仙台麦作情報 平成27年2月16日 [今回のお知らせ] 1 麦生育状況 2 今後の管理(1)追肥(3)排水対策の徹底 (2)麦踏み(4)雑草防除 2015・02・16 平成27年産麦 第2号 ◆多くのほ場で,収量500kg/10aの確保に必要な茎 数(400~500本/㎡)が確保できていません。 ◆麦踏み・追肥を行い,生育量を確保しましょう! 宮城県仙台農業改良普及センター TEL:022-275-8410 FAX:022-275-0296 http://www.pref.miyagi.jp/site/sdnk/ 1 麦生育状況【寒害の影響で養分吸収が妨げられ,葉の黄化が進んでいます!】 幼 穂長 1m m 黄化 主桿長 5mm 黄化 10月末播種 シラネコムギ 5葉展開期 2/9撮影 10月末播種 シュンライ 5葉展開期 2/3撮影 適期播種した 大麦ほ場では, 幼穂形成始期 (1mm)を迎えま した。 ~生育ステージに必要な栄養を与え,生育量の挽回を目指しましょう!~ 2 今後の管理 (1)追 肥 表1 麦類の追肥体系(2月から3月にかけて) 追肥 株直し追肥 幼穂形成期追肥(幼穂長2~3mm) 目的 冬期の消耗の回復 穂数の増加 【大麦】 10月以内に播種したほ場 葉の黄化が → 窒素成分で1.0kg/10a 少ないとき (硫安5kg/10a) 葉の黄化が → 窒素成分で2.0kg/10a 目立つとき 〔時期〕 2月中旬 → 窒素成分で 2.0~2.5kg/10a → (硫安9.5kg/10a) (硫安9.5~12 kg/10a) 〔 時期〕 2月下旬 から 3月上旬 【大麦】 11月以降に播種したほ場,または生育量の不十分なほ場(越冬前茎数400本/㎡以下) 窒素成分で 1.0kg/10a (硫安5kg/10a) 【小麦】 10月以内に播種したほ場 2月中旬 から 2月下旬 (実施しない) → 窒素成分で1.5kg~ 2.0kg/10a (硫安 7kg~9.5kg/10a) 窒素成分で2.5kg /10a 以内(硫安12kg/10a) 3月上旬 から 3月中旬 3月上旬 【小麦】 11月以降に播種したほ場,または生育量の不十分なほ場(越冬前茎数400本/㎡以下) 窒素成分で 1.0~2.0kg/10a (硫安5~9.5kg/10a) 2月中旬 から 2月下旬 窒素成分で 1.5kg~2kg/10a以内 (硫安7~12kg/10a) 3月中旬 から 3月下旬 ※施肥時期については,H27.2.10時点で予測された大麦,小麦の生育ステージを参考としています。 - 1 - (2)麦踏み 仙台麦作情報 平成27年2月16日 [茎立ち期(主桿長2cm程度)までに2回実施します!] 麦踏み晩限(管内生育調査ほデータ参考) 「茎立ち期」= 「節間伸長期」 です。下記除草剤 使用時期の参考に しましょう。 〔大麦〕適期(10月)播種ほ場では, 「3月中旬」まで 播種遅れ(11月以降)ほ場では,「3月下旬」まで 〔小麦〕適期(10月)播種ほ場では, 「3月下旬」まで 播種遅れ(11月以降)ほ場では,「4月上旬」まで (3)排水対策の徹底 [分げつ期に湿害にあうと,根域を狭め, 分げつの減少や葉の黄化を招きます。] ◆明きょは設置していますか? ⇒明きょの補修・排水路との接続を必ず行い,排水性を確保します。 ⇒ほ場内明きょ,額縁明きょを設置していないほ場では, すぐに設置しましょう。 ◆排水路に稲株が詰まっていませんか? ◆本暗渠が閉じたままになっていませんか? ⇒ほ場を巡回し,稲株の除去,本暗渠の 開口を行いましょう! 写真:本暗渠の様子 (4)雑草防除 [麦類生育期では使用できる除草剤が限られています!] ◆土壌処理剤を散布したほ場でも雑草が発生しています。草種により以下の剤を使用しましょう。 作物名 麦類 適用病害虫雑草名 農薬の名称 使用時期 使用方法 一年生及び多年 (秋播麦類)幼穂形成期 但し収穫 MCPソーダ塩 雑草茎葉散布 生広葉雑草 45日前まで 剤型 液剤 一年生広葉雑草, ハーモニー 麦1葉期~節間伸長前 小麦・大麦 スズメノテッポウ, 雑草茎葉散布 水和剤 75DF水和剤 (但し、スズメノテッポウ5葉期まで) カズノコグサ 節間伸長開始期まで(広葉雑草2 小麦(秋 エコパートフ 一年生広葉雑草 ~4葉期,ヤエムグラ2~6節期)但 雑草茎葉散布 水和剤 播)・大麦 ロアブル し、収穫45日前まで 麦類 畑地一年生広葉 アクチノール 雑草 乳剤 穂ばらみ期まで(雑草生育初期) 雑草茎葉散布 乳剤 <注>連作ほ場で発生しているイタリアンライグラスには,麦類生育期に使用できる除草剤がありません。 大型化して麦ほ場が覆われる前に,手どり除草を行いましょう! ~イタリアンライグラスとスズメノテッポウの見分け方~ ・イタリアンライグラス⇒ムギ類より葉が細く,葉身下面に光沢あり。幼植物では葉鞘が赤褐色を帯びる。 ・スズメノテッポウ⇒葉が灰紫色を帯び,葉舌が目立つ。葉に光沢はない。 農薬については,農林水産省消費技術安全センター農薬登録情報(H27.2.10現在)を基に作成しています。 - 2 -
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