平成 26年度第8号 平成 27 年 2 月 4 日発行 福島県喜多方農業普及所、JA 会津いいで、 喜多方市、北塩原村、西会津町 (平成 26 年産米の作柄及び次年度対策) 1 作柄概況について (1)育苗期 播種はほぼ平年並みに行われました。 育苗期間は朝晩の気温が低い日が多かったものの、日中は晴れ てハウス内が高温となったため、立枯病や苗ヤケ、もみ枯細菌病 の発生が少しみられました。しかし、全体的には苗の生育は良好でした。 (2)田植期 田植は順調に行われました。5月第5半旬までの低温により、活着がやや遅れたところもあ りましたが、それ以降の活着は良好でした。 (3)生育期 田植期以降は高温多照で経過したため、草丈は平年並からやや短く、茎数は多く、生育は やや早まりました。 (4)出穂期 出穂期は平年に比べ、ひとめぼれで1日、コシヒカリで3日早まりました。 ひとめぼれ:7月31日 コシヒカリ:8月7日 天のつぶ:8月2日 出穂直前の草丈は平年よりやや長く、茎数は平年並、葉色はやや濃かった。 (5)登熟期・刈取期 着粒数が平年より多く、8月の日照不足や9月の低温の影響も重なり、登熟はやや緩慢とな りました。稈長は平年並、穂数は多くなりました。 倒伏は、早期にはほとんど見られず、コシヒカリで成熟期近くに一斉に倒伏しました。 (6)収量・品質 穂数・着粒数が多く、登熟はやや悪かったが、収量は平年並みからやや多くなりました。 農林水産省東北農政局が発表した会津地方の予想収量は、603kg(作況指数は103)と なっております。(10月15日現在) 粒厚分布では、1.9mm の篩下に落ち H26 た玄米の割合がやや多くなりました。 コシヒカリは、青未熟粒がみられたも のの、全体的には高品質でした。 天のつぶ、ひとめぼれでは斑点米カメ H25 0% ムシ類による着色米が発生し、品質低下 20% 40% 60% 80% 図:作柄判定ほ(西会津コシヒカリ)の粒厚分布年次比較 >2.1mm がみられました。 1 2.0 1.9 1.8 1.7 1.7> 100% 2 次年度対策について (1)斑点米カメムシ類の防除 近年増加傾向にある種類は、小型のアカスジカスミカメです。飛翔能 力が高く、周辺の雑草地からも飛来しやすい特性があります。水田内の 薬剤防除に加え、水田周辺の雑草管理も重要です。 (2)雑草イネ(赤米)対策 稈長が長く、穂が飛び出てみえる。 <雑草イネとは?> 栽培している品種とは違う種類のイネで、粒や芒 が赤く、脱粒性が高いのが特徴です。近年、生息域 が徐々に広まってきていますので、注意が必要です。 <雑草イネ防除の注意点> ・発生の少ないうちに手で抜き取りましょう。その 際に籾が本田にこぼれないようにしてください。 ・除草剤による体系防除(初期剤の活用等)で密度 を低下させましょう。 ・雑草イネが生えているところを収穫する際には、最後に刈取りを行うようにし、他の田へ持 ち込まないようコンバインの清掃を徹底しましょう。 3 天のつぶをつくってみませんか 【26年産米の天のつぶ成績】 収量:平均675kg/10a、中には900kg/10a を超えた方もいました。 食味:平均で80点(サタケ社)と好結果でした。 「天のつぶ」の消費拡大 PR として福島県ゆかりの芸能人が応援しています。首都圏などでの消 費も大いに期待されるところです。また、安定的に多収が見込まれることから、多様な米づくり などで水田経営へ活かすことができる品種です。ぜひ栽培してください。 【栽培上の注意点】 ・施肥窒素量は、8kg/10a(基肥 6kg+追肥 2kg)を基本とし、ほ場条件により+2kg の範囲で 調整してください。(穂肥は出穂前 25 日に行うようにしましょう。) ・カメムシ類による斑点米の発生に注意が必要です。薬剤防除や水田周辺の雑草管理の他、天 のつぶほ場の連担化も検討しましょう。 稲わら焼却防止に御協力くださいましてありがとうございました。 春 先 も 稲 わ ら を 焼 却 せ ず 、 有 効 活 用 に 努 め ま し ょ う 。 ★本情報の内容や米づくりに関するお問い合わせ、相談はこちらへどうぞ。 会津農林事務所喜多方農業普及所 TEL 0241-24-5743 J A 会 津 い い で 営 農 部 米 穀 課 TEL 0241-23-1803 2
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