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2015 年 1 月 7 日
エステティックサロン市場に関する調査結果 2014
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内エステティックサロン市場の調査を実施した。
1.調査期間:2014 年 9 月~12 月
2.調査対象:エステティックサロン、エステティックサロン関連商材取扱企業
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに郵送アンケート調査併用
<エステティックサロンとは>
本調査におけるエステティックサロンとは、エステティシャンが手技、化粧品、機器を使用して施術するサロンを
指す。また、エステティックサロン市場規模には、美顔市場や痩身・ボディ市場、脱毛市場、メンズエステ市場、物
販・その他の市場が含まれる。なお、セルフエステ、訪問エステ、理美容エステ、メディカルエステなどは対象外と
している。
【調査結果サマリー】
‹ 2014 年度のエステティックサロン市場規模は、
前年度比 101.6%の 3,611 億円の見込み
2014 年度のエステティックサロン市場規模(事業者売上高ベース)は 3,611 億円で、前年度比
101.6%の見込みである。美顔、痩身・ボディ、メンズエステ、物販については、消費税増税の影響を受
けて横這いもしくは微減傾向で推移した。しかしながら、「ミュゼプラチナム」や「銀座カラー」、「脱毛ラ
ボ」などの脱毛に特化した低価格サロンが急速に事業を拡大して脱毛市場が拡大したことから、2014
年度のエステティックサロン市場は拡大推移を見込む。
‹ 今後の市場拡大のためには、消費者の信頼獲得を第一に、
アンチエイジングを訴求した新たな施術の提案と物販の強化が必要
今後のエステティックサロン市場は、横這いから微増傾向で推移するものと予測する。エステティック
認証制度などの業界一丸となった活動の継続による消費者の信頼獲得と、アンチエイジングを訴求し
た新たな施術の提案、サロンと併せた相乗効果としてのホームケア向けの物販強化、海外展開の強化
などの取り組みが市場拡大の鍵となると考える。
◆ 資料体裁
資料名:「エステティックサロンマーケティング総鑑 2015 年版」
発刊日:2014 年 12 月 25 日
体 裁:A4 判 450 頁
定 価:110,000 円(税別)
‹ 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。
Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd.
2015 年 1 月 7 日
【 調査結果の概要 】
1. 市場概況
2014 年度のエステティックサロン市場規模(事業者売上高ベース)は 3,611 億円で、前年度比
101.6%の見込みである。
美顔、痩身・ボディ、メンズエステ、物販については、2014 年度は消費税増税の影響を受けて横這
いもしくは微減傾向で推移している。しかしながら、「ミュゼプラチナム」や「銀座カラー」、「脱毛ラボ」な
どの脱毛に特化した低価格サロンが急速に事業を拡大して脱毛市場が拡大したことから、2014 年度の
エステティックサロン市場は拡大推移を見込む。
2. 注目すべき動向
・ アンチエイジングを訴求した施術・物販が好調
日本は高齢化社会に突入しており、日本人の平均年齢は 40 歳代となっている。人口のボリューム
ゾーンの 1 つである団塊ジュニア世代が 40 代に突入したことに加え、団塊世代がシルバー世代にな
っていることから、アンチエイジングを訴求した施術や化粧品・サプリメントなどの物販が好調に推移
している。
・ 脱毛専門サロンの事業拡大が続く
低価格を武器に安全性・信頼性をも巧みに訴求する脱毛特化型のサロンチェーンが全国で
事業を拡大している。ジンコーポレーションやエム・シーネットワークスジャパン、セドナエンタープラ
イズなど、脱毛に特化した低価格サロンチェーン経営企業は多店舗展開を進め台頭しており、積極
的な広告宣伝と出店戦略や、低価格な料金設定で無理な勧誘や販売はしないという誰でも気軽に
通えるイメージを訴求することで、女性の支持を獲得し、業績を大きく伸ばしている。
・ 海外展開を強化するエステティックサロン経営企業が増加
出店面において今後の展望として予測されるのが、海外展開を強化するエステティックサロンの増
加である。すでにソシエ・ワールドやミス・パリ・グループ、ジンコーポレーション、スリムビューティハウ
スなどが海外での出店を進めている。経済発展の著しい中国や東南アジアでは、日本の美容サー
ビスに対する評価が高いことに加え、日本の訪販化粧品メーカーが、すでに化粧品販売の際にエス
テティックサービスを提供しており、日本の「おもてなし」や「技術」に対する評価も高まっていることか
ら、今後、新たな成長を求め、アジアを中心に海外展開を強化するエステティックサロン経営企業が
増加すると予測する。
3. 将来動向
今後のエステティックサロン市場は、微増から横這い傾向で推移するものと予測する。今後は、エス
テティック認証制度などの業界一丸となった活動の継続による消費者の信頼獲得や、「サロンケアとホ
ームケア双方の重要性」の提案による化粧品・サプリメント・健康食品・美容機器など物販の売上拡大
が重要になると考える。また、データに裏打ちされた新たな施術・メニュー開発や、高い技術やカウンセ
リング力を持ったエステティシャンの育成・確保、法令を遵守するコンプライアンスや企業の社会的責
任(CSR:Corporate Social Responsibility)を果たすなど事業者としての信頼性を向上させることなどが、
競争優位を図る上でより一層重要になる。
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2015 年 1 月 7 日
図表 1. エステティックサロン市場規模推移
(単位:百万円)
400,000
353,600
349,400
349,100
355,400
361,100
2010年度
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度(見)
300,000
200,000
100,000
0
(単位:百万円、%)
市場規模
前年度比
2010年度
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度(見)
353,600
349,400
349,100
355,400
361,100
98.8
99.9
101.8
101.6
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(矢野経済研究所推計)
矢野経済研究所推計
注 1:事業者売上高ベース
注 2:(見)は見込値
注 3:エステティックサロン市場規模には、美顔市場や痩身・ボディ市場、脱毛市場、メンズエステ市場、物販・その他の市
場が含まれる。なお、セルフエステ、訪問エステ、理美容エステ、メディカルエステなどは対象外としている。
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