転換畑における土壌型別排水施工法について 1 試験のねらい排水不良な転換畑で，夏作物の栽培が可能になる営農排水施工法について，土壌型を変えて昭和印「5眸の3午年検討した。 2 試験方法試験には小山市生井（中粗粒灰色低地土灰色型），栃木市宮田（細粒灰色低地土灰色系），大平町真弓（細粒グライ土），農試本場（多腐植質黒ボクグライ土）の4圃場を供試した。排水施工法は，籾がら暗渠（10肌間隔），籾がら充てん心土破砕（以下心土破砕と略す）のそれぞれ単独施工と，組合せ暗渠として籾がら暗渠に心土破砕，弾丸暗渠，籾がら心破をそれぞれ組一合せ供試し衣。 3 試験結果及ぴ考察（1）排水施工法とビール麦の収量施工法の中で効果の大きい順位は，籾がら心破組合せ，弾丸暗渠組合せ，心土破砕組合せ＞籾がら璋渠＞籾がら心破であっね土壌統群の中で排水施工による増収効果の大きい順位は・細粒灰色低地土灰色系＞中粗粒灰色低地土灰色系＞細粒グライ土，多腐植質黒ボクグライ土の順であり，細粒グライ土及び多腐植質黒ボクグライ土は収量レペルが400kg前後で頭打ちの状態となり，やや低位であつた。（2）排水施工法と飼料作物組合せ暗渠の施工によって，収量は無処理区に対し著しく高まった。排水施工法の増収効果は高いものから順に，籾がら心破2肌組合せ＞籾がら心破4肌組合せ＞弾丸暗渠2肌組合せ，同4 肌組合せ＞籾がら暗渠，心土破砕2肌組合せ，同4肌組合せである。（3）籾がら心破組合せ暗渠の効果籾がら心破組合せの効果が，優れた理由として，表面流去水の排除，地表残留水の排除，亀裂の保存性が良く内部停滞水の排除のいずれにおいても，高い排水効果を発揮したためと思われた。弾丸暗渠は暗渠孔を作るのは容易であるが，亀裂が少なく，心土破砕は土性が細粒であると，一度出来た亀裂の保存性が悪く，したがって内部停滞水の排除性がしだいに悪くなる。しかし籾がら心破はこれら弾丸暗渠と心土破砕の効果を合せもち，同時に暗渠孔に籾がらが充てんされるため，孔の保存性が良く，排水効果が高いと思われ，効果の持続性も長期間にわたると思われる。 4 成果の要約籾がら、L破2π組合せの効果が特に優れた。中粗粒灰色低地土灰色系，及び細粒灰色低地土灰色系の圃場では籾がら心破2∼4刎組合せや，弾丸暗渠2∼4π組合せの施工が望ましい。細粒グライ土の圃場では，籾がら心破2∼4π組合せの施工が望ましいが，弾丸暗渠2肌組合せや・心土破砕2肌組合せでは籾がら暗渠の問隔を8肌前後に狭くするなどの，工夫が必要である。黒ボクグラ一11一イ土の圃場では弾丸暗渠の2∼4〃組合せでも充分と’思われる。（担当者土壌肥料部岩崎秀穂） kg／1o＾細粒灰色低地土灰色系 600 kg■10a 600 kg／ユOo 中糧粒灰色低地土 kg／10a 多角植質黒ポクグライ土 600 600 灰色系細粒グライ土 400 400 400 400 200 200 200 200 籾籾弾弾籾無隣がが丸丸が処接らら暗暗ら理水心心渠渠暗区田破破2m4m渠 2m4m組組区組組含合合含せせ籾籾心心籾無隣がが土土が処接らら破破ら理水心心砕砕暗区田破破2m4㎜渠籾籾籾無ががが処ららら理心暗心区破渠破 2m区区組 2m4㎜組組区組組合合合含せせせせ区区区区せせ区区区区弾弾籾無丸丸が処暗暗ら理渠渠暗区 2m4m渠組組区せせ区区せ区図一1 土壌統群別の排水施工法とビール麦の収量 t／10a 細粒灰色低地土灰色系 t／10o 細粒グライニヒ凡例生 6 体生 6 体重重團 □ 籾がら暗渠直上部 1 1 同 2．5m部分舅乳紛籾籾がが丸 b b 暗渠心破 2m 組せ区心破 4m 弾弾丸暗渠籾無が処ら理暗区渠組区 2m 4m せせ区区組組せ区籾籾がが b b 心破 2m 組心破 4m 心土心土被砕破砕 2m 4m せ区せ組組組せせ区区区ソルガムデントコーン図一2 土壌統群別の排水施工法と飼料作物の収量一12一籾無が処ら理暗区渠区