NDAS ゆめちから版について

NDAS ゆめちから版について
窒素施肥シミュレートツール NDAS は「きたほなみ」のみの対応でしたが、NDAS ver.2.0 より「ゆ
めちから」にも対応しました。生産実績を入力する際に品種を選択することができ、結果の保存シート
にも品種が表示されます。その他の使い方は「きたほなみ」版と同様ですので、
「きたほなみ」版のマ
ニュアルを参照してください。
「きたほなみ」版と異なり、
「ゆめちから」については穂数の予測結果が表示されません。また、地
域の選択は施肥量自動算出の「標準」にのみ反映され、計算式・パラメータは各地域同じ値を用います。
自動算出において、倒伏判定は窒素吸収量のみによって行われます。起生期~幼形期の過剰な窒素施
肥は倒伏を助長するため、自由設計の際は倒伏に留意して施肥設計を行ってください。
品種選択セル
・自動計算の条件(
【粗麦重最大】
【タンパク重視】レーン)
【粗麦重最大】レーンではタンパクが目標値 13.0~15.5%を満たす条件、
【タンパク重視】レーンで
はタンパクを目標値中央付近の 13.8~14.2%を満たし、ともに粗麦重が最大となる窒素施肥体系が選択
され、そのときの予測生育量が表示されます。
レーン
生育条件
粗麦重
タンパク
粗麦重最大
最大 13.0%以上 15.5%以下
タンパク重視 最大 13.8%以上 14.2%以下
(2)施肥量自動算出の流れ
まず施肥条件①の整数の全ての組み合わせについて、成熟期窒素吸収量、タンパク、収量が計算され
ます。次に倒伏防止や品質確保に向け、生育条件①、施肥条件②、生育条件②に従って計算結果が順次
抽出され、最終的に最も良い 1 データがシート上に表示されます。
条件毎に抽出された計算結果は順次関連するシートに出力されます。最終的に選択されなかった窒素
施肥量とそのときの生育量の組み合わせについても参照することができます(手引き 14~15p. Ⅲ-2
-2(4)~(7)
)
。
【粗麦重最大】
【タンパク重視】
関連するシート
関連するシート
シミュレーター 実行
シミュレーター 実行
施肥条件①
起生期:0~12kg/10a
幼形期:0~6kg/10a
止葉期:0~9kg/10a
開花期:0~3kg/10a
粗麦重最大結果_全体
タンパク重視結果_全体
生育条件①
タンパク:13.0%以上 15.5%以下
成熟期窒素吸収量:20kg/10a 以下
施肥条件②
起生期≧幼形期(全地域)
起生期と幼形期の合計(全地域)
0~14kg/10a
止葉期≧開花期(全地域)
止葉期と開花期の合計(全地域)
0~9kg/10a
粗麦重最大結果_条件
一致
タンパク重視結果_条件一
致
生育条件②
タンパク:13.8%以上 14.2%以下
タンパク重視結果_条件
一致 2
シミュレーター 表示
シミュレーター 表示
- 2 -
窒素施肥シミュレートツール NDAS (ゆめちから)
1 生産実績に係る計算式
項目
粗麦重(kg/10a)
タンパク(%)
起生期茎数(本/m2)
A
B
C
窒素施肥量(kg/10a)
Fa(起生期), Fb(幼形期), Fc(止葉期), Fd(開花期)
起生期窒素吸収量(kg/10a)
Ne
追肥由来 N (kg/10a)
Nt
土壌由来 N(kg/10a)
Ns
タンパク基本値(%)
Bb
成熟期窒素吸収量(kg/10a)
注 1)項目の順番はツール画面の表示順
Nm
=9.0×10-7×C2+0.0009×C
=(Fa×Ea+Fb×Eb+Fc×Ec+Fd×Ed) ÷100
Ea~Ed:施肥窒素利用率(%)
Ea(起生期), Eb(幼形期), Ec(止葉期), Ed(開花期)
=Nm-Nt-Ne
=B-(Fa×Pa+Fb×Pb+Fc×Pc+Fd×Pd)
Pa~Pd:タンパク上昇値(point/kgN)
Pa(起生期), Pb(幼形期), Pc(止葉期), Pd(開花期)
=A÷(-2.9027×B+75.28)
(3)
(2)
(4)
(5)
(1)
2 施肥設計に係る計算式
項目
起生期茎数(本/m2)
窒素施肥量(kg/10a)
起生期窒素吸収量(kg/10a)
追肥由来 N(kg/10a)
土壌由来 N(kg/10a)
タンパク基本値(%)
タンパク(%)
成熟期窒素吸収量(kg/10a)
粗麦重(kg/10a)
注 1)項目の順番はツール画面の表示順
C
Fa(起生期), Fb(幼形期), Fc(止葉期), Fd(開花期)
Ne =(3)
Nt
=(2)
Ns (生産実績による計算値と同じ)
Bb (生産実績による計算値と同じ)
=Bb+(Fa×Pa+Fb×Pb+Fc×Pc+Fd×Pd)
B
Pa~Pd:タンパク上昇値(point/kgN)
Pa(起生期), Pb(幼形期), Pc(止葉期), Pd(開花期)
Nm =Nt+Ne+Ns
A
=Nm×(-2.9027×B+75.28)
3 施肥窒素利用率とタンパク上昇値
施肥窒素利用率(%)(デフォルト値)
起生期 幼形期 止葉期 開花期
67.5
64.4
64.2
62.2
タンパク上昇値(point/kg 追肥 N)
起生期 幼形期 止葉期 開花期
0.14
0.17
0.35
0.33
4 【標準】レーンの施肥量表示
地域
道央
道北
道東
窒素施肥量(kg/10a)
起生期 幼形期 止葉期 開花期
9
0
6
0
6
6
6
0
8
0
6
0
- 3 -
注 1)土壌由来 N による対応は
考慮していない
(5a)
(4a)
(1a)
2015 年 3 月 18 日 第初版
著作・発行 北海道立総合研究機構 農業研究本部 中央農業試験場・上川農業試験場・十勝農業試
験場
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、
「NDAS ゆめちから版について」
、
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、
「Q&A」もありますので、これらもご参照ください。わからない点やご意見、
ご要望などがございましたら、こちらへご連絡ください。
北海道立総合研究機構 農業研究本部 中央農業試験場 栽培環境グループ 電話:(0123)89-2580
上川農業試験場 生産環境グループ 電話:(0166)85-4119
十勝農業試験場 生産環境グループ 電話:(0155)62-9837
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