロシア革命に対する列強の干渉戦争。
⑸ 大戦の終結
①ベルサイユ条約 ・ドイツは多額の賠償金を払い,軍備は制限された。
・二十一か条の要求破棄の中国の求めは無視された。
②大戦後の世界
・国際連盟にはアメリカ・ソ連・ドイツが加盟せず,また武力制
裁の権限を持たなかったため力はあまりなかった。
・三・一独立運動も五・四運動も国民的な反日運動である。
3 大正時代の政治の流れ
⑴ 第一次護憲運動
・この運動で,藩閥政府の桂太郎内閣が倒れた(大正政変)。
・尾崎行雄は「憲政の神様」といわれた。
⑵ 第一次世界大戦中のできごと
・ロシア革命→シベリア出兵→米騒動→原敬の本格的政党内閣まで
の流れをきちんと確認させること。
・衆議院の多数党が内閣を組織して政権を担当するのが政党内閣。
⑶ 関東大震災の発生…戦後の不景気に追い打ちをかけた。
⑷ 第二次護憲運動と普通選挙の実現
・普通選挙法と治安維持法が同時に制定されたことは重要。
・普通選挙法により有権者数は約4倍に増えた。
4 大正文化
⑴ 市民生活の変化
→急速に近代化が進み,モダンなスタイルが取り入れられた。
⑵ 大正時代の文学
①白樺派…個人の自由と自己を見つめる文学であった。
②新思潮派…新 現実派ともいい,人生の現実を見つめようとする
文学。
③プロレタリア文学…働く人々の生活を小説に書いた。
※小林多喜二は治安維持法によって処罰された。
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アジア・太平洋に広がる戦争-昭和時代①-
▼指導ページ 学習編:P 14 ~ 23 問題編:P 10 ~ 15 ▼ 指導のねらい ★軍国主義へなっていく日本をしっかり学習する。
★日本からの戦争(近隣国)及び第二次世界大戦後の日本までの流れをつかませる。
重要事項の確認
1 恐慌と軍部の台頭
補足知識・留意事項など
【㊫基本1問基本1,練習2】
1 恐慌と軍部の台頭
⑴ 長引く不景気…1927 年金融恐慌,1929 年世界恐慌
⑴ 長引く不景気
⑵ 財閥の台頭…三井・三菱などの財閥は政治家と結
・世界恐慌…アメリカのニューヨークで株価が大暴落する。
・世界恐慌はソ連をのぞく全世界に広まる。
びつく
⑶ 軍部の台頭
⑵ 財閥の台頭
①五・一五事件(1932 年)
・財閥は倒産寸前の会社・銀行を合併し,産業を支配し利益を独占
→海軍の青年将校が犬養毅首相を暗殺
②二・二六事件(1936 年)
→陸軍の青年将校が政府の中心人物を暗殺
⑷ 軍国主義への道…治安維持法の改正
2 大陸への進出 (侵略) 【㊫基本1問基本1,練習2】
⑴ 満州事変(1931 年~)
・日本軍は南満州鉄道爆破事件を起こす
した。
⑶ 軍部の台頭
①五・一五事件…この事件により政党政治は終了した。
②二・二六事件…こ の後,軍部の発言力が強まり,議会は無力化
した。 ⑷ 軍国主義への道…社会主義者・自由主義者などが弾圧された。
2 大陸への進出 (侵略)
・日本は満州国を建国(皇帝は清の最後の皇帝)
⑴ 満州事変
⑵ 国際連盟からの脱退(1933 年)
・日本軍が鉄道を爆破し,中国軍のしわざだとした。
・国際連盟はリットン調査団を派遣
・松岡洋右代表は国際連盟からの脱退を宣言
・満州国を中国から分離させ,日本が政治・軍事・経済の実権をに
ぎることとなった。
⑵ 国際連盟からの脱退
⑶ 日中戦争(1937 年~)
・これにより日本は国際的に孤立することとなったこと。
・北京郊外で日中両軍が武力衝突
・南京大虐殺…日本軍は市民十数万人を虐殺
・リットン調査団の資料は重要なので,目を通させておくこと。
⑶ 日中戦争
⑷ 戦時体制の確立
・軍部は内閣の不拡大方針を無視して南京を占領した。
→国家総動員法(1938 年),大政翼賛会など
・中国では国民政府と共産党が抗日統一民族戦線を作って,日本に
→日本に満州からの撤退を要求
※赤紙…兵士をおぎなう臨時召集令状のこと
3 第二次世界大戦
【㊫基本1問基本1,練習1】
⑴ 第二次世界大戦(1939 年~)
対抗した。
⑷ 戦時体制の確立
・国家総動員法…国民や物資すべてを戦争に動員できる法律。
・ドイツはヒトラー,イタリアはムッソリーニの軍
事独裁政権
・ドイツはポーランドに侵入し,大戦が始まる
・大政翼賛会…政党を解散して作られた全体主義的な国民組織。
3 第二次世界大戦
⑴ 第二次世界大戦 …ド イツは占領地でユダヤ人を迫害し大量虐殺
した。
⑵ 日独伊三国同盟(1940 年)
・ABCD包囲陣…日本を経済的に封じこめる
⑵ 日独伊三国同盟
※アメリカ・イギリス・中国・オランダ
・日独伊三国同盟で日本とアメリカとの対立は深まった。
・日独伊三国同盟…日本・ドイツ・イタリア
・ソ連と日ソ中立条約を結ぶ
・日ソ中立条約で日本は北方の安全を確保しようとした。
⑶ 太平洋戦争
⑶ 太平洋戦争(1941 年)
・太平洋戦争の開始で,世界はファシズム諸国側と連合国側に分か
・近衛文麿内閣…アメリカとの交渉に失敗
れて戦うこととなった。
・東条英機内閣…アメリカとの戦争を開始
・日本は東南アジア一帯に進出し,南太平洋全域をおさえた。
→ハワイの真珠湾攻撃=太平洋戦争の開始
⑷ 敗戦への道…ミッドウェー海戦は 1942 年のできごと。
⑷ 敗戦への道…ミッドウェー海戦に敗北し日本は劣
⑸ 日本の敗戦
・ひめゆり部隊…沖縄戦において,女学生による,傷ついた兵士の
勢になる
手あてをする部隊。
⑸ 日本の敗戦
・ソ連が満州に侵攻したとき,多数の逃げられなかった子どもがお
・B 29 型爆撃機の日本本土空襲
り,中国残留孤児となった。
・日本は神風特攻隊による抵抗
・1945 年 3 月,東京大空襲や沖縄の地上戦
・1945 年 8 月に広島・長崎に原爆,ソ連の満州侵攻
・1945 年 8 月 15 日,ポツダム宣言を受け入れる
→日中 15 年戦争の終結
4 戦時下の国民生活
・ポツダムはドイツの都市であり,アメリカ・イギリス・ソ連の首
脳が会談した。
4 戦時下の国民生活
⑴ 苦しい国民生活
【問練習2】
⑴ 苦しい国民生活…生活用品の配給制,学童疎開,
学徒出陣など
⑵ 戦時中の朝鮮や中国の人々…強制連行される
・中学生・女子生徒が軍事工場などで働く勤労動員も行われた。
⑵ 戦時中の朝鮮や中国の人々
・姓名を日本風に改めることが強制され,同化政策が行われた。
・多数の朝鮮人を日本に連行し,工場・鉱山などで働かせた。
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中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
平和で豊かな日本をめざして-昭和時代②-
▼指導ページ 学習編:P 24 ~ 33 問題編:P 16 ~ 21 ▼ 指導のねらい ★日本の民主化への流れをつかませる。
★世界との関係性が大きく変化し,経済 ・ 政治 ・ 文化面でも発展していく日本を学ぶ。
重要事項の確認
1 日本の民主化
【㊫基本1問基本1,練習2】
⑴ 連合国による日本の占領
・1945 年,ポツダム宣言を受け入れ,無条件降伏
⑵ 日本の民主化…最高司令官マッカーサーの改革指令
①婦人の解放…満 20 歳以上の男女すべてに選挙権
②圧政的なさまざまな制度の廃止
・東京裁判…東条英機らの戦争犯罪人を裁く
③教育の民主化…教育基本法,学校教育法
④労働組合の育成…労働組合法,労働基準法
⑤経済の民主化…農地改革,財閥解体
⑶ 日本国憲法の制定
・1946 年 11 月 3 日公布,1947 年 5 月 3 日施行
・日本国憲法の三大原則
国民主権・基本的人権の尊重・平和主義
2 戦後の国際社会
【㊫基本1問基本1,練習2】
⑴ アメリカとソ連の対立
・1945 年,国際連合が発足,平和のための活動
⑵ 日本周辺の状況
・朝鮮半島…大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国
・中国…中華人民共和国(社会主義国)
⑶ 朝鮮戦争(1950 年~ 1953 年)…日本に特需景気
・警察予備隊(自衛隊のもと)がつくられる
・1951 年, サンフランシスコ平和条約, 同 時 に 日
米安全保障条約を結ぶ
⑷ 戦後の日本と諸外国との関係
①ソ連との国交回復
・1956 年,日ソ共同宣言(鳩山一郎首相)
→北方領土問題のため,平和条約は結ばれてない
・国際連盟に加盟できる。 ②韓国・北朝鮮との関係
・韓国…1965 年に日韓基本条約が結ばれる
・北朝鮮…国交はまだ結ばれてない
③アメリカとの新しい関係
・1960 年,日米安全保障条約改定(岸信介首相)
・1972 年,沖縄の本土復帰(佐藤栄作首相)
④中国との関係
・1972 年,日中共同声明(田中角栄首相)
・1978 年,日中平和友好条約(福田赳夫首相)
3 戦後の経済の発展
【㊫基本1問基本1,練習1】
⑴ 高度経済成長…1960 年代,経済は大いに発展
・1964 年…東海道新幹線,東京オリンピック
⑵ オイルショック 〔石油危機〕
→ 1973 年,中東戦争がきっかけ,経済成長とまる
※ 1990 年代,バブル景気の崩壊=不景気
⑵ 戦後の日本の政治
・政党政治本格的となる-自由民主党,日本社会党
・国民不信-ロッキード事件,リクルート事件
⑷ 平成時代の政治と経済
・1989 年-消費税導入
・1994 年- 55 年体制の崩壊
・1995 年-阪神・淡路大震災
4 現代の文化
【問練習1】
・ノーベル賞初受賞-湯川秀樹
・1970 年-万国博覧会(大阪)
・文学-太宰治,川端康成
補足知識・留意事項など
1 日本の民主化
⑴ 連合国による日本の占領
・占領政策は , ポツダム宣言に基づいて軍国主義をのぞき民主国家
を育てることであった。
⑵ 日本の民主化
①婦人の解放…婦人に参政権が与えられ,婦人議員が誕生した。
②圧政的なさまざまな制度の廃止
・言論・出版・結社の自由が回復した。
③教育の民主化…義務教育は 9 年間となった。
④労働組合の育成…労働組合が増え , 労働争議もさかんとなる。
⑤経済の民主化
・農地改革…小作制度を改め , 自作農を増やす政策。
・財閥解体…このため独占禁止法が制定された。
⑶ 日本国憲法の制定…天皇は象徴とされた。
2 戦後の国際社会
⑴ アメリカとソ連の対立
・国際連合…世界平和維持のため , 五大国に大きな責任を負わせた。
また , 紛争解決のため武力制裁ができるようにした。
⑵ 日本周辺の状況
・朝鮮半島では北緯 38 度線を境に分断された。
・1949 年,毛沢東の率いる中国共産党が中華人民共和国が建国した。
⑶ 朝鮮戦争(1950 年~ 1953 年)
・この戦争で日本経済の復興が早まったことは重要。
⑷ 戦後の日本と諸外国との関係
①ソ連との国交回復
・日 ソ国交回復により ,1956 年 , 日本の国際連合加盟が認めら
れ,日本は国際社会に復帰することとなった。
②韓国・北朝鮮との関係
・2002 年,小泉首相は北朝鮮との国交回復交渉を行う「平壌宣
言」に調印した。
③アメリカとの新しい関係
・日米安全保障条約改定の際 , 十分な審議をされなかったため,
民主主義を守れとする反政府運動が全国的に広まった。
・1968 年に小笠原諸島が返還された。また,沖縄にある米軍基地
は返還後も残されたままである。
④中国との関係
・平和条約締結後 , 中国残留日本人孤児の肉親探しが始まった。
3 戦後の経済の発展
⑴ 高度経済成長
・池田勇人内閣は所得倍増計画を出した。
⑵ オイルショック…産油国は石油の値段を大幅に上げた。
⑶ 戦後の日本の政治
・1955 年に 2 つの大政党体制となる 55 年体制が完成。
・自民党の腐敗政治が国民に知れわたる。
⑷ 平成時代の政治と経済
・3%の消費税が始まる。社会保障費の拡大や人口減少などにより
現在の 5%の税率にとどまることは難しいと考えられている。
4 現代の文化
・2008 年には 3 人同時受賞をはたしたノーベル賞だが,日本を研究の
場として活躍する日本人が減り,外国で研究の場を求めている研究
者が増加している 。
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
4
歴史のまとめ
▼指導ページ 学習編:P 34 ~ 43 問題編:P 22 ~ 27 ▼ 指導のねらい ★歴史の流れをしっかりつかみ,興味を持たせる。
★キーワードを再確認させる。
重要事項の確認
1 歴史のおこり
【㊫基本1問基本1】
⑴ 旧石器時代
・打製石器→旧石器時代
⑵ 縄文時代
・磨製石器=貝塚(大森),住居…竪穴住居
⑶ 弥生時代
・米づくり始まる…中国方面より倭と呼ばれる
・邪馬台国…卑弥呼
(女王)
2 天皇(大王)と貴族(豪族)の時代
【㊫基本1問基本1,練習1・2・3】
⑴ 大和時代
・大王と呼ばれる人物を中心に大和朝廷完成
・墓…前方後円墳のような大型化
⑵ 飛鳥時代
・聖徳太子…冠位十二階 ,十七条憲法
・遣隋使…小野妹子を隋へ遣わす
・大化の改新…中大兄皇子,中臣鎌足が蘇我氏をほ
ろぼす
⑶ 奈良時代
・農地制度…公地公民,班田収授法,三世一身法,
墾田永年私財法
・平城京…710 年に移される。唐がモデル
⑷ 平安時代
・794 年…桓武天皇により,平安京へ移される
・摂関政治…藤原氏の権力が増加し,朝廷の力が弱
まる
・武士の活躍…白河上皇 に よ る 院政 で 平清盛 が
太政大臣となる
3 武士の時代
【㊫基本1問基本1,練習1・2・3】
⑴ 鎌倉時代
・鎌倉幕府…源頼朝が平氏を滅ぼして成立
守護,地頭の制度をひく
・封建制度…将軍と御家人は御恩,奉公の関係を築く
・北条氏…承久の乱に勝利,執権政治,御成敗式目
元寇をくいとめる
⑵ 南北朝時代
・建武の新政…足利尊氏が不満を持ち北朝
⇔後醍醐天皇側の南朝と対立
⑶ 室町時代
・足利氏-義満…南北朝の合一,日明貿易を開始
・応仁の乱…民衆の力や足利氏以外の武士の力が増
大により,下剋上の世となる
⑷ 戦国時代
・ヨーロッパから鉄砲やキリスト教が伝わる
⑸ 安土・桃山時代
・織田信長…楽市・楽座,安土城,本能寺の変
・豊臣秀吉…太閤検地,刀狩令,兵農分離
⑹ 江戸時代(17 世紀)
・徳川家康…関ヶ原の戦い勝利,江戸に幕府をつくる
・様々な決まり
武家諸法度,参勤交代,禁中並公家諸法度,生類憐みの令
・鎖国のはじまり…オランダ・清・朝鮮のみと交流
⑺ 江戸時代(18 世紀)
・8 代吉宗…享保の改革により効果をあげる
・老中松平定信…田沼意次の財政難を寛政の改革に
より立て直そうとする
⑻ 江戸時代(19 世紀)
・アメリカ…ペリー来航(浦賀),日米和親条約
・不平等な条約…井伊直弼が日米修好通商条約を結ぶ
その後,暗殺される(桜田門外の変)
・幕府への不満…尊王攘夷運動で薩長同盟を結び,
倒幕を目指す
・徳川慶喜…15 代将軍,大政奉還を行う
⑼ 江戸の文化
・町人の文化が栄える,国学や蘭学が発達
4 議会の時代
【問基本1】
⑴ 明治時代
・明治維新…五か条の御誓文 ,版籍奉還,廃藩置県
・自由民権運動…板垣退助の民選議院設立の建白書
,自由党,大隈重信の立憲改進党
・初代内閣総理大臣…伊藤博文,大日本帝国憲法
・戦争…日清,日露戦争の勝利,韓国併合
・不平等条約の改正…治外法権の廃止・関税自主権の回復
⑵,⑶ 1 課~ 3 課参照
補足知識・留意事項など
1 歴史のおこり
⑴ 旧石器時代
・岩宿遺跡の発見により,石器時代を 2 つにわけた。
⑵ 縄文時代
・生活スタイルをしっかり学ぶ。この時代は肉を食べたりした。
⑶ 弥生時代
・土器がもようの少ない弥生土器に変わる。土器の変化に注意させる。
2 天皇(大王)と貴族(豪族)の時代
⑴ 大和時代
・朝鮮半島から文化を取り入れる。渡来人が日本で活躍する。
⑵ 飛鳥時代
・近年の学術研究で,聖徳太子の名称等のあいまいな部分は受験問
題から抜けている学校もあるが,現状は必ずおさえておくこと。
⑶ 奈良時代
・律令政治という法律を中心とした本格的な支配が始まる。
・農地は特に国が管理する力を増した。
⑷ 平安時代
・貴族中心の政治から天皇が中心となった政治への移行中に武士が
強くなる流れをしっかりつかませる。
・日本独自の文化も生まれる…仮名文字など。
3 武士の時代
⑴ 鎌倉時代
・武士中心の政治となり,平氏→源氏→北条氏へとの流れや制度を
しっかりつかませる。
・仏教の宗派も中国から伝わってきたのでここもおさえておくこと。
⑵ 南北朝時代
・天皇が二手に分かれて争う時代。
⑶ 室町時代
・様々な文化が栄えることを確認させる。
⑷ 戦国時代
・南蛮文化として何が伝わったかの確認する。
⑸ 安土 ・ 桃山時代
・織田,豊臣,徳川を中心とした争いをしっかりとまとめる。
⑹~⑻,⑼
・徳川氏の政治 ・ 経済力を深く学ぶこと。
・鎖国はなぜ行ったのか,又宗教との関わりも理解させる。
・改革を行う理由,その時の将軍や老中を覚える。
・鎖国から開国への流れをつかませる。
・倒幕までの戦いも重要である。
・2 つの大きな文化の違いも再確認しておきたい。
4 議会の時代
⑴ 明治時代
・五か条の御誓文は天皇が神に誓う形式で出された。
・版籍奉還・廃藩置県の後,政府の役人が各地に派遣される。
・税は地主が現金で納めるようになったことが地租改正の要点。
・学制で初めて義務教育を定めた。全国に小学校を建設した。
・民選議院設立建白書により,言論による政府批判が始まる。 ・自由党の暴動事件である秩父事件も確認させておくこと。 ・内閣に入った人物は薩摩・長州出身であった(=藩閥政府)。 ・大日本帝国憲法はドイツの憲法を手本。教育勅語も記憶させる。
・日米修好通商条約の改正は明治政府の大きな課題であった。 ・治外法権の撤廃されたのは日清戦争直前であった(1894 年)。
・関税自主権の回復は日露戦争後のできごと(1911 年)。 ・日清戦争は朝鮮半島の支配権をめぐる日本と清との争い。 ・下関条約での賠償金の大部分は軍事費に利用された。
・また,賠償金の一部は八幡製鉄所の建設のために使われた。
・日露戦争では多額の戦費が使われた。増税などが行われた。
・ロシアと対立していたイギリスは,日本を利用しようとした。
・ポーツマス条約で賠償金がなかったことで国民は不満を持つ。
・韓国併合の後,日本が朝鮮人に対して行ったことも確認させる。
・産業…八幡製鉄所の建設により重工業は発達する。
・明治文化…野口英世はお札にもなったので必ず記憶させること。
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
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第 1 回~第 4 回のまとめ
▼指導ページ 学習編:P 44 ~ 47 問題編:P 28 ~ 33 ▼ 指導のねらい ★第 1 回~第 4 回までの重要事項の再確認し,徹底させる。
重要事項の確認
1 第 1 回の復習
【㊫基本1問基本1,練習1】
補足知識・留意事項など
1 第 1 回の復習
⑴ 大正デモクラシー…吉野作造の民本主義 ⑴ 吉野作造は普通選挙と政党政治が必要であると主張した。 ①第一次護憲運動…尾崎行雄が中心
①第一次護憲運動…この時,桂太郎内閣は総辞職した。
②運動の拡大…平塚雷鳥(女性運動),全国水平社
②平塚雷鳥は「青鞜」を発行。全国水平社は被差別部落の解放を求
③第二次護憲運動…関東大震災後起こる
・1925 年,普通選挙法(加藤高明内閣)
めた。
※ 25 歳以上男子すべてに選挙権をあたえる
③普通選挙法と同時に治安維持法が制定されたことは重要。
※この時の選挙権は必ず記憶させる(全人口の 20%)。 ・同時に治安維持法を制定する
④関東大震災の混乱の中で多数の朝鮮・中国人が虐殺された。
⑵ 第一次世界大戦…海外進出をめぐる列強の争い
⑵ 第一次世界大戦…戦車・飛行機・潜水艦などの新兵器が使用された。
①三国同盟と三国協商の対立
①三国同盟はドイツ・オーストリア・イタリア。
→サラエボ事件をきっかけに開戦
三国協商はイギリス・フランス・ロシア。
②日本は連合国側に加わる。大戦景気(成金)
※なお,ドイツは 3 B政策,イギリスは 3 C政策をとった。
③講和条約はベルサイユ条約(フランスのパリ)
②日本は中国にあるドイツの権利をねらっていた。
④大戦中のできごと
・中華民国に二十一か条の要求を出す
※大戦中,輸出・輸入ともに増加していることを確認させる。
・ロシア革命(社会主義国の成立)→シベリア出兵→
④大戦中のできごと
米騒動→原敬の本格的政党内閣
⑤大戦後の世界…国際連盟,三・一独立運動
⑶ 大正文化…芥川龍之介,小林多喜二など
2 第 2 回の復習
【㊫基本2問基本1,練習2】
⑴ 満州事変と大陸への進出 ①不景気と軍部の台頭…世界恐慌→財閥の支配
③ベルサイユ条約で日本は中国にあるドイツの権利を引きつぐ。
・二十一か条の要求の廃止を求めて,戦後,五・四運動が起こる。
・ロシア革命はレーニンの指導。ロシア革命から原敬までの流れ
は重要なので必ず確認させること。
⑤戦後,インドではガンディーを中心に独立運動が起こる。
⑶ 芥川龍之介は「羅生門」,小林多喜二は「蟹工船」。 2 第 2 回の復習
・五・一五事件(1932 年)…犬養毅首相の暗殺
⑴ 満州事変と大陸への進出 ・二・二六事件(1936 年)…陸軍青年将校の反乱
①五・一五事件と二・二六事件の順序は誤りやすいので注意。
②満州事変…南満州鉄道を爆破,満州国の建国
②満州国の皇帝は清朝最後の皇帝。国際連盟はリットン調査団を派
→国際連盟の要求を不服として連盟を脱退
遣した。
③日中戦争→国家総動員法・大政翼賛会
③国家総動員法は国民・物資を戦争のために徴用できる法律。
⑵ 第二次世界大戦…ドイツがポーランドに侵入
政党は解散して大政翼賛会に再編されることとなった。 ①日独伊三国同盟,ソ連とは日ソ中立条約
⑵ 第二次世界大戦…ナチスは多数のユダヤ人を虐殺した。
②太平洋戦争…真珠湾攻撃でアメリカと開戦
①日独伊三国同盟のため,アメリカとの関係はきわめて悪化。
※ミッドウェー海戦で敗北→沖縄戦→原爆の投下
②太平洋戦争…日本はABCD包囲陣で経済封鎖された。
→ポツダム宣言の受け入れ
⑶ 戦時下の国民生活…配給制,学童疎開
3 第 3 回の復習
【㊫基本3問基本1】
⑴ 日本の民主化…マッカーサーの指令
①婦 人参政権・教育の民主化・農地改革・財閥解
体・治安維持法の廃止などの民主化政策
②日本国憲法の制定…国民主権・平和主義など
※開戦を行ったのは東条英機内閣である。
※沖縄戦の悲惨さやひめゆり部隊なども説明しておきたい。
⑶ 戦時下の国民生活…大学生も兵士として戦った。
※多数の朝鮮・中国人が強制的に働かされたりした。 3 第 3 回の復習
⑴ 日本の民主化…連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)がさまざま
な政策を行った。 ⑵ 戦後の国際社会→平和を守るため国際連合
①農地改革…小作制度をなくし自作農を創設する政策。
①冷たい戦争…資本主義国と社会主義国の対立
財閥解体…独占禁止法が制定された。
②朝鮮半島…大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国→
※教育の民主化の政策で義務教育が 9 年になったことも確認。
朝鮮戦争(特需景気,警察予備隊)
②日本国憲法…公布された日と施行された日を記憶させること。
③サンフランシスコ平和条約,日米安保条約
※それぞれの日は祝日なので,その名前も覚えておきたい。
④ソ連…日ソ共同宣言→国際連合に加盟
⑵ 戦後の国際社会 ⑤中国…日中共同声明(国交の回復)
⑶ 戦後の経済の発展
①朝鮮戦争で日本の経済復興が速まる。また,占領政策が転換し,
日本は防衛力を持つことになった。
②サンフランシスコ平和条約の全権大使は吉田茂首相。
①高度経済成長…所得倍増計画(1960 年代)
③日ソ共同宣言により国際連合に加盟できたことは重要事項。
※東海道新幹線,東京オリンピック
④日中共同声明を出した時の首相は田中角栄である。
②オイルショック…中東戦争→石油の値上げ
⑶ 戦後の経済の発展 ※ 1990 年代にバブル景気が崩壊→現在の不景気
①高度経済成長…東海道新幹線と東京オリンピックは同じ年。
※ 1978 年には日中平和友好条約
②バブル景気が崩壊→銀行は多額の不良債権をかかえることとなる。
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
6
日本国憲法と基本的人権
▼指導ページ 学習編:P 48 ~ 57 問題編:P 34 ~ 39 ▼ 指導のねらい ★日本国憲法の三大原則をしっかりつかませる。
★基本的人権の内容と国民の義務を学ぶ。
重要事項の確認
1 日本国憲法
【㊫基本1問基本1,練習2・3】
⑴ 日本国憲法の制定
・ポツダム宣言
→連合国総司令部(GHQ)による民主化政策
→新日本国憲法 1946.11.3 公布(文化の日)
→ 1947.5.3 施行(憲法記念日)
・日本国憲法の特色
①最高法規…法律・政令・条例は全て憲法に従う
②欽定憲法(天皇が定めた憲法)→民定憲法
③全体の構成…前文と 11 章 103 条
⑵ 日本国憲法の三大原則
①国民主権…主権が国民にある
②基本的人権(人間らしく生きる権利)の尊重
③平和主義…戦争をしない・軍隊を持たない
⑶ 日本国憲法の前文 「三大原則」を表している
→「人民の,人民による,人民のための政治」
2 天皇主権から国民主権へ【㊫基本1Ⅰ問基本1,練習2・3】
⑴ 日本国憲法での天皇の地位と仕事
[第 1 条]
(地位)天皇は日本の象徴←国民の総意
[第 3 条]
(仕事)国事行為は内閣の助言と承認が必要
⑵ 国民主権と民主政治
主権を行使する大切な機会→選挙 ・代表者を選ぶ ・代表者に立候補する
3 平和主義
【㊫基本1Ⅱ問練習2・3】
⑴ 平和主義が書かれた憲法第 9 条
①戦争をしない 武力を使わない
②軍隊をもたない 戦争をする権利を認めない
⑵ 憲法第 9 条をめぐる問題
①(政府見解)国を守るための自衛隊は合憲
・国際状勢の変化→憲法改正の議論
②PKO(国連平和維持活動)に自衛隊も参加
③テロ対策に自衛隊も参加
4 基本的人権と国民の義務【㊫基本1Ⅲ問基本1,練習1・3】
⑴ 基本的人権…自由権・平等権・社会権など
[第 11 条]…基本的人権は「永久の権利」
[第 12 条]…「公共の福祉」との両立
⑵ 自由権[第 18 ~ 23 条] 最初にかちとった人権
①身体の(拘束されない)自由
②精神(思想・良心 / 信教 / 表現 / 学問など)の自由
③経済活動(居住移転・職業選択)の自由・財産権
⑶ 平等権[第 14 条] 人種,信条,性別,社会的身分,門地(家柄)などで
差別されない。
⑷ 社会権「ワイマール憲法」
(1919)が最初
生存権[第 25 条],教育を受ける権利,勤労権,
労働三権(団結権・団体交渉権・団体行動権)
⑸ 基本的人権を守るための権利
①参政権 選挙権・被選挙権・国民投票・国民審査
②請求権 裁判を受ける権利 損害賠償を求める
☆新しい権利 ①環境権 日照権 公害から生活を守る
②知る権利 政府などに「情報公開」を求める
③プライバシーの権利 個人情報の保護など
⑹ 国民の義務 普通教育を受けさせる義務,
勤労の義務・納税の義務
5 憲法改正の手続き
憲法改正の手続き
〔第 96 条〕
補足知識・留意事項など
1 日本国憲法
⑴ 日本国憲法制定の「なぜ」 連合国は日本に「政治の民主化」を要求→「民主的でない」大日本
帝国憲法を全面的に改める必要があった。
公布から施行までの半年間は国民に民主憲法の内容や意義を広く知
らせるための期間であったことに留意したい。
「憲法」とは? 「国の政治の根本を定めた最高のきまり」 法律や政令も全て憲法に基づく。
順位…憲法>国の法律>省庁の政令・地方の条例
旧憲法とのちがい 欽定憲法→民定憲法,主権は天皇→国民 天皇の地位は神→象徴,
国民の権利…法律の範囲内での自由→基本的人権の保障など
⑵ 三大原則のうち,①と②は民主政治の大原則,③の「戦争の放
棄」は特に世界大戦の悲惨な経験(その反省)をふまえたもの。
⑶ 憲法の前文にはアメリカの独立宣言や「リンカーン」の演説にみ
られる人権思想や民主主義のだいじな考え方が盛り込まれている。
2 天皇主権から国民主権へ
⑴ 日本国憲法での天皇の地位と仕事 地位…神→象徴(象徴とは何か?)
「目に見えないもの」を具体的に示す。例平和の象徴…ハト
→天皇…目に見えない「日本国」や「日本国民のまとまり」を示す。
仕事…政治上の権限のない形式的な行事や諸外国との友好儀礼
⑵ 国民主権の具体的なあらわれが「選挙」にあることを強調したい。
3 平和主義
国際紛争やテロの多発する時代だからこそ「平和」の維持が大切
第二項の規定は特に世界の憲法に類例がない。
国際紛争の戦後処理への国際協力との関連
例PKOへの参加~イラクへの自衛隊派遣など
③テロ対策の問題もあわせて理解させる。
4 基本的人権と国民の義務
「自由権」はヨーロッパで君主から政治活動の自由をかちとる市民の
革命から生まれた考え方。経済活動がさかんになり富が少数に集中す
ると,弱者救済のために,「社会権」が生まれた。ワイマール憲法は
第 1 次大戦後のドイツ共和国で制定。「社会権」を明記した世界で最
初の憲法。
☆新しい権利
・ 産 業の発展,高度経済成長とともに公害問題が深刻になり環境権
という考え方が生まれた。→環境庁(省)の設置や環境基本法など
で「環境権」の保護が促進。(ただし,法的なレベルにおいては日
照権等は認められても新しい人権として「環境権」が認められて
いるのではないことに注意。)
・知る権利 根拠:「表現の自由」を報道を受ける国民の側からとら
える。→「情報公開法」などにも触れておきたい。
・プライバシーの権利 私生活をみだりに公開されない権利
→最近は政府や企業がもつ個人情報を自分で管理する権利に関して
も考慮されている。時事問題としてもとりあげたい。
権利と義務の関係 保護者が児童に普通教育を受けさせるのは義務。教育を受ける権利
は社会権に含まれる。(勤労の義務と労働権も同様。)
5 憲法改正の手続き
憲法改正には,国会で 3 分の 2 以上,国民投票で過半数の賛成が必
要であることを理解させる。
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
7
日本の国会・選挙
▼指導ページ 学習編:P 58 ~ 67 問題編:P 40 ~ 45 ▼ 指導のねらい ★国会の意義としくみをしっかりつかませる。
★選挙制度と政党を学ぶ。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 法律をつくる国会
【㊫基本1Ⅰ問基本1,練習1】
⑴ 民主政治のやり方 間接民主制〔代議制〕
選挙で選ばれた代表者(国会議員)が行う政治
⑵ 国会の地位…国権の最高機関,唯一の立法機関
構成…衆議院・参議院(二院制)←選挙で選ばれる
⑶ 国会議員の定数,任期→P 59 の表
2 国会のしくみ 【㊫基本1ⅠⅡ・2問基本2,練習1・3】
⑴ 国会の種類
①通常国会〔常会〕…おもに予算を審議する。
会期 : 毎年 1 回 1 月から 150 日間
②臨時国会〔臨時会〕
1
内閣の決定・総議員の 以上の要求
4
③特別国会〔特別会〕…衆議院の解散[後 40 日以内]
→ 総選挙[後 30 日以内]→召集:内閣総理大臣の
指名 ④参議院の緊急集会…衆議院解散中,緊急の場合
⑵ 国会議員
[第 43 条] 議員→選挙された全国民の代表
[第 48 条] 衆 議院と参議院の議員を同時に兼ねる
ことは禁止
⑶ 法律がつくられるまで
①法律案の提出→②委員会で審議→③公聴会 →④本会議 議員全員で賛否を議決 両議院通過後→法律は天皇が公布
⑷ 国会の規則
①定足数…総議員の 3 分の 1 以上の出席で開会
②多数決…過半数で議決,同数なら議長が決定。
⑸ その他の国会の仕事
①予算の議決 内閣→国会,衆議院に先に提出
②決算の承認 ③内閣総理大臣の指名
④内閣不信任案の決議(衆議院のみ)可決された場合
→ 10 日以内に衆議院を解散または総辞職
⑤外国との条約 内閣が締結→国会が承認
⑥弾劾裁判 ⑦国政調査権 ⑧憲法改正 総議員の 3 分の 2 以上の賛成で発議
→国民投票で国民の過半数の賛成で承認
⑹ 衆議院の優越 2
①法律案 参議院の否決→衆議院の で再可決
3
②予算・条約 参議院の否決→衆議院の議決が優先
③内閣総理大臣 異なる指名→衆議院の指名が優先
優越がない→憲法改正・弾劾裁判・国政調査権
3 選挙制度と政党
【問練習2】
⑴ 選挙の 4 原則
①普通選挙 ②平等選挙 ③直接選挙 ④秘密選挙
⑵ 選挙のしくみ
①選挙区制 小選挙区制…1 区につき 1 名が当選。
②比例代表制…政党に投票 得票率→当選数決定政
党の提出した名簿の順に当選者を決定
衆議院の選挙…「小選挙区比例代表並立制」
⑶ 選挙の問題点 無党派層の拡大・投票率の低下
→投票時間延長,期日前(不在者)投票
⑷ 政党と世論
与党:政権を持つ政党 野党:与党以外の政党
政党政治の種類
①多党制 ②二大政党制 ③一党(独裁)制
1 法律をつくる国会
学校でクラス全員がクラス会で相談してものごとを決めるように古
代には少数の部族全員が集まって会議してものごとをきめる直接民主
制が行われていた。現代の国は,人口が多いので,国民が代表者を選
んで,代表者が国民の意志に従って政治を行う。
・国会が国権の最高機関
国会が国権の最高機関とされるのは,国会議員が選挙で国民に選ば
れた代表者で,国民の意思を代表しているからである。国民はそれに
ついてはきちんと監視する必要がある。
・二院制のメリット 多数党が「数」で有利になりすぎるのを他の院の理性・良識でおさ
える。(参議院を「良識」の府ともいう。)同一の議案を二つの院で繰
り返し審議することで議案を慎重に審議することができる。
2 国会のしくみ
⑴ 国会の種類
どのようなときにどのような会が開かれるのかを確認しておきたい。
⑵ 国会議員
議員は選挙された全国民の代表である。両議院の議員の兼職は禁止
されている。
⑶ 法律がつくられるまで
法律が作られるまでの流れをきちんとおさえること
⑷ 国会の規則
憲法に定められた特別表決 通常の表決は過半数が原則
・出席議員の 3 分の 2 以上の賛成が必要 秘密会(傍聴者や報道関係者の立ち入りを許さない会議)の決定,
議員の除名,(参議院が否決した)法律案の再可決など
・憲法の改正
各議院の総議院の 3 分の 2 以上の賛成が必要
国の根本である「憲法の改正」には慎重な手続きが必要になる。
⑸ その他の国会の仕事
頻出事項。天皇や内閣の仕事と比較しておさえたい。
⑹ 衆議院の優越
衆議院優越の理由 衆議院は,任期が短く解散もあるので,国民の意思がより的確に
反映されやすいから。
衆議院の議決が重視される
・法律案の議決 ・予算の議決,条約の承認 ・内閣総理大臣の指名
衆議院にのみ認められる
・予算の先議権 ・内閣の信任 ・不信任の決議
3 選挙制度と政党
小選挙区比例代表並立制 衆議院では,小選挙区と比例区の両方から立候補できる。もし,小
選挙区で落選しても,比例区で復活当選することもある。
比例代表制の特色 得票数の割合が,当選者数に反映される。
(計算方法) たとえば,定員 6 名の比例代表区で 得票数 A党 160 B党 90 C党 60 D党 20 を順に整数で割る。
1 で割る
2 〃
3 〃 4 〃 160
80
40
20
90
45
22.5
11.25
60
30
15
7.5
20
10
6.67
5
大きい順に並べる。→上位 6 つ 160 90 80 60 45 40
従って,当選者数は,A党 3 名 B党 2 名 C党 1 名
⑶ 一票の格差にも触れておきたい。
票の重みの是正のために選挙区は部分的に度々変更される。
⑷ 多党制から二大政党制への流れが強まりつつあるのが,日本の現
状である。
8
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
日本の内閣・裁判所・三権分立
▼指導ページ 学習編:P 68 ~ 77 問題編:P 46 ~ 51 ▼ 指導のねらい ★内閣と裁判所のしくみとはたらきをしっかりつかませる。
★立法・行政・司法の相互関係を学ぶ。
重要事項の確認
1 内閣のしくみとはたらき 【㊫基本2問基本1,練習3】
⑴ 内閣の地位
行政権 法律に基づいて政治を行う権利
内閣の地位 行政権の最高機関
議院内閣制 内閣は 国会に対して連帯責任を負う
⑵ 内閣のしくみ 総理大臣+国務大臣[17 名以内]
内閣の構成員は全て文民
①内閣総理大臣:国会議員から指名,天皇が任命
②国務大臣:内閣総理大臣が任命,過半数は国会議員
⑶ 行政のしくみ 2001 年から 1 府 12 省庁
⑷ 内閣のはたらき ①行政 ②予算案・法律案の作成→国会に提出
③外交問題,条約の調印・批准(承認は→国会)
④政令 ⑤閣議…全会一致制 ⑥天皇の国事行為に助言と承認
⑦最高裁判所長官を指名,その他の裁判官を任命
⑧衆議院の解散 ⑨臨時国会・緊急集会の召集
⑩国家公務員の任命・監督
⑸ 内閣総理大臣のはたらき 国務大臣の任命・罷免
⑹ 内閣の総辞職 ①内閣不信任案が衆議院で可決 → 10 日以内に内閣が衆議院を解散しなかった場合
②衆議院総選挙後,初めて開かれる国会
③内閣総理大臣が欠けたとき
⑺ 公務員と国民
全ての公務員は全体の奉仕者[第 15 条]
①国家公務員 ②地方公務員
2 裁判所のしくみとはたらき 【問基本1,練習2・3】
⑴ 裁判所の地位 憲法や法律を守る権限(司法権)
⑵ 裁判官の地位と司法権の独立
立法権や行政権に影響されない。
憲法・法律と「良心」にのみしたがう。
⑶ 裁判官が辞めさせられる場合 ①国民審査 ②弾劾裁判
⑷ 裁判の種類 ①民事裁判 ※行政裁判は民事裁判の一つ
②刑事裁判…2009 年より裁判員制度開始
⑸ 裁判所の種類 ①最高裁判所…長官 1, 裁判官 14(名)
「憲法の番人」
:違憲立法審査権
(最終的な憲法判断)
②高等裁判所…主要都市 8 か所 : 札幌・仙台・東京・
名古屋・大阪・広島・高松・福岡
③地方裁判所…各都府県 1 北海道 4(全国で 50)
④家庭裁判所(③に併設)…家庭内の争い・少年犯罪
⑤簡易裁判所…交通違反・軽犯罪
⑹ 裁判と基本的人権 ①三審制 一審→(控訴)→二審→(上告)→三審
②刑事被告人の人権保障:黙秘権 拷問の禁止など
⑺ 裁判員制度
裁判員制度 国民が特定の刑事裁判に参加する制度
3 三権分立
【㊫基本1問練習1】
権力の集中や濫用をふせぐ
モンテスキュー「法の精神」 テキストの図を板書(14:右図)
補足知識・留意事項など
1 内閣のしくみとはたらき
⑴ 議院内閣制とは? 議院内閣制とは,内閣が議会の信任の上に成立し,議会に責任を負
うしくみ。イギリスに始まり,後に日本にも採用された。政党政治
を前提に,議会の議席の多数を占めた政党の推薦する人が内閣総理
大臣に選ばれ,内閣を組織。
・なぜ内閣が国会に対して責任をもつか? 国務大臣は過半数は国会議員であり,また,内閣総理大臣は,国
会議員の中から国会の議決で指名される,こうして内閣は国会から
生まれ,国会の信任で成り立っているので,国会に対して責任を負
う。内閣は国会の信任の上に成立しているので衆議院で内閣不信任
案が可決されると,内閣は衆議院を解散するか総辞職する。
⑵ 内閣のしくみ 指名権者と任命権者は2の裁判所と併せて確認するようにしたい。
⑷⑸ 内閣のはたらきと内閣総理大臣のはたらきを混同してしまわな
いようにしたい。国会や天皇のはたらきとも比較したい。
⑹ 内閣が総辞職する場合は国会との関係でおさえること
2 裁判所のしくみとはたらき
⑵⑶ 裁判官の身分保障は,司法権の独立を守るため。
⑷ 重大な刑事事件については国民が参加する裁判員制度が導入され
たことに注目させておきたい。
⑸ 違憲立法審査権
裁判所が独自に行使できない。国民から裁判所に訴えがあって初
めて違憲の審査が行われる。全ての裁判所がもつ権利だが,その最
終判断は最高裁判所だけの権限なので,最高裁判所は「憲法の番
人」と言われる。
⑹ 三審制の目的は,裁判を公正・慎重に行い,裁判の誤りを防ぎ,
人権を守ることにある。また,「控訴」と「上告」の用語の区別に
注意したい。
⑺ 国民が司法に参加することにより,司法に対する国民の信頼の向
上につながることが期待されている。
⑸ その他の国会の仕事
頻出事項。天皇や内閣の仕事と比較しておさえたい。
3 三権分立
権力の集中が民主主義と相反する制度になることを理解させることが
重要である。
P 73 の 14 で具体的なおたがいのチェック関係をおさえる。
モンテスキューの考え どんな権力も 1 つの機関に集中すると,濫用されるので,権力を分
かち,権力が権力を抑制しあうようなしくみが必要である。
・アメリカは大統領制をとり厳格な三権分立を採っている。次のよう
な点が日本やイギリスとは異なるところである。 三権は独立・対等 調整役の大統領は議会に議席をもたず,議会の
信任を必要としないが,議会を解散する権限もない。
→法案・予算等の否決により政治がストップすることがある。
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
9
第 6 回~第 8 回のまとめ
▼指導ページ 学習編:P 78 ~ 81 問題編:P 52 ~ 57 ▼ 指導のねらい ★第 6 回~第 8 回までの重要事項の再確認し,徹底させる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 第 6・7 回の復習
1 第 6・7 回の復習
⑴ GHQ案→帝國議会の承認→日本国憲法
(1946 年 11 月 3 日公布→ 1947 年 5 月 3 日施行)
⑵ 憲法の構成 前文+ 103 条
⑶ 日本国憲法の前文 三大原則がすべて表されている
⑷ ①選挙権は 20 歳から(成人の全てに選挙権)
⑴ 「公布」 その内容を発表すること
「施行」 実際にその効力が発生すること
⑶ 議会による間接民主主義 国民の意思の代表者=「国会」
「戦争」の惨禍 日中戦争や第二次世界大戦をふまえたもの
②被選挙権 衆議院 25 歳~,参議院 30 歳~
「存する」→「ある」 「主権が国民にある」という意味。
③衆議院 480 +参議院 242 = 722
⑷ 選挙権,両議院の被選挙権の年齢,両議院の定員数や任期,解散
比例区
衆議院
180
参議院
96
小選挙区
300
任期
4年
146
6年
解散
あり
3 年ごと半数ずつ改選
なし
⑸ ①日本国憲法の三大原則
基本的人権の尊重・平和主義・国民主権
②三大義務 教育・勤労・納税
④権利の制限→「公共の福祉」に反する場合のみ
⑹ 平和主義(第 9 条) 武力の不行使,戦力の不保持,交戦権の否認
⑺ 天皇の仕事
の有無などもおぼえておきたい。
⑸ 人権は必要やむを得ない制約はできるが,侵害は絶対にできな
い。許されない制約を侵害といい,そうでないものを単に制約とい
うように区別する。
⑹ 第 9 条 1 項で武力による威嚇や武力の行使を放棄する,2 項で陸
海空軍その他の戦力をもたないと定められている。
⑺ 大日本帝国憲法では,天皇は神聖不可侵の統治権者(天皇主権)と
されていた。日本国憲法では天皇の権能はきわめて限定されてお
り,その存在が国と国民統合の象徴である点に大きな特色がある。
⑼ 立法(国会)と司法(裁判所)の抑制関係をおさえる。
違憲立法審査権は裁判所→国会,弾劾裁判は国会→裁判所
最高裁判所長官 内閣が指名→天皇が任命
内閣総理大臣 国会が指名→天皇が任命
⑻ リンカーンの民主政治の理想を示した演説として有名
⑼ 違憲立法審査権→すべての裁判所
2 第 7・8 回の復習
⑵ ①日本国憲法の三大原則
基本的人権の尊重・平和主義・国民主権
②予算案の作成 内閣の仕事
2 第 7・8 回の復習
⑵ 憲法が国民主権の原理を採用し,国会が国民の代表機関であるこ
とから,国権の最高機関となる。
⑶ 戦前の貴族院は,社会の保守層に一定の特権を与え,民主的な勢
力の増大を抑止しようとする意図をもって作られた。
⑷ 国会の種類
⑶ 戦前:貴族院 戦後:参議院
どのようなときにどのような会が開かれるのか確認しておきたい。
⑷ 特別国会 内閣総理大臣の指名
⑸ 両議院の定員数や任期,解散の有無も覚えておきたい。
⑸ 参議院 242 過半数 122
⑹ 衆議院の優越の具体的内容をまとめておく。
⑹ 衆議院の任期 4 年
⑺ ①閣議 内閣の会議
②憲法改正の手続
国会で 3 分の 2 以上,国民投票で過半数の賛成
が必要→天皇による公布
⑻ 議員内閣制 内閣は国会に対して連帯責任を負う
⑼ ①「憲法の番人」
(最終的な憲法判断を行う)
②違憲立法審査権→すべての裁判所
③裁判員制度 国民が特定の刑事裁判に参加する制度
⑽ 裁判官の罷免→最高裁判所の裁判官は国民審査
⑾ 三権分立 立法
(国会)
・行政
(内閣)
・司法
(裁判所)
問題編
基本1→第 7 回1・2,第 8 回2
練習1→第 6 回4,第 8 回3
練習2→第 6 回1・3・4,第 7 回1,第 8 回2
練習3→第 6 回5,第 7 回1・3,第 8 回1
⑺ 憲法の改正は,国の根本方針変更であるから慎重な手続きが必
要。
⑻ 議員内閣制とは,内閣が議会の信任の上に成立し,議会に責任を
負うしくみ。
⑼ ②少 年の保護を理由として裁判の内容も公表されないことが多
い。
⑽ 下級裁判所の裁判官については国民審査を受けない。訴えのある
裁判官について国会で選ばれた議員によって弾劾裁判を受ける。
⑾ 立法・行政・司法の相互関係を理解させる。
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
10
日本の地方自治と財政
▼指導ページ 学習編:P 82 ~ 91 問題編:P 58 ~ 63 ▼ 指導のねらい ★地方自治の意義としくみを学ぶ。
★財政の意義としくみを学ぶ。
重要事項の確認
1 地方自治のしくみ 【㊫基本1問基本1,練習1・2】
⑴ くらしを守る地方自治体
地方自治の根拠:憲法 [ 第 92 条 ] →地方自治法
地方自治体〔地方公共団体〕…都道府県・市町村
⑵ 地方自治体のしくみ
①地方議会のしくみ…・条例の制定 ・予算の決定
・首長(都道府県知事・市町村長)の不信任
②執行機関のしくみ(国の内閣に相当)
都道府県
市町村
首 長
都知事
市町村長
首長を助ける
副知事
副市町村長
⑶ 地方自治体のはたらき 住民のくらしに必要な仕事
・道路・上下水道の建設・整備 ・消防・警察
・ごみ収集 衛生・公害対策 ・教育・文化
・交通機関の運営 ・福祉 (国からの委託:戸籍の登録,国政選挙の実施)
⑷ 地方自治と住民参加
→地方自治は,「民主主義の学校」
直接請求権 一定の署名を集めて要求できる権利
①有権者の 1/50 以上の署名が必要
・条例の制定・改廃 ・監査請求
②有権者の 1/3 以上の署名が必要
・首長や議員のリコール ・議会の解散
⑸ 地方自治をめぐる問題
住民投票による賛否…市町村合併・ゴミ処理施設
地方分権をすすめる…地方分権一括法(1999)
2 財政のしくみ
【㊫基本2問基本1,練習3】
⑴ 財政とは? 国(政府)や地方公共団体の経済活動
財務省で予算案を作成→国会で議決
⑵ 財政のはたらき
①公共のサービス ②収入の再分配 ③景気の調整
⑶ 国の財政
収入…「歳入」 支出…「歳出」
①予算 1 年間の歳入に基づく歳出の配分 88 兆円(2009)
②歳入 戦前:政府の借金(公債)→戦後:税収入中
心→(近年は)税収入が減少,国債などの公債
③歳出 戦前:防衛関係費→戦後:社会保障関係費
近年は国債費も増加
⑷ 国の財政の問題点…財政の硬直化
「国債」にたよりすぎる歳入,財政の立て直し
⑸ 税金のしくみ
①直接税 納税者が税務署に直接納める
・所得税「累進課税」 ・法人税 ・相続税 ・贈与税
②間接税(商品のねだんにふくまれる)
・消費税(商品の値段の 5%) ・関税(輸入品)
⑹ 直接税と間接税の割合
直接税中心→間接税の割合が増える
⑺ 税金をめぐる問題
不景気→所得税の減少→デフレ→消費税も減る。
→国の財政が苦しくなる 国民にはなるべく
増税をしないような財政立て直しが望ましい
⑻ 経済のものさし
国民総生産〔GNP〕,国内総生産〔GDP〕,
経済成長率
・GDP=GNP-海外分
・経済成長率→国の経済規模の増減がわかる。
補足知識・留意事項など
1 地方自治のしくみ
⑵ 地方自治体のしくみ
地方議会と執行機関(首長)の関係 ともに住民の意思を代表して
いるので対等の関係にある。 ・議会の不信任決議 地方議会が,首長の不信任を決議したとき,
首長は 10 日以内に地方議会を解散しなければ,その職を失うこと
になる。
・首長の再議要求 首長は条例の制定・改廃,予算の議決に異議が
ある場合,地方議会に審議・議決し直すことを要求できる。
・財政は会計管理者が行う。
⑶ 地方自治体のはたらき
具体的な仕事をおさえることでイメージをつくりたい。
⑷ 地方自治と住民参加
地方自治は「民主主義の学校」 地方自治は最も身近な政治参加
の機会で,地方自治を通じて政治を知り,政治への関心を高める。
地方自治は民主主義の経験・学習に重要な役割を果たしている。
▼ 6 の表の直接請求権の内容及び必要な署名数,その取扱はきち
んと覚えさせることが必要である。
⑸ 地方自治体をめぐる問題
地方分権 地方の政治の力を強めて,国と対等な立場にしようとするしくみ
地方分権一括法(1999) 地方公共団体は国と対等であるとされ,自主的な仕事ができるよ
うになり,国が地方公共団体に対して行う要求・助言の範囲は狭め
られた。→地方財政の破綻や市町村の合併といった時事問題とも絡
めておきたい。
2 財政のしくみ ⑴ 財政とは? 税金をもとに,民間ではできない公共財・サービス(例えば,幹
線道路や港湾の建設,義務教育など)・社会保障(生活扶助)・景気
の調整などを行う。
公債 国や地方公共団体が収入以上の資金が必要なとき,その不足分を
補うために民間から借り入れるお金(借用書) 国が借り入れるのが
国債,都道府県が借りるものを地方債と呼ぶ。
⑸ 税金のしくみ 具体的にだれが税金の負担者なのかを考えることが必要。直接税
と間接税の区別による富の再分配という機能があることにも触れら
れるとよい。(累進課税)
累進課税
所得の多い人ほど税率を高くする。(所得の格差を調整するため)
→ 所得税や相続税など 所得の多い人は負担がかかる。
→消費税は,所得に関係なく 5%の税金がかかるので,収入の少
ない人ほど負担が重い。
⑺ 税金をめぐる問題
税金と国民が使えるお金の関係がポイント。例えば 1050 円もっ
ているときに消費税が上がるとどうなるのかを考えておきたい。
⑻ 経済のものさし
戦後,経済成長が経済政策の大目標とされてきた。
11
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
日本の社会保障と高齢社会
▼指導ページ 学習編:P 92 ~ 101 問題編:P 64 ~ 69 ▼ 指導のねらい ★日本の社会保障制度について学ぶ。
★日本の社会構造の問題点,それに対してとられている対策について学ぶ。
重要事項の確認
1 社会保障制度 【㊫基本1問基本1,練習1・2・3】
⑴ 生存権と社会保障制度(憲法 25 条)
公的扶助(生活保護) ※朝日訴訟 社会保険 健康保険,年金保険,雇用保険など
介護保険(2000 年~)
◎介護保険制度 介護保険料の支払い(40 歳以上)
介護内容 訪問(在宅)介護 ホームヘルパー
施設介護 デイケア(日帰り介護)
社会福祉 老人ホーム,リハビリテーション施設
公衆衛生 保健所 ⑵ 社会保障制度を扱う国の役所→厚生労働省
国の予算・保険料→年金の給付
病気(エイズ・インフルエンザ)予防など
社会保障関係費 国の予算の約 28%(2009 年)
問題点
長引く不景気→社会保障の財源確保が困難
対 策
サラリーマンの医療費負担率 2 割→ 3 割
収入のある高齢者の医療負担を増やす
国民年金の受給年齢を 65 歳以上に引き上げる
2 進む少子高齢化
【㊫基本2問基本1,練習1】
⑴ 長寿国,日本
日本人の平均寿命 男性 79 歳 女性 86 歳
少子高齢社会 高齢者人口(65 歳以上) 約 22%
年少者人口(14 歳以下) 約 14%
⑵ 少子高齢化の原因
① 少子化の原因
出生率の低下 1.37 人(2008 年)
女性の社会進出のわりに仕事と育児が両立が困難
子どもの養育・教育にかかる費用が高いなど
② 高齢化の原因
医療の発達→寿命がのびた
食生活が豊かで栄養状態がよい→死亡率の低下
子どもの数が減る→高齢者の割合が増える
→高齢者を支える若い世代の負担が増える ⑶ 少子高齢化の対策と働く環境
① 働く環境の変化…働く環境の多様化
正社員・派遣社員・パートタイム労働者(パートタイマー)
② 働く時間の変化…1 日 8 時間,週 40 時間
・フレックスタイム制…1 日 8 時間を自由に働く人が決定
・変動労働時間制…忙しいとき多く,ひまな時少なく働く
・裁量労働制…成果を重視して,時間は自由
③ 少子化の対策…子どもを産みやすい世の中に
育児休業制度 託児所などの増設
会社に「育児ルーム」をつくるなど
④ 高齢化の対策…高齢者の自立
シルバー人材センター,ボランティア活動
3 バリアフリー社会
【㊫基本1・2問練習2】
⑴ ノーマライゼーションの考え方
高齢者や障害のある人が健康な人と同様な生活が
送れる社会をめざす
⑵ バリアフリーの設備
例スロープ・エレベーター,ノンステップバス,点字ブロック,音声ガイド
⑶ ユニバーサルデザインの考え方
⑷ わたしたちができること…「心」のバリアフリー
補足知識・留意事項など
1 社会保障制度
・社会保障とは? 生活が困難になり,個人の力では解決が難しいとき 個人にか
わって国が生活を保障するしくみ。
・日本の「社会保障制度」の根拠
日本国憲法の「生存権」
(健康で文化的な最低限度の生活を営む権
利)→ 国は社会保障制度を整える義務を負っている。
社会保険の 4 つの柱を具体的に確認しておこう。 4 つの柱 社会保険・公的扶助・社会福祉・公衆衛生
・社会保険 加入者がふだんから掛け金を積み立てて,高齢・傷病・失業など
の場合に保険金の給付を受ける
・公的扶助 国が公費によって生活の苦しい人に必要な援助を行う
生活・医療・住宅・教育扶助など
・社会福祉
母子家庭や老人・身体障害者など働くことが困難な人々を保護・
援助する活動。
児童福祉・身体障害者福祉・老人福祉
・公衆衛生 病気の予防をはかり,国民全体の健康を増進するために国がおこ
なう保健衛生対策。 病院。上下水道。公害対策。
日本の社会保障の問題点 ・社会保険の給付や公的扶助の水準が低い。
・(欧米先進国に比べ)障害者福祉や老人福祉がたちおくれている。
・社会保険の種類によって,給付や保険料に格差がある。
・国の財政が苦しく,財源の確保がむずかしくなっている。
2 進む少子高齢化 世界の先進国は程度の差はあるが高齢社会に向かう。
高齢者人口が 7 %をこえると 高齢化社会 14%をこえると 高齢社会
2020 年には総人口の(25%)以上が高齢者になると予想される。
高齢者 1 人を支える生産年齢人口の推移
5.8 人(1990 年)→ 3.9 人(2000 年)→ 2.7 人(2015 年:推定)
→新しい財源の確保・社会保障制度の見直し 公平な費用負担の工夫。
3 バリアフリー社会 バリアフリーやノーマイラゼーションといった言葉が使われる。知
らなければそれまでの言葉が多いので時事問題に意識しながらまずは
言葉の意味をおさえるようにしたい。
・ユニバーサルデザイン 障害のあるなしにかかわらず,全ての人に配慮したやさしい(誰
もが暮らしやすい)環境づくりが重要という考え方。
例新聞の字を大きくする だれもが使いやすい公衆電話
・「心」のバリアフリー
区別せず,偏見をもたず,障害のある人と公平に接していくとい
う姿勢
12
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
日本の経済と交通・情報・通信化
▼指導ページ 学習編:P 102 ~ 111 問題編:P 70 ~ 75 ▼ 指導のねらい ★戦後の経済についての流れを理解させる。
★日本の交通・情報・通信について特色を考えさせる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 戦後の経済の動き
【㊫基本1問基本1,練習1】
⑴ 戦後の復興~特需景気(1950 年前後)
・GHQによる民主化政策-財閥解体・独占禁止法
・朝鮮戦争→特需景気
⑵ 高度経済成長(1950 年代後半~)
1950 年代後半~:高度経済成長
1960 年代:「所得倍増計画」
・好景気の象徴→国民の生活水準を象徴
三種の神器「白黒テレビ・電気洗濯機・冷蔵庫」
新三種の神器「自動車・カラーテレビ・クーラー」
⑶ オイルショック~低成長の時代へ(1970 年代)
・オイルショック:石油危機
→物価上昇→経済の混乱
・固定相場制(1 ドル= 360 円)から変動相場制へ
→円高が進む→輸出減少→経済成長率の低下
⑷ 進む円高不況(1980 年代)
・アメリカとの貿易摩擦→円高の合意→円高不況
⑸ バブル景気(1980 年代後半)
経済の中心が国内へ移る
土地や株への投資が増える→地価・株価上昇
→バブル景気
⑹ バブル崩壊~平成不況(1990 年代後半~)
地価・株価の下落→不景気
・貸したお金が回収できない:不良債権
⑺ バブル崩壊後の日本経済
①デフレ・スパイラル
デフレ(デフレーション):物価が下がること
デフレ→企業の利益減→給料減→更なるデフレ
=デフレ・スパイラル
②不良債権をかかえた銀行
多量の不良債権→銀行の破たん
対応策:合併やリストラを進める
2 日本の交通
【㊫基本2問練習2・3】
⑴ 日本の交通の変化
鉄道→自動車(高度経済成長を経て)
⑵ 各交通機関の特色
④最近の自動車輸送 高速道路網の拡大・宅配便輸
送→旅客・貨物利用の増加
排気ガス対策 ハイブリッドカー・燃料電池車
モーダルシフト : 自動車→鉄道など→自動車→目的地
⑤船 貨物輸送が中心(※コンテナ輸送)
⑥航空機 旅客中心,IC など電子部品も輸送
⑶ 交通整備の仕事→国土交通省の担当,日本道路公団の民営化
3 日本の情報・通信
【問練習3】
⑴ 情報化社会 マス・メディアが非常に発達
テレビ・新聞・雑誌・ラジオなど
⑵ さまざまな情報の特色 ①新聞 発行部数は世界有数 宅配システム
②テレビ 新聞を超える情報源 地上波デジタル放送→ワンセグ機器の登場
③インターネット…パソコンと携帯電話の普及
デジタル・デバイド…使える人と使えない人の格差
⑶ 日本の通信
①電話 携帯電話の数>固定電話の数
携帯電話の加入者数 およそ 1.5 人に 1 台
②郵便(はがき・手紙)郵便制度は明治から
主な通信手段 郵便から電話・メールが中心に
ダイレクトメールの増加,通販のカタログなど
③電子メール(E メール)
④ファクシミリ(FAX)…企業→家庭にも普及
⑷ インターネットの利用…ホームページやEメール利用
メール,ネットショップ,情報けんさく,送金,
音楽・映画の配信,ゲーム,チャットなど
問題点 迷惑メール,コンピュータウイルス,
個人情報の流出,盗難・著作権の侵犯
→・個人情報保護法・著作権の強化
1 戦後の経済の動き
⑴ 戦後の復興~特需景気(1950 年前後)
戦前・戦後の比較は簡単にでも見ておく必要がある。
民主化政策:戦前は独占された経済であった。キーワードとして
は財閥や地主と小作人といったものがあげられよう。
特需景気:第二次世界大戦により日本経済は壊滅的な状態にあっ
たことを確認しておこう。 ⑵ 高度経済成長(1950 年代後半~)
どのようなスローガンやキャッチフレーズがあったのか確認す
る。その言葉がその時代を象徴していることに留意する。
⑶ オイルショック~低成長の時代へ(1970 年代)
日本がいかに輸入に頼っているかを確認した出来事でもあろう。
固定相場制と変動相場制については現在の為替と比較して輸出お
よび輸入にどのような影響があったのか確認しておきたい。
⑷ 進む円高不況(1980 年代)
円高になると不況になるシステムを確認しておきたい。日本の貿
易額等が参考になる。
⑹ バブル崩壊~平成不況(1990 年代後半~)
バブル景気・バブル崩壊は国内経済を基準にして考える必要があ
る。円高不況やオイルショック・変動相場制などでは輸出および輸
入がどのように変化するかが経済で問題となったが,バブルでは地
価・株価がどのように変化するかが経済の中心問題となったのであ
る。この点については留意しておきたい。
⑺ バブル崩壊後の日本経済
不況がどのような問題を生みだしているのか確認しておく必要が
ある。基本的な言葉は押さえておくようにしたい。
2 日本の交通
それぞれの長所と短所のチェック 表にしてみよう。
長所
短所
鉄道
渋滞がなく,時間どおりに運行。
空気を汚さない。
目的地まで行けない。
自動車
目的地まで行ける。
渋滞などで運行時間が不正確。
排気ガス。
船
多くのものを一度に運べる。
運送費が安い。
時間がかかる。
航空機
最も早い。
重さに制限,大量輸送ができない。
輸送費が高い。
3 日本の情報・通信
情報化社会とは?…様々な情報手段が発達している。
→短時間内に,数多くの様々な情報がやりとりされている社会。 地球の裏側の情報も宇宙中継などで瞬時に伝わってくる。
注意点
多種多様な情報を簡単に得ることができる反面,情報に流されやす
い。
(誤った情報によって間違った行動や判断をしてしまう危険がある。
)
→情報をうのみにしない。必要とする正確な情報をさがし出し取捨選
択する(選択・判断)力を身につける。情報の活用方法を考える。
情報と通信 それぞれの特色 長所や短所をおさえる。
情報源
長所
短所
新聞
じっくり好きなときに読める。
意見を述べることができる。
情報がすぐに得られない。
テレビ
情報がすぐに得られる。
映像や音声で分かりやすい。
好きな時間に見られない。
同時に得る情報量が少ない。
インターネット
情報を簡単に送ることができる。
情報の正確さが不安。
さがす方法が複雑。
安全ではない。
通信手段
長所
短所
電話
直接話せる。すぐに伝わる。
好きなときかけられる。
受ける側の迷惑もある。
相手が出ないと伝わらない。
相手が出なくても伝わる。
相手が見なければそれまで。
好きなときに読める。
コンピュータウィルス
画像やプログラムなども遅れる。
の問題。
E メール
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
13
地球環境と日本
▼指導ページ 学習編:P 112 ~ 121 問題編:P 76 ~ 81 ▼ 指導のねらい ★世界規模の環境破壊とそれに対する取り組みについて学ぶ。
★自然や文化財保護について考えさせる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 地球規模の環境破壊 【㊫基本1問基本1,練習1】
⑴ 公害から環境問題へ
1 地球規模の環境破壊
⑴ 公害から環境問題へ
環境問題の前提である「公害」についても復習しておきたい。
特に 4 大公害訴訟
水俣病・新潟水俣病・四日市ぜんそく・イタイイタイ病
⑵ 地球温暖化
①原因:身 近なことが原因になっているということに気づかせた
い。またこの原因が他の環境破壊の原因にもなっているこ
とに注意を促したい。
⑶ オゾン層の破壊
①原因:フロンガスは冷蔵庫やクーラーに使用されていた。ここで
も身近なものが原因となっているのである。
②結果:直接体に害があるという意味では一番わかりやすいもので
ある。ここから環境破壊の恐ろしさを伝えるようにしたい。
⑷ 酸性雨
①原因:車社会が原因の一つである。
②結果:大理石なども溶かしてしまうも恐ろしさを伝えたい。
⑸ 熱帯林の破壊
①原因:森林伐採がなぜ行われているのかを理解することが重要で
ある。特にインドネシアの熱帯雨林伐採は日本に輸出する
用のエビの養殖場を作るためである。
②結果:熱帯雨林は地球の生命を支えているものである。どのよう
な被害に結びつくかを考えることで,身近な森林の破壊が
どのような事につながるかも考えられるようにしたい。
2 環境を守るために
破壊され続ける環境が再生するためには非常に大きな力が必要であ
ることに注意させたい。長い年月がかかることはもちろん国際間の協
力,自治体や民間の取り組みも非常に大きな役割を果たすのである。
⑴ 環境保護のための国際会議
①国連人間環境会議 ②国連環境開発会議
どのような内容の会議がなされたのか確認しておきたい。
⑵ 環境を守る日本の取り組み
①国や地方自治体の取り組み
国や自治体が環境に対してどのような取り組みを行っているのか
確認するとともに,余裕があれば現在日本にはどのような環境問題
があるのかも見ておけるとよいと思われる。
②民間の取り組み
日本の民間会社は環境製品に関する技術が非常に高いといわれ
ている。この技術を世界でどのように活用していくのかがこれか
らの課題になることも付言できるとよいと思われる。
バイオマスエタノール用に穀物が生産されるため,本来食用や
家畜の飼料のための穀物が不足し,価格上昇を招くという一面も
あるということも付言できるとよい。
3 日本の世界遺産
⑴ 世界遺産の保護
世界遺産条約の内容は理解しておきたい。またその対応機関がユ
ネスコであることも必須事項である。
日本で登録されているものにも触れておくようにしたい。
⑶ 日本の文化遺産
それぞれの文化遺産がどのようなものなのかは見ておくようにし
たい。丸暗記よりはイメージとして残しておくようにしたいところ
である。
⑸ 無形遺産
物ではない踊りや音楽に関しても世界遺産の対象になることに注
意したい。
4 自然・環境を守る国際条約
⑴ ラムサール条約
⑵ ワシントン条約
それぞれの条約の内容を押さえておくことが重要である。
・モータリゼーション
→ 公害 → 環境問題
工業の発達
⑵ 地球温暖化
①原因:ⅰ車社会による排気ガスの増加
ⅱ電気消費量の増加(火力発電)
ⅲ工場からの煙 ⅳ熱帯雨林等の森林伐採
→温室効果の促進
②結果:ⅰ海面上昇→水没する国「環境難民」
ⅱ海水温の上昇→異常気象
③気候変動枠組み条約〔温暖化防止条約〕
産業の問題で各国が一致しない
→京都議定書からのアメリカ脱退
⑶ オゾン層の破壊
①原因:フロンガス→代替フロンも温暖化につながり規制
②結果:紫外線を吸収できない(オゾンホール)
→皮膚がんや白内障といった人体に影響
⑹ 進む砂漠化
①原因:伐採や過放牧
②結果:食糧難や住む場所がなくなる
2 環境を守るために
【㊫基本1問練習1】
⑴ 環境保護のための国際会議
①国連人間環境会議(ストックホルム)
「人間環境宣言」を採択→「かけがえのない地球」
②国連環境開発会議「地球サミット」
(リオデジャネイロ)
「持続可能な開発」→「アジェンダ 21 」
温暖化防止条約
→環境開発サミット(2002 年)が開かれる ⑵ 環境を守る日本の取り組み
①国や地方自治体の取り組み
国 1993 年 環境基本法
1999 年 環境影響評価法(環境アセスメント)
2001 年 環境庁→環境省に昇格
地方自治体-条例による規制
例:東京都のディーゼル車規制
②民間の取り組み
環境にやさしい製品の開発など
例:ハイブリッドカー・燃料電池自動車
モーダルシフト…トラック輸送の軽減,船・鉄道の利用
バイオマスエタノール(アメリカ・ブラジル)
…さとうきび・とうもろこしを加工
3 日本の世界遺産
【㊫基本2問基本2,練習2】
⑴ 世界遺産の保護
世界遺産条約[ユネスコ]
目的:貴重な自然遺産や文化遺産を保護
内容:登録地を保護する義務
⑵ 日本の自然遺産
①白神山地のぶな原生林 ②屋久島の縄文すぎ ③知床
⑶ 日本の文化遺産
①法隆寺 ②姫路城 ③日光周辺の社寺
④白川郷・五箇山の合掌造り集落
⑤奈良の文化財 ⑥京都の文化財 ⑦厳島神社
⑧琉球王国の遺跡群 ⑨紀伊山地の霊場と参詣道
⑩「負」の遺産-原爆ドーム:核兵器つめあと
アウシュビッツ収容所:ナチスによる大量虐殺
⑪石見銀山遺跡とその文化的景観
⑷ 無形遺産:踊りや音楽などの文化遺産も登録
日本では能楽・人形浄瑠璃文楽・歌舞伎
4 自然・環境を守る国際条約
【㊫基本1問練習1】
⑴ ラムサール条約
水鳥の飛来地となる湿原や湖沼を保護
⑵ ワシントン条約
絶滅の危機にある動植物を保護するためこれらの
動植物の国際取引を禁止
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
14
第 10 回~第 13 回のまとめ
▼指導ページ 学習編:P 122 ~ 125 問題編:P 82 ~ 87 ▼ 指導のねらい ★第 10 回~第 13 回までの重要事項を再確認し,徹底させる。
重要事項の確認
基本問題 1
補足知識・留意事項など
基本問題 1
⑴ 社会保障の仕事→厚生労働省
⑵ 憲法の[生存権]
(=健康で文化的な最低限の生活をする権利)に基
づいて国[政府]は社会保障制度を整備する義務を負っている。
⑵ ④社会保障制度の 4 つの柱
→公的扶助,社会保険,社会福祉,公衆衛生
⑸ 用語の意味をおさえることが重要。
⑷ 高齢者…総人口の 22.1%(2008 年)
⑹ 会社に勤めている人の健康保険の自己負担額も 2 割から 3 割に増
えた。
⑹ 介護保険加入…40 歳,国民年金支給…65 歳
自己負担の割合 ⑺ 歳出総額約 88 兆円の約 28%
介護保険…1 割 健康保険…3 割
⑺ 社会保障関係費…約 24.6 兆円(2009 年度)
基本問題 2
⑴ 自然環境の保護に対して,各国の法律の整備や世界的枠組みの構
基本問題 2
築が急務になっている。しかし,中国を含めた BRICS に代表され
⑴ 世界的に環境対策にしっかり取り組む法律をつ
くっていろいろな制度を実施している
⑵ 1997 年-京都議定書
る新興国の台頭で,数値目標をともなった新たな排ガス規制の枠組
みをつくることが難しくなっている。
⑵⑶ 発展途上国の経済発展も重要であるが,環境対策をともなわな
い経済発展が自然環境破壊につながってしまうということをしっか
⑶ 中国:急速な経済発展により多くの二酸化炭素な
り指導する。
どの温室効果ガスを排出
2006 年の調べでは,世界で最も二酸化炭素を排
⑷ デジタル・デバイド
(インターネットなどを使える人と使えない人の
出しているのは,アメリカで 20.3%,次いで中国
格差)
が発生しないようにすることが情報化社会の発展においては重
の 20.0%。インドは 4.5%,日本は 4.3%,ロシアは
要である。
5.7%。
⑷ 情報化社会-コンピュータネットワーク
基本問題 3
⑴⑵ 世界の遺産がどのような意味を持つものとして保護されている
基本問題 3
のか確認する。それぞれの遺産が持つ価値の意味を理解すると,そ
⑴ ア知床(北海道)→い(「海・空・森」の生態系)
れぞれの名称等も覚えやすくなるはずである。特に文化遺産は写真
ス屋久島(鹿児島県)→あ(すぎの原生林)
などでその景観の特徴を認識しておくことも重要である。
イ白神山地(青森県・秋田県)→う(ぶなの原生林)
⑵⑶⑷⑸ 日本の文化遺産
⑵⑶ ①厳島神社…オ平清盛
①法隆寺(奈良県)
②日光周辺の社寺(日光東照宮)…イ徳川家康
②姫路城(兵庫県)
③奈良の文化財(東大寺の大仏)…ウ聖武天皇
③日光周辺の社寺(栃木県)
④法隆寺…ア聖徳太子
④白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜県・富山県)
⑤京都の文化財(金閣)…カ足利義満
⑤奈良の文化財(奈良県)
⑥姫路城…エ池田輝政
⑥京都の文化財(京都府)
⑦厳島神社(広島県)
⑷ 豪雪地帯で雪が屋根につもり家がつぶれてしまう
のを避けるために屋根の傾斜が急につくられている
⑧琉球王国の遺跡群(沖縄県)
⑨琉球王国紀伊山地の霊場と参詣道(三重県・奈良県・和歌山県)
⑩原爆ドーム(広島県)
⑸ ②原子爆弾が広島に投下された年月日(1945.8.6)
⑪石見銀山遺跡とその文化的景観(島根県)
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
15
世界の国々
▼指導ページ 学習編:P 126 ~ 135 問題編:P 88 ~ 93 ▼ 指導のねらい ★地球儀や世界地図,世界のすがたについて理解する。
★日本と関係の深い国々やおもな宗教について学ぶ。
重要事項の確認
1 地球儀と世界地図 【㊫基本1問基本1,練習1・2】
⑴ 地球儀の見方
・縦の線─経線→経度
・横の線─緯線→緯度
⑵ 経線(子午線)
・基準…ロンドン(イギリス)の旧グリニッジ天文台
を 0 度=本初子午線とする。
・ 1 時間の差= 15 度
< 覚えよう >
・日本標準時子午線(日本の標準時を決定)
・東経 135 度-兵庫県明石市
⑶ 緯線
・赤道を 0 度として
赤道より北→北緯
赤道より南→南緯 と表す
・北半球と南半球では季節が逆
⑷ 世界地図
①メルカトル図法→角度が正確-航海図
②正距方位図法→距離・方位が正確-航空図
2 世界のすがた
【㊫基本1問練習1・2】
⑴ 世界の地形
世界の面積…約 5.1 億 km2
・陸地:海洋= 3:7
・6 つの大陸
ユーラシア大陸・アフリカ大陸・北アメリカ大陸・
南アメリカ大陸・オーストラリア大陸・南極大陸
・三大洋
太平洋・大西洋・インド洋
・造山帯
アルプスヒマラヤ造山帯・環太平洋造山帯
日本は環太平洋造山帯に含まれる
⑵ 世界の国・面積・人口
・世界の人口…約 68 億人(2009 年現在)
・人口の集中
人口の 60%→アジア地域に集中(人口爆発)
…発展途上国が多く食糧難等が問題
3 日本と関係の深い国々
【㊫基本2問練習2】
⑴ アジアの国々
中華人民共和国・大韓民国・朝鮮民主主義人民共
和国・タイ・フィリピン・シンガポール・インド
ネシア・インド・イランなど
⑵ アフリカの国々
エジプト・南アフリカ共和国など
⑶ ヨーロッパの国々
イギリス・ドイツ・オランダ・ベルギーなど
⑷ 北アメリカ・南アメリカの国々
アメリカ合衆国・カナダ・ブラジル・ペルーなど
⑸ オセアニアの国々
オーストラリア・ニュージーランドなど
4 世界のおもな宗教
【問練習2】
⑴ キリスト教
・始まり─ 1 世紀(イエス)
・聖地─エルサレム
・主な経典─旧約聖書・新約聖書
⑵ 仏教
・始まり─紀元前 5 世紀頃(シャカ)
・聖地─ブッダガヤ
・主な経典─般若心経・法華経など
⑶ イスラム教
・始まり─ 7 世紀(ムハンマド〔マホメット〕)
・聖地─メッカ,エルサレム
・経典─コーラン
⑷ 民族宗教
ユダヤ教やヒンドゥー教や神道
補足知識・留意事項など
1 地球儀と世界地図
⑴ 地球儀の見方
基本的な地球儀の見方をおさえておく。
基本的な言葉は書けるようにしておきたい。緯度・経度など
⑵ 経線
・時差の計算
15 度で 1 時間の時差があることをおさえる
練習問題を通して東経・西経の要素にも気をつけるようにした
い。
⑷ 世界地図
・メルカトル図法と正距方位図法をテキストの図を使って確認する
こと。同時にその特色を確認したい。
・モルワイデ図法
面積が等しい地図であることを理解させる。
※方位・角度・面積・形がすべて正しい世界地図はないということ
を認識させた上でいろいろな図法を確認させる。
2 世界の姿
⑴ 世界の地形
・基本的な地形をおさえる。
・大陸・三大洋・造山帯の名前はもちろん大きな山脈・川・砂漠・
湖等は確認しておきたい。
⑵ 世界の国・面積・人口
表6・7で面積と人口をセットにして面積の大きいものと人口の
多いものを比較しておきたい。面積と人口が比例していないことお
よびその理由には注意を払わせたい。
3 日本と関係の深い国々
それぞれの地域の特徴を確認したい。どのあたりのことを見ている
のか地図で確認しながらすすめていくようにしたい。
⑴ アジアの国々
古代から交流のあった国々である。現在も貿易等関係が深い国が
多い。それぞれの国の輸出品等をおさえておきたいところである。
⑵ アフリカの国々
エジプトや南アフリカの特徴の他,現在アフリカが抱えている問
題をおさえておくようにしたい。砂漠化,内紛など。
⑶ ヨーロッパの国々
それぞれの国がどのような国かおさえておくことの他EUについ
ても触れるようにしたい。
⑸ オセアニアの国々
日本と貿易がさかんである。特にオーストラリアからの輸入品は
おさえるようにしたい。
4 世界のおもな宗教
三大宗教は必ずおさえること。近年テロ事件などとの関係により世
界中から注目されている。
各宗教の信者数は,キリスト教が約 20 億人,イスラム教が約 13 億
人,仏教が約 3 億 6 千万とされている。信者数だけで考えるとヒン
ドゥー教が約 9 億人いるが,三大宗教とは,特定の民族だけでなく,
地域,民族,国家を越えて信仰されていることと認知されている。
文化的,社会的な影響力を持ち,入信するときに門地を問わないこ
とから人種を越えて信仰されていることも三大宗教の特徴といえる。
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
16
国際連合・国際組織
▼指導ページ 学習編:P 136 ~ 145 問題編:P 94 ~ 99 ▼ 指導のねらい ★国際連合と組織について学ぶ。
★国際関係における各国間および日本の立場をとらえ,学ぶ。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 国際連盟と国際連合【㊫基本1問基本1,練習1・2】
⑴ 国際連盟のしくみ
・第一次世界大戦 → 国際連盟発足
↓ 米ソの不参加
第二次世界大戦 → 国際連合
⑵ 国際連合の発足
・ルーズベルトの呼びかけ(サンフランシスコ)
・国際連合憲章調印(51 か国)
⑶ 国際連合の特色
① 5 大国の参加【米・英・中・仏・露(ソ連)】
②国連憲章違反に対して
経済的な制裁又は軍事的な制裁も行う→国連軍(PKO・PKF)
2 国際連合のしくみ
【㊫基本1問基本1,練習1】
⑴ 国際連合の主要機関
①総会…すべての加盟国( 192 か国)が参加する最高
機関( 1 国 1 票)
②安全保障理事会
… 15 か国(常任理事国:米・英・中・仏・露)
非常任理事国: 10 か国・任期 2 年
③経済社会理事会 ④信託統治理事会
⑤国際司法裁判所…ハーグ(オランダ)に設置
⑥事務局…各機関の運営
事務総長…国連の代表:潘基文(韓国)
⑵ おもな専門機関・その他の機関
①国際労働機関―ILO ②世界保健機関―WHO
③国連教育科学文化機関―UNESCO:ユネスコ
④国連児童基金―UNICEF→子供の権利条約
⑤世界貿易機関―WTO
⑥国連貿易開発会議―UNCTAD→南北問題
⑦国際通貨基金―IMF
⑧国連難民高等弁務官事務所―UNHCR
⑨国連環境計画―UNEP
※国際原子力機関―IAEA
3 国際連合の活動と日本
【㊫基本2】
⑴ 国際連合の活動
・世界平和の実現・人権問題・環境問題など
→国際的な問題に取り組む
・国際連合による人権に関するおもな条約
①世界人権宣言【1948】
②女子差別撤廃条約【1979】
③子どもの権利条約【1989】
⑵ 国際連合と日本
・加盟 1956 年…日ソ共同宣言
・日本の活動 ODA
(政府開発援助)
青年海外協力隊・自衛隊の PKO 参加など
4 平和を守る国際組織
【㊫基本2問練習1】
⑴ NGO・NPO の活動
NGO:非政府組織,NPO:非営利組織
⑵ おもな国際組織
①国際赤十字 ②国際オリンピック委員会(IOC) ③ノーベル賞
5 貿易に関する国際組織
【㊫基本2】
⑴ EU
〔ヨーロッパ連合〕
本部:ブリュッセル(ベルギー)
統一通貨ユーロの使用(2002 年)
2007 年には加盟国をそれまでの 25 から 27 か国に拡大
⑵ ASEAN
〔東南アジア諸国連合〕
経済・社会の発展,貿易の拡大などをめざす
※ APEC〔アジア太平洋経済協力会議〕
日・中・米・オーストラリア等が参加する経済協力会議
⑶ OPEC
〔石油輸出国機構〕
石油産出国が原油価格の安定等のために組織
主に中東の国で組織されている
6 自由貿易をめざして
【㊫基本2問練習3】
⑴ 保護貿易と自由貿易
保護貿易 = 自国の産業を保護,関税による輸入制限
自由貿易=関税や輸入制限を撤廃
(WTO →世界貿易機関)
⑵ FTA と EPA(自由貿易協定,経済提携協定)
①NAFTA→アメリカ,カナダ,メキシコの 3 か国の自由貿易
②日本の FTA・EPA
2007 年に ASEAN 諸国との多国間 EPA を合意
1 国際連盟と国際連合
国際連盟と国際連合の違いを意識して説明するよう心がけたい。特
に1の表に関しては世界大戦と関係付けておさえられるようにしたい。
⑶ 国際連合の特色
国連軍に関して PKO と PKF の違いは説明するようにしておきたい。
・PKO…国際連合平和維持活動(略称:平和維持活動) 国連主導の下,自衛のため以外武器を使用しない 軍事監視団としての役割が強い
・PKF…国際連合平和維持軍(略称:平和維持軍) 各国が提供する部隊で編成される 国連が指揮統括する軍事組織
2 国際連合のしくみ
主要な機関名は略号と同時に覚える必要がある。
名称からその役割がわかるものは格別,名称から役割がすぐにわか
りにくいようなものは具体例で覚えさせるようにしたい。
3 国際連合の活動と日本
⑴ 国際連合の活動
国際連合の仕事を2の主な機関と合わせて確認しておきたい。国際
的に解決されるべき分野に関しては,ほぼ国際連合が関係している。
人権に関する主な条約は整理しておく必要がある。女子差別撤廃
条約に関しては国内法の男女雇用機会均等法なども説明しておける
と国連活動と,それに対する日本の活動を関連させることができよ
いと思われる。
⑵ 国際連合と日本
日本が行っている国際協力の問題点も考えておきたい。
ex.ODA…ひも付き援助
・自衛隊の海外派遣
…憲法上の問題・アジアの人の反感 など
4 平和を守る国際組織
⑴ NGO・NPO の活動
NGO は一般に非政府組織といわれるが,とくに国際的な活動を
行う非営利組織を NGO と呼ぶことが多いので,その点で NPO と
区別しておけばよいと思われる。
代表的な NGO の例
グリンピース
…国際的な自然環境保護団体
アムネスティインターナショナル
…国際的な人権擁護団体
⑵ おもな国際組織
名称および活動はおさえておく。
国際連合の組織と区別することが必要である。
5 貿易に関する国際組織
6の保護貿易との関係でおさえておくようにしたい。ブロック経済的
要素をもつものであり,保護貿易的機能を果たしている部分が少なくな
い。ただし,その組織の中での経済関係は自由化に向かう傾向がある。
経済に関する国際会議も地域組織と比較して覚えるようにしたい。
⑴ EU〔ヨーロッパ連合〕
アメリカに対抗する経済勢力として注目される。
統一通貨ユーロもドルと比較しておさえるようにしたい。
6 自由貿易をめざして
・保護貿易と自由貿易
自由貿易のが大事であることともに保護貿易の必要性がなぜある
のかを確認することが必要である。
・自由貿易協定
国際組織である WTO との違いを視野に入れておきたい。
代表的なものは数も少ないので覚えておくようにしたい。 17
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
戦後の国際紛争・核問題
▼指導ページ 学習編:P 146 ~ 155 問題編:P 100 ~ 105 ▼ 指導のねらい ★第二次世界大戦後の世界情勢を学ぶ。
★核や兵器についての取り組みを理解させる。
重要事項の確認
補足知識・留意事項など
1 戦後の国際紛争
【㊫基本1問基本1,練習2】
⑴ 第二次世界大戦後の社会
・冷戦
資本主義陣営(西側):アメリカ・西ヨーロッパ
北大西洋条約機構(NATO)
VS
社会主義陣営(東側):ソビエト・東ヨーロッパ
ワルシャワ条約機構
→武力衝突:朝鮮戦争・ベトナム戦争の勃発
対してアジア・アフリカの国々
アジアアフリカ会議〔バンドン会議〕
「第三世界」:どちらの陣営にも加わらない
⑵ キューバ危機から雪どけへ
・キューバ危機…米ソの話し合いによる回避
→雪どけへ
⑶ 冷戦の終結
・マルタ会談:冷戦の終結宣言
→ベルリンの壁崩壊,ソ連の解体
2 冷戦後も続く紛争
【㊫基本1問基本1,練習2】
⑴ 冷戦後の国際社会
民族・宗教・領土・独立などをめぐる対立・紛争
⑵ おもな紛争地域の歴史
①イスラエル
ユダヤ人 → パレスチナ人:中東戦争
②アフガニスタン
1979 ソ連による侵攻 2001 アメリカ同時多発テロ
③イラク紛争
1990 湾岸戦争:イラク→クウェート
2003 イラク戦争:アメリカ→イラク
3 核兵器をめぐる問題【㊫基本2問基本1,練習1・2】
⑴ 冷戦中の核実験
・ 1945 核兵器の使用(広島・長崎)
→核兵器の開発競争
⑵ 核廃絶をめざして
・第五福竜丸事件→原水爆禁止運動
→ 1955 第 1 回原水爆禁止世界大会(広島)
・核兵器をなくすための条約
①核拡散防止条約(NPT)→ IAEA(国際原子力機
関)による
②包括的核実験禁止条約(CTBT)
4 世界のための日本の取り組み
【㊫基本2問基本1,練習1】
⑴ 核廃絶をめざす日本の取り組み
・非核三原則
「核兵器を,もたず,つくらず,もちこませず。」
・生物・化学兵器=大量破壊兵器や対人地雷の禁止
⑵ 日本の国際貢献のあり方
ODA(政府開発援助)
による金銭的貢献
→青年海外協力隊による人的支援や技術協力
⑶ テロや紛争をなくすための日本の取り組み
PKO 活動による支援にくわえ,イラクの復興支援
などの自衛隊派遣→自衛隊派遣はさまざまな法律判
断で議論になっている。
5 現代の日本の問題点
【問練習1】
⑴ 犯罪の多発
バブル崩壊→凶悪犯罪の増加
低年齢化→少年法の改正
⑵ 人権保護のための新しい動き
①女性の権利を守るために
セクハラ・ストーカー問題
→女子差別撤廃条約,男女雇用機会均等法
男女共同参画社会基本法・ストーカー規制法など
②子どもたちが幸せになるために
問題点:児童虐待,ストリートチルドレン
子どもの権利条約・児童虐待防止法
③プライバシーの保護
住基ネット→個人情報保護法で対応
1 戦後の国際紛争
⑴ 第二次世界大戦後の社会
冷戦の対立構造・軍事同盟などを理解することが必要。
二極体制に対しアジア・アフリカがどのような立場をとったのか
という視点で見ていきたい。
⑶ 冷戦の終結
冷戦の終結後どのような変化がおきたのかをおさえる。
→社会主義国の資本主義化という視点
2 冷戦後も続く紛争
⑴ 冷戦後の国際社会
紛争発生原因はすべて覚えるようにしたい。但しそれぞれの原因
が単独で紛争を発生させているのではなく,それぞれの要因が複雑
に絡み合っていることが大多数であることに留意する必要がある。
⑵ おもな紛争地域の歴史
イスラエル・アフガニスタン・イラクなどマスメディアで取り上
げられるものの他,インドとパキスタンの関係や旧ユーゴスラビア
の内戦,ソマリアをはじめとしたアフリカの紛争などを注目させ
る。また,世界中で紛争が現在も起きていることに注意させたい。
3 核兵器をめぐる問題
⑴ 冷戦中の核実験
・唯一の被爆国日本
この点に関しては劣化ウラン弾も核兵器の一つであり,イラク戦
争をはじめとして現に核兵器が使用されていることに留意したい。
・核実験とゴジラ
コラムとして出ているゴジラであるが実際に初期ゴジラは核開発
競争に反対する目的の映画として作られたといわれている。
⑵ 核廃絶をめざして
核兵器をなくすための条約は覚えるようにしたい。
4 平和をめざす日本の取り組み
⑴ 核廃絶を目指す日本の取り組み
非核三原則は必須事項である。
第二次世界大戦中の原爆投下や第五福竜丸事件から核兵器の危険
性を確認しておきたい。
原子力発電所の問題にもつながるところである。
⑵ テロや紛争をなくすための日本の取り組み
9・11 以降,テロという言葉が日常化したことに留意しておきた
い。どのような取り組みがテロや紛争をなくすことにつながるのか
ということは世界平和にとって非常に重要なことであるが,歴史上
の難問であることも事実である。前回の国際連合による世界平和と
合わせて考えるようにしたい。
5 現代の日本の問題点
人権保護のための新しい動き
弱者・少数者の権利をどのように保護するのかといった視点を入 れていけるようにしたい。
①女性の権利を守るために
どのように権利保障がされているのか確認しておくことが必要
である。
②子どもたちが幸せになるために
学校にも行けない子供たちが世界には多いことをまず確認する
ことが必要である。
③「知る権利」の保障 ④プライバシーの保護
これらの権利は民主主義社会にとって不可欠であることを押さ
えた上で,互いに衝突することも考えたい。最近で出版の差し止
めの仮処分で話題になった。
中学受験新演習 小 6 上 社会 指導のポイント
18
第 15 回~第 17 回のまとめ
▼指導ページ 学習編:P 156 ~ 159 問題編:P 106 ~ 111 ▼ 指導のねらい ★第 15 回~第 17 回までの重要事項を再確認し,徹底させる。
重要事項の確認
1 第 15 回の復習
補足知識・留意事項など
【問基本1,練習2】
・地球儀-世界地図
1 第 15 回の復習
地球儀と世界地図の基本的な使い方および意味がわかっているか確
経線-縦の線-時間を計算するときに使用
認したい。特に緯線(赤道の問題)・経線(時差の問題)に関しては,
緯線-横の線
オーソドックスなものが多いので知識の定着・理解を図るようにした
→赤道より北と南では季節が逆
い。
・世界の姿
世界を見る要素として次のようなものには留意しておく様にした
人口爆発-発展途上国→食糧難
い。
・地理,気候 2 第 16 回,第 17 回の復習
【問練習1・3】
⑴ 国際連合
・文化(言語,宗教,服装など)
・生活形態
・歴史
第一次世界大戦→国際連盟設立
2 第 16 回,第 17 回の復習
→第二次世界大戦→国際連合設立
戦争や紛争を通して,同じ人間がどうすれば共存できるのかを探っ
・特色: 5 大国の参加 国連軍の組織
ていく部分であることに留意しておきたい。
多数の専門機関を持っている
◎ 国際連合
・主要機関
国際連合と国際連盟の比較は押さえておくようにしたい。そのこ
総会,安全保障理事会,国際司法裁判所など
・活動
世界平和の実現,人権保障,環境問題など
→世界人権宣言,女子差別撤廃条約
子どもの権利条約など…
国際連合はまさにさまざまな国々が共存を図るための機関であ
る。そのために多様な分野での機関を持ち,多様な分野での協調体
制をつくろうとしているのである。そのような観点から,国際連合
が作用する主な分野およびそのための機関名は押さえておくように
⑵ 国際紛争と平和
したい。
・戦後の国際紛争:東西の対立
◎ 国際紛争と平和
冷たい戦争
冷戦とその終結は世界にとって非常に重要な意味を持つもので
資本主義陣営
西 側
とが国際連合の理解に役立つはずである。
社会主義陣営
vs
北大西洋条約機構(NATO)
東 側
ワルシャワ条約機構
冷戦の終結(マルタ会談)
→ベルリンの壁崩壊・ソ連の解体
核廃絶へ向けて
あった。その内容は押さえられるようにしたい。
現在もさまざまな紛争が世界中で未解決のままである。それらの
問題に関して指摘しておくようにしたい。
そのうえでどのような問題がおきているのかは確認しておくこと
が重要である。(ex. 劣化ウラン弾・捕虜虐待) 国際紛争と平和に関する問題に関しては軍隊が関与する場合が多
条約:核拡散防止条約・包括的核実験禁止条約
い。それぞれの軍隊の特徴等を押さえた上でどのような役割を果た
日本:非核三原則
しているのか,問題点があれば問題点も指摘しておくようにした
・平和を守る国際組織
い。
NGO,NPO,国際赤十字,国際オリンピック委
員会,ノーベル賞など
⑶ 世界の貿易
・貿易に関する国際組織
EU,ASEAN,OPECなど ◎ 世界の貿易
保護貿易と自由貿易,それに対応するEUなどの国際組織は重要
事項である。自由貿易化への対応手段としての位置づけを経済組織
(経済協力)には持たせておこう。
現在,日本は貿易で成り立っていることに留意して貿易に関する
→強い経済組織・経済協力
確認を行うことが必要である。国・地域ごとの貿易がストップする
・自由貿易をめざして
とどのようなことになるのか簡単なシュミレーションを行うとどの
保護貿易-国内の産業保護→ ・関税
ような国(地域)とどのようなものを貿易しているのかという理解は
・輸入制限
深まりやすいであろう。
自由貿易→関税や輸入制限の撤廃
→ WTO〔世界貿易機関〕
→加盟国が多くて話がまとまらない
→自由貿易協定
(特定の地域・2 国間で協定)