伊豆地方に産する沸石の研究

SURE: Shizuoka University REpository
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伊豆地方に産する沸石の研究
難波, 績
地学しずはた. 28, p. 24-28
1962-03
http://dx.doi.org/10.14945/00006095
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伊豆地方に産する沸石の研究
雛
緒雷
波
績
.
.
本 邦 グ 9- ン タ フ 地 獄 D 最 南 端 陀 属 し 伊 豆 地 方 陀 広 〈 骨 布 す る 湯 .
島 層 群 由 変 質 作 用 と 沸 石 田 晶 出 と D 関係.
伊 豆 地 方 K 産 す る 沸 右 白 特 質 白 調 査 研 究 を 行 念 っ た . そ D 概要 を 報 告 す る .
本 研 究 K あ た り 終 始 御 指 導 を 下 古 っ た 飯 島 輝 彦 助 教 疫 .竹 内 正 辰 助 教 侵 K
厚〈鞠意を表わす.
ヨ陣右の産地
徳富山
歩
陵東郡情水村下徳意.沼津駅から大平ゆきバスで下徳倉下車.徒
2日分. 徳 意 山 と 番 貫 山 間 白 小 山 由 東 側 中 復 也 採 石 場 . 地 置 は 第 三 紀 中 新
白 安 山 岩 と 凝 灰 角 礁 岩 , 農 地 O北 部 は 番 貫 山 安 山 岩 層 . 南 部 は 内 浦 火 山 角 疎
岩層. 母 岩 変 朽 安 山 岩 陀 菱 沸 石 緑 簾 石 ・ 葡 萄 石
方解石を議する.
渇ケ原
箇 鉄 梯 ケ 原 駅 か ら 広 川 原 ゆ き パ ス 陀 て 不 動 D 掩 干 車 , 川 治 医 流 へ 3 0 口m
川 底 虻 幅 5 mQ)沸 石 を 含 む 層 が あ る . 揚 ケ 原 温 泉 か ら 広 河 原 き で 道 路 を 中 心
陀車E長 〈 揚 ゲ 島 層 群 が 露 出 し そ 白 南 北 K 天 昭 山 玄 武 岩 類 が る る . 沸 石 は 菱 沸
石 , 剥 沸 石 , 輝 沸 石 ,治j沸 石 を 産 す る .
小室山
大仁駅白 西方
吃
4K
m.波 山 南 麓 白 採 石 場 . 新 第 三 紀 中 新 世 楊 ゲ 鳥 居 群 .内 浦
安 山 宕 類 が 東 西 陀 長 〈 白 び て h る湯..島月時群凝灰岩層を母岩として簡沸石.
S
t
東 都 石 .菱 郡 石 .方 解 石 を 産 す る ,
t
晶
後山
犬 仁 町 後 山 . 修 曹 寺 駅 か ら 山 田 ゆ き パ ス で 後 山 下 車 . 北 東 へ 徒 歩 E 日弁白
採石場. 上 記 小 室 山 と 同 じ 地 質 で 淘 沸 石 . 菱 沸 石 , 剥 沸 石 が 産 す る .
上大沢
賀茂郡下田町上大沢.情豆急蓮台寺駅由西方
2(,11:ある盤台寺鉱山の西方
500m I
てある採石場.湯ケ島層群変朽安山岩陀方沸石.方解石を蔵する.
志戸
8採 石 場 . 湯 ケ 島 層 群
賀 茂 郡 下 田 町 志 戸 .伊 豆 急 蓮 台 寺 駅 D 西 方 5日Om <D1
変 朽 安 山 岩 が 広 〈 舟 布 L て い る . 集 機 岩 を 母 岩 と L て神崎梯石掛ケ島沸石を盈する.
-24-
奥原
賀茂郡上河津村奥原 1 東海 J 、 ス夫被線製本下車徒歩 20~ネー奥原郁落 D 西方
山麓自転宥,北東から南西へ湯ケ島層下部層と上都府が延びている.湯ケ島
府下部層置朽安山岩中医満沸石と菱沸石.方解石が盈する.
毛倉野
賀茂郡南中村
毛古野
東海バス下回訟崎線岩殿下車
徒 歩 で 1時 間 . 旧
坑近〈白露顕.細誼高島灰持層を挟む集塊岩が広〈骨布している.変朽安山岩
を母岩として.菱沸石と方解石~ .
i
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量
す
る
思見
賀 茂 郡 岩 科 村 雲 見 ・ 松 崎 町 南 西 4 1(0海路伝崎から 4 0骨 . 雲 且 か ら 石 部 陀
通 ず る 道 , 蟹 見 温 泉 か ら 石 部 より
500mQ
.
)採 石 場 . 場 ヶ 島 層 群 と 鮮 新 世 田
安 山 岩 曹 集 境 岩 . 蛇 石 火 山 噴 出 物 D 境 界 線 が 石 部 か ら 南 K 延び,揚ゲ島局主拝
白中陀点々と石英安山岩と流紋岩田岩脈が出ている・ 母岩変朽安山岩中医菱
沸 石, j
<
J沸 石 . 方 解 石 , 石 英 が 産 す る .
晶出順序と産状
徳倉山
沸 石 は 菱 沸 石 市 吋 で 他 白 い ず れ 白 鉱 物 よ bも 菱 沸 石 D 品 出 時 期 は
遅い.
揚夕飯
雌沸石.濁沸石,菱沸石。剥沸石が産するが単叡で杏仁 D中陀存
在 L陣 沸 石 と 謁 沸 石 は 母 岩 に 脈 状 に 晶 出 し て い る 白 も あ る .
小 室 山 ・ 方 解 石 が 最 も 早 f晶 出 し 次 陀 菱型車石と卸沸 石 遅 れ て 束 沸 石 が 品 出
し τい る . 品 線 と 晶 線 D 聞 は 方 解 石 脈 に よ , 、 て 連 会 っ て h る.
後山
方 解 石 次 陀 濁 沸 石 続 h τ 菱沸石とj<
Ji
沸 石 が 晶 出 し て h る. 沸 右 を 多
〈 含 む 母 岩 は 全 体 陀 方 解 石 が 網 状 陀 品 出 し て . 濁 梯 右 が 方 射 状 K 品出 ¥
.
.
CQ
.
)
結 晶 を お お っ て 菱 沸 右 が 品 出 し 風 解 Lや す い 満 梯 石 白 保 存 在 主 (¥
.
.ている。
上大沢
沸石は石英.方解石晶出後晶出し渇沸石と方沸石は同じ晶線陀晶
出しておらず.一般陀右英品出後
方沸石が,方解石品出後濁沸石が晶出 し
a程 D 緑 泥 石 が 覆
て h る.沸石Q.)i!量 L を い 方 解 石 白 晶 線 医 は そ の を わ P陀 5a
nt t : 何 ら 連 絡 性 出 認 め ら れ ず . 明 ら か 陀 丹 泌 晶 出 と
って'"る.品線と晶線Q.)
考えられる.
志戸
禍 沸 石 ,湯 ヶ 原 沸 石 が 厚 き
O.5-1cmQ
.
)脈 吠 を 在 し て 品 出 し て い る .
湯 ケ 原 務 石 世 葉 片 耽 D 結 品 C 集 合 で 時 K 品 線 D 空 洞K 奨 品 が あ る , t
.Q.)沸石
-25-
│
が 存 在 す る 母 岩 甘 特 陀 事 慢 が 准 ん で い る . そ<1lf!t1D共生鉱物は石英で脈状わ
湯ケ原沸石世相当JIt<1l~主英が合言れている.
晶出願序を決める走らば最初陀
石 英 が 次 忙 揚 ゲ 原 務 右 .海言語石で. 湯 ケ 原 沸 石 白 方 が 濁 沸 石 l ])早い楳であ
る。
奥原
菱梯石.濁沸右が方解石,石英と脈杭陀品出 しているが 菱沸石と濁
沸石が同じ品線医且られるととは~ "'.
宅 金 野 ー 沸 石 は 菱 樹1
石 Dみ で 脈 杭 医 方 解 石 と 共 陀 晶 出 し て い る .
掛l
梯石と石英が同じ晶線陀共存す石 Eとは希で
雲見
剣沸石と菱沸右が
常忙共生している. 品線と晶線とは何ら連絡院を陣地ず.明治‘陀升必品出で
串石と菱沸石田品出は同期である.
あ る . 担JI
ζ
れら丸産地四品出状態を総合してみると
.l
曲ヶ原梯石,淘沸石が最も早
〈 品 出 し 次 に 菱t
耳 石 , 郷 梯 石 , 量J
I沸 石 .遅 れ て 束 郡 石 が 晶 出 Lτい る . 品 出
阪 序 が 早 い も D 程 品 出 温 度 が 高 h も D と す れ ば ,既 往 D 文 献 に あ る 人 工 務 石
合成温度目安定域とよ〈一致し
τい る .
伊 豆 地 方 自 郡 石 は 主 K 菱 沸 石 で る っ て 骨 布 , 最 と も K 多い。
菱沸石と共生してお
f
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略石は常陀
P .陣 t
耳 石 は 一 般 に 脈 吠 陀 線 出 し τい る .
沸 石 と 鉱 化 作 用 陀 つ い て 考 え る と .既 往 自 主 献 K よ る と 伊 豆 地 方 自 桟 熱 水
鉱 床 白 脈 石 白 中 で は 僅 か 陀 持 越 鉱 山 , 滑 越 鉱 山 K束 郡 石 が 罷 め ら れ て い る 陀
すき君主い. 本 調 査 i ' ( よ る と 一 般 陀 母 岩 陀 鉱 化 作 用 を 見 出 す E と は 出 来 な か っ
たEと,鉱床医伴左っている車沸石D品出温度は沸右目中で最も低いととを
考 え 合 せ る と 一 般D 沸 石 と 桟 熱 水 鉱 床 と 白 間 陀 は 何 ら 関 係 が を い と と が 推 定
1
..桟 熱 水 鉱 床 D 最 高 温 度 が
される . 3
2日 ロ モ 程 度 で あ る と 古 れ て い る D で
東 梯 石 以 外 白 沸 石 白 品 1 1 ¥ 温 度 目 2 日日。 c よ り 高 h も の と 考 え ら れ る .
、
湯 ケ 原沸 石
本 調 査 中 目下 回 町 意 戸 陀 産 す る 沸 石 が 湯 ケ 原 告 第 石 で あ る と と 守 確 認 し た .
そ 白 資 料 を 湯 ヶ 原 産 湯 ケ 原 沸 石 田 資 料 { 桜 井 欽 一 氏報告〕
折
屈
率
揚 ヶ 原 産 f林 瑛 氏 1 .
.
.
1
.4 9 5
志
戸
と 比 較 自 た め 示す.
産 f難渡車問、
B1
.
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0
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.4 9 5
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),1
,5日4
d
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"
1
.5日a
化学分
折傭
X線骨析医よる面開距離及ひ強度 I
揚ケ原産
志戸産
湯ケ原産
悲戸産
建波績
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舷井欽一氏】
「雛波績3
分析者
林瑛氏
下回信男氏
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58.
44
品目白 1
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1日 70
10.55
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計
12.
39
99.53
d
10
1日
100
5
25
5
80
35
1日日
10
10
5
b
5
10
5
5日
?日
15
25
5
10
2u
5
5
10
5
5
20
5
5
参
考
支
13.67
7.824
6.937
6
.
21日
5.786
5
.151
4.631
4.
371
4.
287
4.
180
4.
168
5日目。
3.768
3.
276
3
.184
3
.120
3.046
2.996
2.
928
2.891
2
.
812
72日
2.
704
2.
2.673
2.642
2.
569
2.404
d
I
5
5
55
5
60
5
10日
15
35
13.
7
Z75
6.94
6.22
5.77
5
.
15
4.
64
4.36
4.28
25
4
.
16
100
3.04
15
25
2.92
2.89
15
2.70
5
2.67
,
2.
331
2
.189
2.089
1
.5口品
献
択村孝之助
5万 砕 0 1修 普 寺 地 雷 図 幅 E び 観 鈎 寄 .地 質 調 査 所
沢村考之助
Z 5万 分 自 1沼 樟 地 質 図 幅 E び 鋭 明 書 . 地 健 闘 査 所 . 1 9 5 3
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久野
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望 月 勝 海 網 ・ 2 日 万 分 自 1静 岡 県 白 地 暫 及 同 説 明 智 . 1 9 5 6
成瀬
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小泉.桐山
伊 豆 地 方 K 産 す る 沸 石 類 陀 つ い て . 地 学 Lず は た 。 第 16号 .
中島
粘土と沸石白共生環境
粘 土 鉱 軸1
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